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「セミダブル」を見落とすな



週末の街中や観光地は活気が戻ってきているようで、昔から人混みが苦手マンな私は複雑な気持ちになっている今日この頃。これについては私が調整すれば良い話なのでこれ以上言うことはないのだが、観光での教訓を一つ思い出した。


題名に出てしまっているが、「セミダブルは見落とすな」は、母と私が共有する、宿泊における教訓の一つである。セミダブルの部屋に宿泊した翌日に満場一致(二人)で即制定され、一気に超重要事項に躍り出た。

なぜかというと、二人でセミダブルは狭かったのだ。そのまんますぎて面白くないくらい単純な理由。だが、旅の疲れを少しでも癒すための宿泊ということを考えると、見逃せない部分である。


普段母と宿泊するときは、母がシングルベッド二つのツインルームを予約してくれる。しかし、そのときは数量限定の特別価格を発見したことで、他の条件に目を通したものの取りこぼしてしまったらしい。予約時に詳細を見ていない私も悪いのだが、宿泊日近くになって目にした「セミダブルベッド」の文字に、これは一つ? セミダブル二つ分の価格やアメニティじゃないし……やっぱり一つ? と数十年ぶりの共有ベッドにドキドキした。変な意味ではなく、成人女性が二人でセミダブルは入りきるのか、という素朴な心配である。ダブルではなく、セミなのだ。大きさがどのくらい違うのかは知らないが、シングルを二倍したサイズではない気がする。


そして案の定、狭かったのだ。カップルだったら自然と身を寄せ合うことができて逆に良いのかもしれないし、他の親子ならそういうこともあるかもしれないが、残念ながら私と母はあくまでもセミダブルを二分割し、寝る姿勢で左右のどちらを取るかを決定して就寝することにした。その結果、スプリング等は良いけども気を遣うベッドになってしまったのである。



寝る姿勢というのは入眠するときの姿勢なだけであって、寝てしまうと寝返りをうち、結局最初に申告した向きとは逆になる。普段だとそれで何の問題もないのだが、セミダブルだと二分割した真ん中をはみ出しそうになるのだ。見たところ、母はうまい具合にコンパクトに寝返りをうっていたが、私はそんな器用なことができず、何度も寝返りを打っては「はっっ、侵略してしまった」と寝ぼけたまま退却する夜を過ごした。



そんなこんなで翌日の帰路は半分以上寝ていたし、母にしても寝心地は良くなかったようで、「価格だけでなく、ベッドの概要も重要項目である」ということが確認され、上記の教訓が策定されたのである。そして個人的な決め事ととして「予約の時点で中身を隅々まで確認する」ということもコッソリと付け加えたのだった。というか、任せてばかりでなく自分でも予約しなさいよ。

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三谷乃亜
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