気まぐれカード解説vol.33《シヴィル・バインド》【デュエプレ】
皆さんこんにちは、はじめましての方ははじめまして、保留状態です。
ふと思い付いたカードを紹介していく記事。今回のカードは《シヴィル・バインド》です。
※この記事において、「TCG」と表記しているものは紙のデュエルマスターズを差します。「デュエプレ」と表記しているデュエルマスターズプレイスとは便宜上区別しています。
※画像の出典はデュエプレのカードはデュエプレの公式ホームページにあるカード検索のもの、紙のものはデュエルマスターズの公式ホームページにあるカード検索のものです。
《シヴィル・バインド》は9弾エクストラパックで登場したカードです。
文明を一つ指定して、その文明を持つ呪文を唱えることができなくなります。
TCGからの変更点はありません。
現代デュエマだと《王道の弾丸 ジョリー・ザ・ジョニー》と似た動きをするカードですが、デッキの構築次第で手軽に使えるあちらとは違い、このカードは相手の呪文を止めるためだけに存在しています。
フレーバーテキストでも記されているようにこのカードは予想外になりやすいものの、致命的な一手を実現することができます。
わざわざ5マナ支払って使われたら嫌な呪文の文明を指定して使えなくする訳ですから、強いようには思えません。アドバンテージを直接稼ぐこともせず、バトルゾーンには直接干渉しない。そんなことに5マナを支払うだけの価値があるようには見えません。
呪文を止めるだけなら、他に候補は昔からいました。
古くは《聖霊王アルカディアス》が存在し、《シヴィル・バインド》と近い時期に登場したカードには《聖鎧亜クイーン・アルカディアス》、《光神龍スペル・デル・フィン》かいました。
《アルカディアス》は除去呪文を止める程度なら強いですが、デュエプレにおいて最強だった、トリガーすれば1ターン凌げる《ホーリー・スパーク》を止められないのは惜しい点でした。
《クイーン・アルカディアス》や《スペル・デル・フィン》は《ホーリー・スパーク》を止めることができましたが、前者は多色はケアできない上に進化元を必要としています。
デュエプレだと《策略と魅了の花籠》や《ヘヴンとバイオレンスの衝撃》のような環境で使われたら多色トリガー呪文がいたので、効力としてはあまり信頼できませんでした。
後者はいかなる呪文も使用を禁じることができますが、9マナ必要なのが気になります。
そもそも、呪文を止めるカードは相手のデッキに入っているであろう一部のカードの使用を制限するものなので、クリーチャー主体だと刺さりが良くないこともあります。
それでも、クリーチャーなら相手に攻撃できるのである程度パワーがあるアタッカーとして運用できますが、《シヴィル・バインド》は呪文なので、腐る時はとことん腐るのが課題です。
しかし、ここぞの局面で使った時に及ぼす影響力はゲームの勝敗を決めるだけのものになります。何かしらのトリガーを踏んだら負け、の局面で駄目なカードを見極めて使うことで、負け筋を減らすことができるのです。
ちなみに、呪文を止めることができるのは、「次の相手ターン終了時まで」なので、追加ターンを獲得されると、追加ターン中の呪文を止めることはできません。
強い時は無茶苦茶強いカードだが、強く使える場面が余りにも限られていたため、使われていたかと言われると怪しかったです。
さて、このカードの活躍の舞台は競技シーンと言うよりも、カジュアルシーンでした。
それもまた、特殊ルールというニッチな界隈でした。
デュエプレではたまに誰かしらにより興味深いルールが考案され、それに基づいて大会が開催されることがあります。
Tonamelでオンライン大会を開催するハードルが下がったことや、SNSにより特殊ルールの説明や普及が可能になったことで実現したと言えるでしょう。
特殊ルールの中には、デッキ内に採用できるクリーチャーに大きな制限がかけられる場合があります。
例えば、「わざわざこいつを使うより火のコマンドを出した方が封印を簡単に外せるよね」と言うことで全く使われているのを見ない《禁断U トルーパ》を使って貰おうと、デッキ内に採用できるクリーチャーを《禁断U トルーパ》と《伝説の禁断 ドキンダムX》だけにした大会を開催するとしましょう(ゴッドカードや超次元ゾーンのカードも使用不可)。
この場合、デッキの多くを呪文で占有することになるため、呪文中心の環境がどうあがいても成立します。
デッキ内に呪文が大量にあるならば、その分活躍の機会があるのが《シヴィル・バインド》です。
相手がデッキを2色で構成していると《シヴィル・バインド》を2回使うことで相手の行動を完全に防ぐことができるので、実質的な追加ターンとなります。
また、攻撃力がかなり抑えられるこの環境だと《超次元エクストラ・ホール》によるデッキ回復が強く、勝敗がつきにくいこともありますが、《シヴィル・バインド》はデッキ回復呪文を防ぐことも可能です。
《シヴィル・バインド》をあまり使わないデッキでも、相手の《シヴィル・バインド》を前もってケアするために《シヴィル・バインド》を使うプレイもあります。
特殊ルールだとデッキ内に採用できるクリーチャーに対して制限が極端につけられるものが存在したため、クリーチャーが少なく、呪文主体の特殊な環境だとよく使われました。
時には《調和と繁栄の罠》と一緒に使うと不具合が発生するというハプニングもありましたが、程々に強いカードでした。
このように、《シヴィル・バインド》は呪文中心の環境において一定の強さを誇っていました。
その強さは強すぎる、と言う程でもありませんでした。このカードで縛れる行動は限られていますし、うまく使えないと手札を1枚消費するだけで終わってしまいます。
最近だと《シヴィル・バインド》よりも1マナ軽く、縛れる呪文の範囲も広い《ミラクルストップ》が登場しましたが、あちらは呪文中心の環境だと余りにも強すぎます。
そのため、禁止するルールもありそうです。
というわけで《シヴィル・バインド》の紹介でした。
漫画での活躍が印象的なカードですが、プレイヤーの腕が試されるカードです。
ちなみに、今回例に出した特殊ルールでの大会の開催につきましては真面目に検討しています。
色んな制限をかけることでコントロール一強にならないようにする予定です。
この記事を楽しんでいただければ幸いです。
またどこかでお会いしましょう。
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