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気まぐれカード解説vol.40《ディオーネ》【デュエプレ】

皆さんこんにちは、はじめましての方ははじめまして、保留状態です。
ふと思い付いたカードを紹介していく記事。今回のカードは《ディオーネ》です。

※この記事において、「TCG」と表記しているものは紙のデュエルマスターズを差します。「デュエプレ」と表記しているデュエルマスターズプレイスとは便宜上区別しています。
※画像の出典はデュエプレのカードはデュエプレの公式ホームページにあるカード検索のもの、紙のものはデュエルマスターズの公式ホームページにあるカード検索のものです。



《ディオーネ》は6弾で登場したカードです。
TCGからは何の変更もされることなく実装されたカードですね。

3マナ3000の攻撃できないブロッカーと標準的なパワーを持つこのカードは、とある常在型効果を持っています。
スピードアタッカーを持つクリーチャーを実質召喚酔いさせるものです。

スピードアタッカーという能力が「クリーチャーは出したターン攻撃できない」ルールを否定しており強力な効果です。《ディオーネ》はそれへの対抗手段となっています。

効果の範囲は相手にとどまらず、自分も対象になります。そのため、トップでスピードアタッカーを引いたのに味方の《ディオーネ》のせいで負けることもあり得ます。

スピードアタッカーを止めて嬉しいのはビート系の相手です。自身がブロッカーなので雑な打点を止める役割がありますが、1マナのブロッカー破壊である《火炎流星弾》で処理されるのは気になります。6弾時点ではまだNDとADの仕分けが無かったし、《火炎流星弾》の通りも良かったから使われていましたからね。

速攻デッキ以外におけるブロッカー除去については、デュエプレだと《コメット・チャージャー》という手軽な除去カードがいたため、何かの拍子に処理されることもあります。

環境には大型クリーチャーの攻撃を雑に止められる小粒なブロッカーがいることが多く、ブロッカーを破壊できなくてもマナ加速として運用できるから強かった。
この時期のブロッカーの価値についてはくーぼーさんによる《アクア・リバイバー》の解説を読めばある程度理解できる

デュエプレでは6弾実装により《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》が使えるようになったから、《ディオーネ》には《サファイア》の強みを潰せたため、使い道はある程度見いだせました。しかし、大型クリーチャーを止める役割は《アクア・リバイバー》のような小型ブロッカーで間に合っていたし、この当時どうにかしたかったのはスピードアタッカーよりは《クリスタル・ツヴァイランサー》でした。

出す条件は簡単だし、ブロッカーでは止まらない。
除去で足止めしたいけどそれだと防ぎきるのは難しかった

《ディオーネ》でカバーできるのはスピードアタッカーだけですが、出たターンに攻撃できるクリーチャーは進化クリーチャーも該当します。本来止めたいクリーチャーを止められないのは少々悔しいところです。
進化クリーチャーが出たターンに攻撃するのを阻止するクリーチャーが登場したのは光の《銀界の守護者ル・ギラ・レシール》ですが、あちらの実装は《ディオーネ》より遅かったです。

8弾エクストラパック出身
《超天星バルガライゾウ》などをどうにかするために使われた実績がある。

その後もデュエプレは進化クリーチャーが強い時代が続きました。一応スピードアタッカーも環境にはいましたが、《ディオーネ》を使ってわざわざ止めたいとはなりませんでした。

スピードアタッカーを止めるためだけの役割しかないことカードが活躍する日が来るまでこのカードは歴史に埋もれたままで終わるかと思われていましたが、このカードを巡る環境はTCGとは異なり、思わぬ展開を見せることに。


《ディオーネ》に起きた思わぬ展開、それはデュエプレオリジナルのリメイクカードが登場したことでした。
《セブ・ディオーネ》です。

本家より格安です!

