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鶏胸肉をパリパリに焼きたかった
我が家の重要なタンパク源、鶏胸肉。
下ごしらえが楽だし何よりも安いという理由でかなり打席に立ってもらっているのだが、未だに加熱の加減が心もとない。
薄切り肉と異なり、そぎ切りをしてもある程度の厚みが生じる。食中毒回避は絶対。それに加え、痛くは無いけどなんか胃の調子がいつもと違うかな? みたいなことは(私のみ)過去に何度かあり、関係ないのかもしれないが用心するに越したことはない。
しかし、焼きすぎて固くなるのも困る。もも肉と違って脂がほぼ無いため、パサパサになるとどこまでもパサパサ。顎を予定外に酷使することになるし、夫や鳥さんに申し訳ない。
舞茸と一緒に火を通すだとか、片栗粉をまとわせてから焼くだとか、方法はある。また、最近はストップウォッチ制度を導入し、急ぎ過ぎを防止できるようにもなってきた。
しかし、1枚まるごと焼くのは、私にはまだ早かったのかもしれない。
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水から茹でて沸騰したら30分放置、といったサラダチキン系は成功を重ねていたので、今度はフライパンで焼く表面パリパリお肉を作ることにした。ややとろみのある甘酸っぱいタレを絡ませ適当な大きさに切り、もやしナムル(薄味)の上にのせたら美味しいんでなかろうか……。
元になるレシピはもちろんあって、本来は別で炒めた卵やトマトと共にオン・ザ・ライスするらしいが、母が作ったときもお肉だけで成立させていた(ちなみに千切りキャベツの上にのせていた)ので、それを再現したかったのである。
ごま油をひいたフライパンに胸肉1枚をどーんと入れ、途中ひっくり返しつつ両面に焼き目がつくまで蓋をしめて焼く。手間は掛からないが、ここであっと気づく。焼く際の参考時間が書いていない。
実家でレシピを書き写していたのだが、私が書き忘れたのか、あるいは最初から書いていなかったのかは不明(見直したら胸肉でなく、もも肉だった。比較的火の通りがわかりやすいのだろうか)。しかし、さすがの横着婦人・三谷でも時間を書かないという、自爆しに行くようなことするかしら……。
とは言え、書いていないのだから仕方がない。火加減は書いてあるので、それで焼き目がつけば中も火が通ってくれるに違いない。蓋もしめるし。そうでないと困る。
願いをこめる私のそばで、じゅうじゅうと楽しそうな音を立てるお肉。蓋を開けると滲み出た脂がお肉をパチパチ鳴らし、自給自足の揚げ焼きに突入していた。すごく美味しそう。
こんがりきつね色になり、全体的に強度が増した。生焼けと同じくらいパサパサも避けたい私は、『もう良いのでは?』と、まさかの勘のみで決断。調味料をどわーっとかけ、まな板上にオンさせた。そして半分に切っていく!!
するとどうでしょう! 綺麗なピンク色がお目見えしたではありませんか!(知ってた)
ヤケになった三谷は、全てを適度な大きさに切ってお皿にのせ、フライパンに残ったタレをかけてレンジに滑り込ませたのだった。
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