エッセイだらけの本屋さん
私は、読むのも書くのもエッセイが群を抜いて多い。
なので本屋さんを開店するとしたら、やはりエッセイ特化にしたい。
※この記事はメディアパル様の「#本屋さん開店します」への参加記事です。
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エッセイを特集することはあっても、店のほとんどがエッセイ本という状況はほとんどないのではなかろうか。少なくとも、私の行ける範囲にはない。
だから、自分で作ってしまえばいい。妄想なら資本金もゼロだから。
具体的な中身は以下の3つ。
①文豪~新進気鋭作家まで幅広くそろえる
エッセイであれば世代は問わない。
私は古典と呼ばれる作品をエッセイに限らずあまり読まないのだが、読んでおいたほうがいいという思想だけは持っているので用意はしておきたい。
ちなみに個人的な最近のブームは、「文豪以降現代以前」……と言って伝わるだろうか。
イメージ的には石井好子や向田邦子あたりなので、私から見て2世代上くらいの感じなのかなと思う。なお、フィーリングで選んでるので例外はきっとたくさん出てきます(即保険加入)。
それ以前の時代だと文章が難しく感じたりするし、リアルタイムすぎるとたまに自己嫌悪に陥る瞬間がある。
また、現在も読まれている作品は良質なエッセイであるということでもあるだろうから、その点も安心。いい距離感で楽しめて、文章の勉強にもなる。
ということで両名の作品は必ず置く。特に『巴里の空の下オムレツのにおいは流れる』(石井好子、河出文庫)は図書館で在架だったのに本棚に無かったから、その思いも込めて5冊くらい発注しようかな。
②エッセイ以外でも関連本は積極的に置く
一応、目玉施策である。
スーパーに行くと、野菜売り場にドレッシングや鍋用スープが置いてあるのを見たことはないだろうか。
顧客にとっては献立がその場で決まったり、売り場をあちこち行かずに済んだりする。店にとっては売り上げアップにつながりやすくなる。つまりWin-Winの手法なのだ。やりすぎると何売場かわからなくなるけども。
これを我が店にも適用する。例えばお菓子についての作品であれば、それを作るためのレシピ本、といったように。歴史や文化に深いかかわりがあれば専門書も積極的に置きたい。
もしも私がかぼちゃの本を出版したとしたら、野菜辞典的なもの、レシピ集、かぼちゃが出てくる絵本は確定。ハロウィンに関連して、海外の伝承に関する本も良さそうだ。
そういえば、エルキュール・ポアロはかぼちゃを育てていたことがあったが、これは含まれるのだろうか。彼の作っていたかぼちゃはどちらかというと冬瓜やズッキーニの類だったという話だが……。
③定期的に企画を行なう
やはりピックアップスペースは大事。
棚差しだと目が滑って頭に入ってこない……というような日でも、テーマ縛りにすれば見やすいし、装飾やPOPがあれば気分も盛り上がる。あと個人的にそういう売場作りたいし。
奇をてらった企画は思いつかないが、手堅いのはこんな感じだろうか。
年代別に選書
店員おすすめ
エッセイスト/小説家/他業種
3つ目は少し面白いかな……と思ってみたり。
エッセイって、エッセイが主戦場の人だけでなく小説メインの人が書くこともあるし、イラストレーターや料理人、俳優やタレントのような異業種の人が書くこともある。
それぞれのジャンルに身を置いているからこそ書ける文章も違ってくるはず。それを味わえるような選書にしたいところだ(具体的な案はまだ無い)。
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置く本は人におすすめできる状態にしておきたいが、それにしては読書量が少ない。それこそ明治~大正期は「あの文豪はエッセイも書いてるんですよ」しか言えない。そんな店主、不安過ぎる。
夢の書店開店のためには、好き嫌いせず果敢に挑む心も必要なのかもしれない。が、がんばるぞー。