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買って好きなことを伝えなければ


好きな商品が安くなっていたらどう思うだろうか。


カテゴリにも依るだろうから、ここは食品としておく。

①予算よりも安く、あるいは多く買えることを喜べる
②安くなっている=売れ残り→再販の危機、と連想し、暗澹たる気持ちになる


私は①でもあり、②でもある。しかしこの2つに加えて、今回の結果を踏まえて改良品を開発してくれないかな……という淡い希望を抱かずにはいられない。それが可能性の低いものだとわかっていても。



以前、カップポタージュのかぼちゃだけが安くなっている事態について書いたことがある。

しかしそれはレギュラー商品のなかの1つであり、かぼちゃポタージュというのはレストランやカフェでも頻繁に登場する定番中の定番。そのスーパーで発注を取りやめることはあるかもしれないが、製造自体を中止するとは考えにくい。



だが、期間限定商品だと話が違ってくる。


毎シーズンごとに新たなフレーバーが開発され、その都度人気がシビアな目で見極められる。大人気となれば準レギュラーとして毎年、そうでなくても数年おきに販売されるようになるだろう。しかし、不人気という結果に終わってしまったら。


どれだけ熱い想いを持ったファンがいても、結局大事なのは数字だ。売り上げが芳しくなければ次回以降の展開は望めない。そこで改良へ舵をきってくれればいいのだが、フレーバー候補は他にいくらでもいる。そして過去にも好成績を収めた先人たちがたくさん……。

そう考えていくと、投げ売りされている姿がどんどん切なく感じられてくる。そして『ああ、こうなる前に私がたくさん買ってあげなかったからだね……』という後悔の念が湧き上がってくるのだった。


具体的な商品名を書こうかとも思ったが、もしもこれを奇跡的に関係者のかたが読んでしまったら「あ、売れてなかったんだ」と思ってしまい、本当に次の機会が消えてしまうかもしれない。なので、敢えて言わないままにさせていただきたい。何のフレーバーかはピンときてしまっているかもしれないけれど。

正直、その商品は『何度もリピートしたい!』とまでは思わなかった。美味しいのだけど、そのフレーバーの味が思ったよりも弱かったのだ。しかし万人受けするにはこのくらいがちょうど良いのだろうというのも私は知っている。実際、SNS上の評判も良さげだったので、大丈夫だろうと胸を撫で下ろしていた。


しかし、他の消費者に任せすぎていたのかもしれない。存続、あるいは「次はもっと美味しくして販売しよう」と思わせるためにも売り上げを伸ばす努力をするべきだったのだ。




今回の反省を踏まえ、発売されたばかりの菓子パンをカゴに入れた。

数日前から存在を認識していたものの、タイミングを図りかねていた商品(菓子パンを買うのは、少し勇気がいる行為なもので……)。

値引きシールが貼られたら買おうかなと思い、その日も一旦売り場を後にしたのだが、それでは遅いと引き返した。私が率先して買わないと……何を勝手に背負ってるのかと我ながら思う部分もあるが、「推しは推せるときに推せ」である。好きなら買うべし!



菓子パンは美味しかった。今度は後悔のないように、リピートしたり布教したりしていきたい。安泰の地位を築いてもらうために。


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三谷乃亜
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