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キャラメルコーンでフーチャンプルーを作りたい
キャラメルコーンの塩キャラメル味を食べてみたのだが、通常バージョンの味を忘れてしまい、どのくらい違うのかよくわからない。
それを夫に言うと、いそいそと自室から赤いパッケージ(増量中)を持ってきて、新しいお皿にバーっと開けた。
これによってめでたく味の違いがわかった(塩キャラメルは味が濃いめ。通常はピーナッツの風味が全体についている)。しかし、全てのキャラメルコーンを食べきることは難しく、更に袋を捨ててしまった通常味はあっという間に湿気ってしまったのである。
ああ、私が食べ比べたいと言ったばかりに。でも彼も「余ったら食べる」って言ってたはずなのだけど……いや、そんなことはどうでも良い。これは逆にアレンジを試すチャンスなのだ。
ということで、フーチャンプルーを作ることにした。
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フーチャンプルーとは沖縄料理の1つで、車麩を卵や野菜などと炒めたもの。今回は車麩の代わりにキャラメルコーンを使ってみようというわけである。
できるかはわからない。しかし、麩を使ってキャラメルコーンのようなものを作っている例はあった。ということは、麩≒キャラメルコーンであり、逆の用法もいけるのではなかろうか。
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本当のフーチャンプルーは、まず車麩を水でもどし、水分を絞ってから卵液に浸す。キャラメルコーンの場合はどうしようか。
考えた結果、一度表面を軽く洗い流すことにした。
せっかく美味しいフレーバーが……と申し訳ない気持ちでいっぱいなのだが、そもそも湿気らせた時点で美味しさを損なわせてしまっている。これは現状のポテンシャルを上げるためだと思い直し、優しく洗っていく。
すると、なんということでしょう。みるみる溶けてしぼんでいくではありませんか。
そうだよね、口の中でシュワッと溶けるんだからそりゃあ溶けるよね。少し考えればわかることなのだが、当時はそこに全く思い至らなかったのである。
あわあわしつつ引き上げ、すぐに水気をソフトタッチで取っていく。なんとか形はギリギリ残ってくれた。しかしまあまあ不安なビジュアルになったため、そのままの状態のキャラメルコーンも数個追加。ピーナッツのコクも出て一石二鳥になるはずだ(たぶん)。
そんなこんな(大幅カット)でできたのがこちら
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あれ、キャラメルコーンどこいった(中央の茶色い子です)。
焼き始めるや否や、どんどん小さくなってしまったのである。熱によるものか、油が多かったのか、もう何が何やらわからないが、意味不明なのは今に始まったことではないのでそのまま突き進んだ。15g(たぶん25個弱)使ったはずなのだが、10個も使ってなかったかな、というくらい縮んだ。調理前を撮っていなかったのが悔やまれる。
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車麩を用いたフーチャンプルーは1度実家で食べたことがあるのだが、非常に弾力があり、存在感のある麩だった。
それと比べるとサイズ自体が小さいので存在感は薄い。しかし、確かに主張してくる。そして、なによりも美味しいのである。予想以上の味わいに驚いてしまった。
縮んだこと、そして卵と一緒に焼かれたことで本来のキャラメルコーンとは違う歯ごたえが生まれ、程良い弾力がある。香ばしさも残ってくれたため、いつも作る炒めものには出せないロースト感が加わった。そしてほんのりとした甘みがアクセントになっているのである。
やはり量が少なく、チャンプルー全体に影響を与えることはできなかった。しかし、味付けを塩のみにしていたため、キャラメルコーン部分が一緒に口に入ると味わいがプラスされ、なんともお得な気分に。夫も気づいていなかったし、もう少し思い切って入れてもよかったのかもしれない。
予想外の成功で調子に乗っているが、そもそもは湿気らせてしまったキャラメルコーン達を何とか復活させるためのもの。彼らへのお詫びになっていれば幸いである。
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