病院の経営がやばい…?コロナによる病院の影響
新型コロナウイルス感染症によりさまざまな病院が何かしらの影響を受けているのは想像に難くないと思います。しかし、コロナの患者受け入れ病院に「患者受け入れてるんだから金儲かってるだろ」というのは違います。そう思っている人が身内にいたのでこれを書きました。
実は日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会が5月27日に新型コロナウイルス感染拡大における病院経営状況緊急調査の最終報告がなされました。下にその報告書を貼っておきます。
この報告書によると、有効回答全病院(n=1203)の平均で医業収入が10.5%低下、コロナ患者を受け入れていない病院では7.7%低下、コロナ患者を受け入れた病院の平均では12.4%低下していることがわかりました(前年比)、しかし医業費用は医薬品や診療材料費などはそれぞれ有効回答した全病院平均で3.4%、8.9%低下しているものの給与費は1.3%増加しているため合計で1.3%の減少にとどまりました。(これはコロナ患者を受け入れる、受け入れないに関わらず数%の下落に止まっています、詳しくは上の表をご覧ください)
よって基本的にコロナ患者を受け入れた方が収入が減りかつ支出があまり変わらないためにほとんどの病院が赤字に転落しているということです。(平均値のため外れ値の場合はその限りではないですが、レポートを作っている人はそこを理解していると思うのでほとんどの病院が赤字になっているという認識で問題ないと思います)
この資料には外来、手術、救急に分け去年度と比較してどれほど減ったかを書いています。少し解釈が入った自分の文章より資料を見た方が病院の今を知れると思うので資料の方も読んでくださると助かります。
最後に、この資料やこの記事を読んだりすれば、どこの病院も(特にコロナ患者を受け入れている病院)経営がかなり苦しくなっていることが分かります。ないと思いますが、医療従事者への差別をなくしましょう。コロナでかなり疲弊しています。そして病院も同様です。自分は経営してるわけでもそこで働いているわけでもありませんが、「コロナで儲かってる」などと勝手に悪いイメージをつけられたくないはずです。