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ブッタークーヘン、やっと作りました
koedananafusiさんが創造された学園に、なんと私も在籍させていただいておりました! ありがとうございます!
私の記事や雰囲気を汲み取って作ってくださったであろうプロフィールにニマニマしつつ、「料理部」という肩書を得て、ある決意がみなぎったのである。
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昨年、ブッタークーヘンについての記事を書いた。作ってみたいなと思っていたし、コメント欄で実際に宣言もした。しかし月日は流れて年が明け、気づけば新年度も始まっていたのである。
念のため申し上げておくと、宣言を忘れていたわけではない。むしろ、休日がくるたびにブッタークーヘンが一瞬頭にチラついた。『ああ、ブッタークーヘン……』という軽い焦燥感、『忘れているわけじゃないんです……』という申し訳なさ、そして『いや、もしかして考えすぎ……?』という思いが頭の中で入り乱れるのであった。
それならさっさと作ってしまえよ、という話なのだが、結果として今日まで延びに延びてしまった。理由を簡潔に言ってしまうと、強力粉とドライイーストを用意するという初歩段階で永遠に躓いていたのである。
しかし、せっかく料理部にしていただいたのだし、これこそ絶好の機会だ! と一念発起。これ以上ないくらいの固い意志を持ってスーパーを訪れ、そして翌日、8時台から悲願のブッタークーヘン作りをスタートさせたのだった。
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そうしてできたのが、サムネイルに写っているものである。見本のイラストではアーモンドスライスが乗っているのだが、固い決心の中に含まれていなかったようで、うっかり買い忘れてしまった(そういえば、さっきも書き忘れていたな……)。
しかし、計る段階からドタバタが始まり、いざ焼く前のトッピングに辿り着いたときには、アーモンドスライスなんてどっちでも良くなっていた。ちゃんと食べられるものが出来れば良いという気持ちで、生地をオーブンへ送り出すことになっていたのである。
何故そこまで悲観的だったのかというと、全然生地がまとまってくれなかったのだ。
材料はほぼパンのようなものなので、捏ねていくうちに手やボウルから生地が離れていき、スベスベになるはずである(と言いつつ、レシピには写真が無いので、これも憶測でしかないのだが……)。
しかし、ずっとネバネバなのだ。もしかしたら根気が足りなかっただけなのかもしれないし、卵白を少し入れすぎたのがまずかったのかもしれない。
全卵と卵黄がそれぞれグラム表示だったため、卵黄と卵白を別々にしてから計って投入することにした。しかし、卵白を溶いてから入れるという頭が無く、そおっと入れようとしたにもかかわらず、半固体がドゥルンっと軽快にボウルへダイブしてしまったのだ。
ついでに言うと牛乳も少し多かったし、前準備行程を見落として卵は室温に戻していなかったし(バターも戻していなくて、途中で母がやってくれた)、知らないうちにレシピとの距離がどんどん出来ていたらしい。
それが如実に出てきたのが、一次発酵後。本来は生地に指を入れたときに穴が塞がるかどうかをチェックするのだが……
凹むどころか出っ張ってきた。
もう加発酵しても無理だと判断し、生地を伸ばす行程へ進む。ここも本来は棒で薄くするのだが、ベタベタになる未来しか見えなかったため、手でグイグイと押すという強行突破ぶり。全ては焼いた後にわかる、と言わんばかりに最後まで走り抜けたのだった。
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しかし、本当にまさかなのだが、びっくりするくらい美味しかったのである。
最初だけでなく最後にも豪快に入れられた(窪みの部分)バターと、表面のグラニュー糖のジャリジャリ感は、まるで揚げパンのよう。しかし、ただの揚げパンだと思うのは早計で、どこかサブレのような風味も感じられるのだ。パンでもあり、お菓子でもあるという不思議な感覚。なんだ、美味しいじゃない!
結果オーライとなってめでたしめでたしな一方、結局正解はどうだったのか。見本のブッタークーヘンとは別の何かを作ってしまった気がしてならないが、美味しかったからいっか、というところに帰ってきてしまうのだった。
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