Une Semaine à Zazie Films 週刊ザジ通信【8月7日㈬~8月13日㈫】
SNSのトレンドに「電車ガラガラ」なんてのが上がってきて、世間は本格的にお盆休みに突入した模様です。うちも、ひろしまアニメーションシーズンに参加している人、夏休みを取ってる人がいるので、今日の社内、出勤しているのは私を含めて3人だけ。電話もほとんどかかってこないし、静かな一日です。
なので今朝は、事務所入口の階段をタワシを使って掃除しました(自慢じゃないけど、私は“掃除好き“です)。うちは5階建てのえんぴつビルの2階部分にあるのですが、3階から上は住居。共用の階段を、這いつくばって汗ダクになりながら洗い流しているオヤジの脇を、上の階にお住いの方が「本格的にやってもらっちゃって、どうもすみませんねぇ」などと言いながら通り過ぎます。大家でもない私が一心不乱にタワシをかけているのを見て、ちょっと怖がっているように見えたのは気のせいでしょうか(笑)。
ひろしまアニメーションシーズンは、本日開幕(トップ画像は、会場入口)。栄えあるオープニング作品に、『オオカミの家』のレオン&コシーニャ監督最新作『ハイパーボリア人』が選ばれ、午前10時15分に日本のお客様に初披露されました。弊社からは宣伝のStaff SとHが参加し、先ほどプレミア上映の様子がLINEで送られてきました。「作品はどうだった?」と聞くと、「いろんな意味で凄かったです」とのこと。いったいどんな映画なのでしょう?詳しい上映の様子は、SとHが戻ったら、じっくり聞いてまたこちらでレポートさせて頂ければ、と思っております。
その『ハイパーボリア人』ですが、公開時期については関係各位の皆さんと今後話を詰めて行くことになります。決まり次第お知らせしますので、どうぞ楽しみにお待ち下さい。
あれだけ『オオカミの家』が成功してしまうと、次回作の興行の期待値もおのずと高まります…。昭和歌謡好きな私ゆえ、少々マニアックなたとえになって恐縮なのですが、あみん(「待つわ」の次のシングル、「琥珀色の想い出」はオリコン9位には入ってるのに、記憶している人は少ない)とか、ジュディ・オング(ミリオンヒット「魅せられて」の次のシングル「惑いの午後」は、前作の勢いをもってしてもオリコン最高位52位止まり)とかの例を思い浮かべて、連続ヒットを放つことの難しさをリアルに感じております。
が、そこはもんた&ブラザース(「ダンシング・オールナイト」の次の「赤いアンブレラ」はオリコン10位。相米慎二監督の映画『ラブホテル』にも使われて、ある一定の人々の記憶には残っている)の例もあるので、プレッシャーを感じることなく、肩の力を抜いて、また楽しみながら一から作り込んで行ければ、と考えたりしています。あ、「迷い道」の後、「かもめが翔んだ日」で連続ヒットを放った渡辺真知子の例もありますよね!(昭和歌謡な例え、しつこ過ぎ!)
さて。先週も当通信で初日のご報告をさせて頂いた『夜の外側 イタリアを震撼させた55日間』ですが、おかげさまでその後も多くのお客様がご来場下さり絶賛上映中です。Bunkamuraル・シネマ渋谷宮下で、佐々木敦さん(思考家)、岡本太郎さん(翻訳家・ライター)をお招きして、3連休最終日の8月12日の夜の回上映後に行われたトークイベントも盛況。遅い時間にもかかわらず、皆様お2人のお話に熱心に耳を傾けて下さっていました。
連休明けに発表された興行通信社ミニシアターランキングで全国4スクリーンのみでの上映にもかかわらず第5位にランクインを果たしました。昨年5月のイタリア映画祭で観て盛り上がり、その勢いで買い付けに走り、劇場配給を決めましたが、よくよく考えれば(考えなくても。笑)340分の大長編。公開形態も特殊になることは見えていたので、不安要素も多かったのですが、作品の持つ力を信じて劇場公開にチャレンジして良かった!と感慨にふけっております。今週末8月16日㈮からはシネ・リーブル神戸での上映も始まります。台風7号の動きが心配ですが、お盆休み後半ぜひ劇場でご覧頂ければ幸いです。
そして、そして!渋谷シアター・イメージフォーラムでの『オオカミの家』アンコール上映もいよいよ今週17日㈯からスタートします。コシーニャ監督の登壇が19日、20日に控えているので、台風の影響を受けることなく、無事に広島から東京に移動できることを祈るばかり。地震も起きませんように!
texte de daisuke SHIMURA