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Une Semaine à Zazie Films 週刊ザジ通信【5月19日㈬~5月25日㈫】

ザジフィルムズを設立して、すでに32年近い歳月を経ているワケですが、“配給会社”は基本的に黒子の存在なので、私個人が表に出るような仕事はしてきませんでした。私の場合は特に“あがり症”なので、ほんのたまに頂く、外部のイベントでのパネリスト的な立場での出席のお誘いや、人前での講義のようなオファーは全てお断りしてきましたし、自社で主催する映画の上映前後に行うトークショーの進行ですら、宣伝スタッフ任せでした。

が、昨年5月に立ちあがった“Help!the映画配給会社プロジェクト”の主旨は、コロナ禍の厳しい状況下、普段その存在が見えにくい「配給会社を可視化」して映画ファンの皆さんに応援して頂く、というものだったので、その発起人の一人として「恥ずかしい」などと言っていられません。お申し入れ頂いた取材には何でもお答えしてきましたし、渡辺真起子さん、井浦新さん、斎藤工さんが立ち上げたMINI THEATER PARKとの共催トークイベントなどでも司会をやったりしてしまいました。私的には180度の方向転換(笑)。

そして今回、まだ詳細はお伝え出来ないのですが、32年にして初めてのお仕事のオファーを頂きました。少し迷って、「せっかくの機会だから」とお受けすることにして、先ず思ったのが、「アー写がない」(笑)。ご存知の方も多いかと思いますが、“アー写”とはアーティスト写真の略。いわゆる宣材写真のことで、芸能事務所やレコード会社が、公式な宣材として媒体に提出するもののことです。私はもちろん芸能人でもアーティストでもありませんが、きちんとプロフィールをご紹介くださることもありそうなのに、そこに添付される写真が、解像度の低い、どこぞで撮ったスナップ写真なのは、ちょっと申し訳ないかも。この機会にちゃんとした写真を撮ってもらっておこうか…。

ということで、写真家として個展を開催した経験もおありの某配給会社の方の顔が思い浮かんだので、思い切ってオファー。事情をお話しして、「写真スタジオで、キメキメのポートレイトみたいのを撮ってもらうのは恥ずかしいので、どっか公園でも行って、自然光の下で自然(風)な写真を撮ってもらえませんか?」とお願いしました。

ご快諾くださり、撮影は会社近くの碑文谷公園とその周辺で。いやぁ、やっぱり恥ずかしかった。インスタやFacebook用に、普段から自分が映り込んでいる写真を撮ってもらうことはありますが、全然別モノですね。表情が硬い、というかわざとらしくて、希望している「自然(風)な写真」からは程遠い。しかも、どれも金太郎飴のように同じ表情。意識しまくりながら、無意識に自分なりのキメ顔を作っているみたいです(笑)。

撮って下さっている方が気心が知れている方なので良いかと思ったら、逆に恥ずかしさに拍車をかける結果に。比べるのもおこがましいですが、俳優さん始め、著名人の方はやっぱプロ。写真を撮られ慣れていますよね。カメラマンの「視線をこっちへ」とか「口元すこし緩めて」とかの注文にも、きっと的確に応えられるのでしょうねぇ。いちいち恥ずかしがっていたら撮影になりませんもんねぇ。

翌日、トップ画像のような見本のリンクが送られてきました。シャッターを押した回数は100回や200回はあったと思いますが、その中から30ショットほど。その30ショットの中から選んだ写真が、9月頃には表に出ることになります。どれもまあ客観的に見たら大差ないのでしょうが、私本人は悩みながら選びました。撮影技術に問題はありません。問題あるとしたら被写体。現実を受け入れなければ…。

さて。5月21日からヒューマントラストシネマ渋谷“カトリーヌ・スパークレトロスペクティブ SPAAK ! SPAAK ! SPAAK !”が始まりました。今回初めてカトリーヌ・スパークの存在を知った若いお客様も多数ご来場くださっています。劇場8Fには、60年代の初公開当時の日本版ポスターも掲出中(コレクターの方からお借りしました!)。ご来場の際はぜひこっちもチェックしてみてください。

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そしていよいよ5月28日からは渋谷HUMAXシネマ『ファンタスティック・プラネット』の再映もスタートします。こちら、限定300枚で発売したTシャツ付き前売り券もすでに完売!局地的に大きな盛り上がりを見せております!ぜひ劇場のスクリーンで作品の世界にどっぷり浸かってみてください!

                      texte de daisuke SHIMURA



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