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プーさんのおかげです
昨日、久しぶりに前のめりで読めた新書をご紹介した。
本が読めない、というか開きたくない時期が定期的に来がちな私。しかし、実はこの新書を読む前にも文庫を数冊読んでいた。どうした自分。急に読みだして。
……プーさんのおかげかもしれない。
(過去記事ばかり挙げてごめんなさいね)
背伸びせず、今の自分が読める本、読みたいと思える本を大事にしようと思った。それが『クマのプーさん』だった。文章は柔らかく、キャラクターたちはみな個性豊かで愛らしい。
私はディズニー版も観たことがないので、プーさんに関しては「はちみつ食べたいなー」というセリフしか知らなかったのだが(それもモノマネ)、思ったよりセリフが大人びているというか、ちょっと哲学的なところもあったのが意外で、そこがまたよかった。
ちなみに、字がすべっていかないよう、半分くらい音読しながら読んだのだが、そのおかげでより楽しめた気がする。声分けしてみたり、「なんか今の違ったな」と思ったらやり直したりしたので、全然読み終わらなかったけど。
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無事に『クマのプーさん』を読み終えたあと、その流れで『星の王子さま』をパラパラと開いてみた。
以前映画化されたときに購入し、1度読み終えていた。新潮文庫の海外作家シリーズはカバーがマット素材で、箔押し加工もあったりなんかして結構好きなのだが、『星の王子さま』も持っているだけでニンマリする装丁である。
これも同様に、音読しながら読んでみたのだが、問題が発生した。プーさんよりもひと括りが長めで、中盤はおじさんばかり出てくるので声分けが困難なのだ。
もはや朗読ファーストになっていることに気づき、静かに読めるものにシフトしたくなった。『星の王子さま』を静かに読めば話は早いのだが、もっとほっこりするお話がよかったのである。
そこで、これを読み直すことにした。
タイトルから既に「ほっこり」。短編集なので読みやすさもバッチリである。
ほっこり庵という居酒屋を経営する夫婦のもとに、常連さんをはじめとするお客さんたりがやって来て、おしゃべりしたり、悩みを話したり……という、内容もほっこりした本だ。
さらに魅力的なのが、作中に出てくるお酒は実在するものばかりということ。蔵元に赴くシーンもあり、まるでドキュメンタリーのよう。私はお酒に詳しくないので全部初耳だったが、シェフの奥田政行さんが出てきて「うおっ」となった。
彼は故郷の山形でアル・ケッチャーノというレストランを営んでいるのだが、道南・木古内町の道の駅にできたレストランを監修したことで一時期よく耳にしていたのである。知っている人が出てきてうれしくなったので、日本酒に詳しい人はもっと楽しめるかも。
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そんなこんなで順調に本を読み進め、「興味のある」という括弧付きだが新書も難なく読めた。読書の波が、今きている……。
ということで、次はこれを読みたい。
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ジャンプアップしすぎかしら。
でも、これは観たかった舞台の原作だから、そのパワーでいけるんじゃないかと思うんだ……。果たして読み切れるのか、乞うご期待!
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