音声読み上げソフト その1

今や全盲・視覚障碍者にとってスマホやパソコンはなくてはならない。
「え? 見えないヤツにどうやってスマホやパソコンが使えるんだ?」
いやいや、最近は家電をはじめいろんな機器がしゃべるようになっただろう。
パソコンやスマホもしゃべる。シリさんやグーグルさんのように。
声さえあれば操作は可能だ。
しかし、シリさんたちだけでは操作に限界がある。
そこで全盲のボクはさらに「音声読み上げソフト」を使っている。
このソフトを使うと、たいていのパソコンやスマホ作業が可能になる。
例えば電話をかけたいという時、0・9・7・7とボタンを押せば
「0977」と読み上げてくれる。
「あ・い」と打てば「あい」と読み上げ、漢字変換すれば「愛、愛情の愛」と漢字の説明もしてくれる。
もちろん入力だけではない。画面
に出ている文字も読み上げる。
とても便利!
ネタの執筆、メールのやり取り、アプリ ネット SNS…たいていできる。
ただ、音声読み上げソフトに合わせた使い方ってのを覚えないといけない。コレがなかなか難しい。いわゆる「ブラインドタッチ」。ボクらがやると正真正銘文字通り「ブラインドタッチ」。
以前この「ブラインドタッチ」を「盲目お触り」と訳したおっさんがいたので、とりあえずぶっ飛ばしておいた。

さて、これらの使い方をマスターすると、実は画面を見なくてよくなる。そう、もはや画面は必要ない。音さえ聞ければそれでいい。
そこで、ボクのスマホの画面は常時真っ黒に設定してる。
電車の中で真っ黒なスマホ画面にひたすら指をはわし続けるボクを隣の人はさぞかし気味悪がっただろう。何度「電源切れてますよ。」と言われたことか…。
また、以前デスクトップパソコンを使ってた時なんか、本体とキーボードだけ机に置いて、モニターは押し入れになおしてたこともある。
(次回につづく)

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