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Une Semaine à Zazie Films 週刊ザジ通信【2月17日㈬~2月23日㈫】

昨年12月11日に公開が始まった『ハッピー・オールド・イヤー』は、現在も京都広島(明日25日まで)で上映中。今週末からは、山形愛知兵庫の劇場でも上映が始まります。東京でのファーストランは終了していますが、3月13日からは下高井戸シネマでの上映が決まっていますので、東京にお住まいで、ご覧になりたかったのに見逃していらっしゃる方はぜひこの機会に!

『ハッピー~』以降は、5月下旬の、とある特集上映まで、新規の配給がありません。現在その特集のチラシデザイン、予告編制作など、作り込みの佳境なのですが、この企画自体の情報解禁も来週以降になるので、ここで具体的なことがまだ書けません。ってことは、ネタがない…。早くも連載3回目で壁にぶち当たる私なのでした。

書けることと言えば、個人的な週末の映画鑑賞記録ぐらいでしょうか。先週末は『あの頃。』『ヤクザと家族 The Family 』『KCIA 南山の部長たち』の3本、23日の祭日には『ベイビーティース』を観てきました。私は“一年間に120本以上(月10本以上)、お金を払って映画館で映画を観る”というのを目標に掲げています。仕事がらみで試写した作品や、映画祭出張中に観た作品などは本数に数えず、お客さんとして観に行った映画のみをカウント。ここ4年ほどはその目標を達成出来ています。

学生の頃はお金は無いけど時間はあったので、ロードショー、名画座を合わせて年間100本、150本と当然のように観ていたのですが、好きで映画の仕事を始めたのに、忙しさにかまけて、いつしか月に数本になり、年に十数本になり、20年以上が過ぎていました。仕事柄、自社作品に限らず、映画のパブリシティには常に触れているし、作品の評判を耳にする機会も多いので、観た気になっていて実は観ていない映画だらけ。これではいくらなんでもまずいだろ、と一念発起して現在に至ります。

実際、映画館で一観客として映画を観る、というのは、本当に勉強になります。どんな客層なのか?反応はどうか?などを肌で感じることが出来るし、口コミが伝播していく、その場に居合わせたりも出来ます。後々ビッグヒットとなる作品をたまたま初日に観て、集まったコアなお客さんの発する熱量の高さに、その後の興行的な成功が予測出来たり。本編に限らず、何本も流れる予告編の上映中も、場内が特定の作品にググっと引き込まれている気配を感じ取って、「あ、これヒットするかも!」と感じたり(それが当たるとは限らないのですが…)。

映画の選び方は割と雑(笑)。当然、個人的な嗅覚で「観たい!」と思った映画を優先しますが、後は評判の良い映画、信頼すべき人が薦めてくれた映画、ヒットしている映画、上映時間の合う映画をジャンルを問わず。コロナ前までは、メジャー邦画は何ヶ月か遅れて機内上映で観れることが多いので出張の行き帰りに機内で消化する(失礼)ことが多かったので、最近はそういう映画(若い子向けの青春モノとか、アニメとか)に触れる機会はちょっと減ってるかもしれません。

しかし、これだけ週末にハシゴして映画を観ていると、見方自体も雑になってきます。導入でピンと来なかったりすると、すぐ眠くなっちゃうし、登場人物の相関関係や、時代背景などを情報としてうまくキャッチ出来ないと、これまたすぐ眠くなっちゃうし、「描き方の問題」とすぐ作り手のせいにしちゃう(笑)。作品の出来不出来、とは別に、自分の趣味に合うか、合わないか?が年を取るにつれて、どんどん先鋭化している気がします。なので、観た映画の題名を並べることは出来ても、感想を公の場に書くことは憚られます。作品によっては「営業妨害!」と言われてしまいそうです。

人に言わせると私は「とてもストライクゾーンが狭い」のだそうです(自覚しています。笑)。そんな私が選ぶ映画をヒットさせるのは、至難の業ということになるのでしょうか?

さて。来週からベルリン映画祭がオンラインで始まります。先週もちょっと触れたのですが、私はPCで試写をするのが不得意。今回は出品作20本ほどを実際に会場を借りて試写してくれるそうなので大変有り難いです。しかしながら、回数も席数も限られているので、人気の高い作品は観られるかどうか、難しいかもしれません。それに加えて、ストライクゾーン激狭の私の琴線に触れる映画と出会える可能性は…。

最後に。ネタ探しのために過去の同じ時期のFacebookの投稿をチェックしていたのですが、2年前の2月22日はお世話になっている映画館を定年退職されたHさんの送別会が、神楽坂のイタリアンを貸し切って開催された日でした。Help!The 映画配給会社プロジェクトの見放題パックでご一緒した会社と共に発起人に名を連ねて、皆で準備した思い出深い会(トップ画像)。あの時は、まさかコロナ禍に見舞われるなんて想像も出来ませんでした。Hさんを始め、参加された皆さんの多くとは、SNSで繋がっていて、元気にしていらっしゃるのは知ってるのだけれど、実際にお会いして、飲んだり食べたり喋ったりしたいです…。

                                                                              texte de Daisuke SHIMURA



 







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