自社ロゴ入りのペンを使うかどうか
ブックカフェをコンセプトにしたシリーズの、ボールペンを購入した。
数種類から1本を選ぶのに少なくとも10分以上は費やした。煮詰まりすぎた結果、「あれ、これって、自社ロゴ入りペン使うようなもの？」と思い始める始末。
半ばこじつけで決定に持っていったのだが、その最終判断は、「その喫茶店と自分の関係はどのようなものか」だった。
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そのボールペンは、クリップ部分に少し大きめのイラストが付いていて、全4～5種類。グリップの色もそれぞれ違っていた。
私が一目惚れしたのは、黒クマのイラスト。グリップは黄緑である。
切株に座り、左手には湯気のたったマグカップ、右手には開かれた本。
しかし視線はマグカップや本でもなく、まっすぐ遠いどこかを見つめているよう。その虚無っぽい雰囲気がツボだった。
これ一択かと思われたところに、水色グリップのフクロウが待ったをかけた。
このフクロウは喫茶店の店主で、そのイラストの上には「BOOK CAFE」の文字。全体的に、お店の公式グッズといった雰囲気だ。
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小さい頃から今に至るまで、お店屋さんごっこ的なものが好きな私。
だからこそ喫茶店モチーフグッズコーナーで足をとめることになったのだが、そのなかでもこのフクロウペンは従業員が実際に使っていそうで、かなり惹かれるものがある。
しかし、「自社グッズっぽい」ということに焦点を当てたとき、私は自社商品を嬉々として使うだろうか？と疑問がわいた。
少なくとも、前職は使わなかった。むしろ「使うもんか」思っていた節すらあった。
じゃあフクロウは違うか……いやいや、なんで当然のように従業員視点で考えているのか。
好きな店のアメニティだと思えば、逆に嬉々として使うに違いない。実際、推しコンテンツの学院ボールペンが出たときは欲しかったし。2,000円弱したから諦めたけども。
それによくよく考えると、客であるクマのグッズってなんだか不思議だ。
その人を知っていようがいまいが、常連さんをモチーフにしたグッズはたぶん使わない。そのお店が好きなのであって、常連さんが好きなわけではないからだ。
そうなると……やっぱりフクロウですかねえ。
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ちなみに決断材料のひとつとして在庫数も確認したのだが、クマは残4、フクロウは8だった。
「人気商品なんですよ！」と言われるとちょっぴり引いてしまいがちな私（逆張りマン）には、その意味でもフクロウは合っていたのかもしれない。
……が、マスターが常連さんに負けるのも切ない。だから、みんなでフクロウ買ってお揃いしようぜ。
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