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冷蔵庫の謎


ある朝、私は少しばかりのワクワク感を抱きながら、冷蔵庫からもやしのすし酢和えが入ったボウル(プラスチック製)を取り出した。

ラップをバラりと外し、箸でもやしを軽く混ぜてみる……


なんだ、凍ってないじゃん。



何を言っているのかこいつは、状態だろう。
あるいは、「冷蔵庫」と「冷凍庫」を書き間違ったんじゃないか、もしかしたら「冷蔵庫」と「冷凍庫」の区別がついていない……?


否。どれでもないので、しばし聞いてくだされ。



あれは数週間前のことだった。
いつものように、もやしのすし酢和え(好物なわけではない。私の中で一番手っ取り早くできるのがこれなのだ)の入ったボウルを取り出し、取り皿に食べる分を移す。このとき、微かに「シャリッ」という音が聞こえた気がした。

砂でも入っていたかしら、でも今までもやしに砂っぽさを感じたことないし、というかもやしって土で栽培してるっけという話は置いといて、若干の疑問符を持ちながらも食事を始めた。

いただきますと同時にもやしを口に運ぶ。すると、キンキンに冷えたもやしとは異なるテクスチャーが舌に乗っかってきたではないか。


氷である。

聞き間違いかな? とさえ思った「シャリッ」という音は氷が動いた音だったのだ。

確かに冷蔵庫に入れて冷蔵庫から取り出したのに、凍るとかそんな話があるのか。常温で売られていた缶チューハイを冷凍庫に入れてすぐ飲み頃にしようと思ったら冷えすぎて凍っちゃったとかではないのである。この例え長い上にわかりにくかったな(じゃあ書くな)。

しかし、このときは「珍しいこともあるもんだ」と思っただけで特に気に留めなかった。次があるとは知る由もなかったのである。


幾日後、今度はミニトマトが凍っていた。

スーパーで売っている、パコっと開けるプラスチック製の容器に入ったミニトマトと言ったら伝わるだろうか。冷蔵庫から取り出して容器の底を見ると、ミニトマトと容器の接地面が濡れていた。あら、もしかして傷んで汁が出てきたのかしら……と思ったのだが、なんとまあ氷だったのである。


二回目ともなると、何がどうなっているのか俄然気になってくる。冬という環境下にしては庫内の設定温度が低すぎるのかもしれない。というかそれが一番正解っぽいのだが、それよりも「どこに置いたら凍るのか」が気になってきてしまった。



……そして実験を試みた結果が最初の文なのである。


実験失敗しているし、なんなら二連敗なのだが、諦めずに挑戦していく所存だ。

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三谷乃亜
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