《セブ・ディオーネ》はエイリアン化し、エイリアンに効果が及ばなくなった以外はそのまま《ディオーネ》です。

エイリアンには《エイリアン・ファーザー》という味方のエイリアンを全員スピードアタッカーにするクリーチャーがいたから、異星の王に配慮したのでしょう。

実装意図としては同じ弾で登場する《ガイアール・カイザー》や《ボルバルザーク・エクス》、《永遠のリュウセイ・カイザー》に対して強く出ることだったと考えられます。1ターン止めて《捕縛専機ガガ・コロリン》で処理できれば美味しいです。
しかし、《ガイアール・カイザー》に対しては《超次元シューティング・ホール》で簡単に処理されるので、そこまで信頼できません。

スペースチャージという独自の特殊能力を失ったデュエプレ世界におけるエイリアンのカードデザインとしては、「世界の記憶を模倣する」ことが主眼に置かれていました。《セブ・ディオーネ》もその影響を受けて実装されたのでしょう。

《ディオーネ》と同じ力を持ったクリーチャーは最近登場しました。
《封魔ウアラク》です。

あっ、NDで使える2枚目のグランド・デビルだ!

《ディオーネ》より一回り小さくなり、ブロッカーでなくなりましたが、2マナになったので素早くメタとして置きやすくなりました。

《ウアラク》に関しては、たまに使われているのを見かけます。色んなデッキが革命チェンジの起点となる《勝利のガイアール・カイザー》を使い出したらことでスピードアタッカーを使うデッキが多くなったから刺さりが良いし、止める意義も強くなっています。
最近の環境はスピードアタッカーが飛び交っており高速化しているから、この手の能力が評価されるようになったのです。本来《ディオーネ》に向くはずだった評価が《ウアラク》にされており、ちょっと気難しい。


ここで一つ小咄。《ディオーネ》系列をメタカードとして見た時の解釈についてです。

メタカードは相手の戦略に対してあらかじめデッキに採用することで対抗できるようにするために採用するカードです。
メタカードの性質としては相手の動きを遅らせるものと大きく制限するものの2種類にあると考えています。前者は《制御の翼 オリオティス》、後者は《ギガボルバ》が該当すると言えます。

4ターン目にできたはずのことを6ターン目にさせるようなタイプ。相手の動きを遅らせることで自分の動きを間に合わせる
相手の受けを想定して、それに対して強く出られる
これは完全に制限するタイプ

この辺りの話についてはいつかちゃんとした形でまとめる必要がありそうですがそれは置いといて、《ディオーネ》は遅延か禁止、どちらの性質が強いのかを考えたいです。

テキストの書き方から、《ディオーネ》は相手クリーチャーが出たターンに攻撃できなくするから禁止型に見えますが、遅延型と捉えることもできます。

《ディオーネ》を除去しない限り相手はスピードアタッカーを持つクリーチャーで出たターン攻撃できないからどうにかして相手は《ディオーネ》を除去する必要がありますが、《ディオーネ》に除去を当てさせることで時間を稼げたと言えます。

こうして除去の手間をかけさせることにより、相手に手札を1枚使わせることができるから手札破壊の通りが良くなったり、元々間に合わなかった自分の動きを通すことができるのです。

最終的には、《ディオーネ》は相手の動きを大きく制限するメタに見えるけど、除去されたら効力が失われるから出せば大丈夫と過信するのではなく、時間稼ぎとして見るべきだという結論で締めくくります。


というわけで《ディオーネ》の紹介でした。

スピードアタッカーの強みを潰すメタカードはTCGでもその後能力が洗練され、「クリーチャーは出たターン攻撃できなくなる」という至極真当な効果に進化したように思えます。

クリーチャーの攻撃により何かが起きるTCGにおいてもこれは強力な効果として存在感を示しています。

バトルゾーンに出せるかどうかはランダムだが、どんなデッキにも採用できて最低寿命を1ターンは稼げるので、速度計算を狂わせることもできる。
この手の能力が強いことはこのカードが証明したと言っても過言では無いだろう。
現代でも強いカード
クリーチャーへの攻撃は防ぐことができないが、それ以上に色々できるし、6という数字も時には0になる。
現代でも強いカード
バトルゾーンに出たクリーチャー1体1体を攻撃できなくするので、出たクリーチャーに破壊されてもそいつの攻撃は止めてくれる。

デュエプレにおいてここから《ディオーネ》が使われるかと言われると、流石に厳しい予感がします。《ウアラク》で大抵事足りるし、3マナのブロッカーとして見てもVRと高額なのが問題です。そのため、《セブ・ディオーネ》の方が優先されるかも。

この記事を楽しんでいただければ幸いです。
 またどこかでお会いしましょう。


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