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メロンパンとは何か



先日行ったパン屋さんで、今月の特集なのか、数種類のメロンパンがトップに置かれていた。

母はその中からチョコのクッキー生地がかかったものを買っていたが、パン生地自体は白く、更にチョコクリームが入っているという事実をレジ前で知り、ショックを受けていた。どうやら中もチョコレートでクリームの想定はしていなかったらしい。

たぶんPOPに書いてたと思うのだけど、母は私と違って文字情報よりも商品そのものを見て選べるタイプなので、見逃したのだろう。今回はショックだったようだが、基本的には見た目のみで選べた方が幸せだと思うので羨ましい限りである。


閑話休題。メロンパン売り場には、普通のメロンパンよりも先述のチョコメロンパンやマカロンという名が入ったものなど、異色系メロンパンが幅を利かせていた。もはやプレーン的なものがあったのかさえ定かではない。


そうなると「これがメロンパンである」という定義はどこにあるのか、という疑問が沸き起こってくる。正直このテーマは既に先人たちによって議論し尽くされただろうし、私個人としても初めてではないのだが、こうしてメロンパン氾濫の場を目撃すると、思わずにはいられないのだ。


メロンパンの起源には諸説あるようだが、そのどれもがメロン味とは無関係である。ちなみに私はメロン味不要派。よく新商品として生地にメロン果汁を練りこみました! だったり、メロンクリームを入れました!というものが出るが、そこじゃないんだよ……とついつい思ってしまう。クッキー生地が剥がれるくらいカリカリしていればそれで十分なのだ。クッキー生地剥がしたい派なのである(?)。



私が支持する(というか以前何かで聞いた)メロンパンオリジンは、「メロンの柄に似ているからメロンパン」である。つまり、格子状になっているのが一抜けだ。

しかし、格子状でない「メロンパン」も昔からある。数本の縦線が入っているのがその筆頭だろうか。しかし、メロン自体もプリンスメロンなどのように編み目が無い種類があるので、これも予選通過(メロンパンを作ったこともないくせに審査している場合なのか……?)。



こうなると、格子状か否かは、メロンパンとしてのアイデンティティに関わらない。そこで個人的に思っているのは、クッキー生地がパン生地を覆っているかどうかなのではないか、である。

そうなると、母が食べたメロンパンにもチョコ味のクッキー生地が付いていたからメロンパン……しかし、茶色はさすがにメロンとしてアイデンティティの危機に陥りやしないだろうか。かといって別名が思いつくわけでもなく……。

バリエーションの1つというくらいの違いなら、わざわざ全く新しいネーミングはむしろ煩雑になるだけかもしれない。存在と名前の関係、そして作り手の苦労を考えると、これが最善なのか……というふわっとした結論に着地してしまったのだった。ちゃんちゃん。




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三谷乃亜
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