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Photo by
atelierminori
代替不可なもの
接着芯ってご存じですか?
手芸で使用する、樹脂が付いている布のことで、型崩れを防いだり張りを持たせたいときに使うそうです。
私がお世話になっているぬいぐるみの本でも材料に出てきているのですが、正直一度も使った事がありません! 太字にすることではない!!
作り方によると、足の裏に用いてピシッとさせるようです。しかし、毎回用意していない(毎回思いつきで始めるから)ので、そのまま縫いきってしまいます。ふわふわの足の裏です。
しかし、初めて作ったときは何とかしようとしていました。
小学4年生の頃、祖母のお見舞いにと、初めてテディベア製作に着手しました。さすがに初なので事前に確認していそうなものですが、接着芯はありませんでした。
しかし、初めてだし限りなく忠実にしたい……そう思って編み出した苦肉の策は、足の裏パーツを木工用ボンドで貼り付ける、でした。
同じ「接着」だからイケるのでは?? と思ったのですが、何だか様子がおかしい。貼った後にちゃんと改めて周りを縫ってみたものの、やっぱり拭えない違和感。しかし、もう後には引けません。統一感を持たせるために、両足にボンドを使用しました。
こうして、カピカピの足裏を持つテディベアが誕生したのでした。
幼心にも「やってしまった感」があり、もうボンドは使うまいと決めた日でもありました。
それか十年以上経っていますが、今触ってみてもカピカピしています。この感触も、あのときの気持ちも、しばらく残り続けそうです。
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