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愛でて、飲んで、そして貯めてみる
現在、私は貯金箱にスタバのプラカップを採用している。
何故かというと、貯金箱が無いから。さらに言うと、イラストを描いていただいたスタバカップを取っておきたいがための理由付けでもある。まだ数個残っているので活用度合いとしては弱いが、ほら、予備も必要じゃない(?)。
ちゃんとした貯金箱を買おうとしたときもあった。コインを入れる分だけの穴と、底面にしかない蓋、そして頑丈な素材……やはり専用はカッコ良い。
しかし、以前本屋でチラッと立ち読みした本で「貯金のために貯金箱を買うのは本末転倒。その容器を買うお金があったら貯金しろ(大意)」という話があった。モチベになるならその初期投資は良くない? と思いつつも、心に引っかかり続けてしまい、なんだかんだで買わないまま数か月が経過したのだった。性格上、形から入ると気合が入りすぎてフェードアウトする可能性も否めないしな……。
そんなある日、カルディで一目ぼれしたものがあった。
「JANAT」という紅茶ブランド(パリ)の「クリスマスブレンド2021」である。
8×7cmという小ぶりサイズの缶で、全体がゴールド地。そこにシルバーの雪の結晶、メタリックレッドのエッフェル塔とスパンコール、そして白い街並みと二匹の黒猫があしらわれている。煌びやかなのに静寂な雰囲気もあるデザインだ。
蓋には、ブランドモチーフを中央に配置した時計の文字盤が描かれており、十二時数分前を指している。端的に言って、すごく好みの缶である。
これを貯金箱にすれば良いのでは……?
内蓋もあるので、貯金箱になった際もお金が取り出しにくいという点で機能性が高い。穴は一つだけなので、取り出しにくい=入れにくい、とも言うが、それは気合でなんとかなるものだと思いたい。
肝心の茶葉だが、リンゴとシナモンを用いたブレンドとなっており、シナモン好きの私としては喜ばしい限りだ。中身が苦手だとさすがに買えないが、これは外も中もストライクど真ん中。あくまでも紅茶がメインで、貯金箱としても使えるというスタンスは無駄が無くて良い、というか純粋に缶が欲しい……と様々な思いが駆け巡りつつ、めでたく我が家にやって来ることとなったのである。
缶の紅茶を買うと、もったいないあまり眠らせてしまい、美味しさを損なわせてしまうことも多い。しかし、今回は貯金箱という第二の人生が待っている。より美味しい状態で飲み切ることができそうだ。
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