
オタクから推しへ「何か」をプレゼンするイベントに参加した話
12/15にOWVのオンラインイベントに参加した。
イベント内容としては、docomoのプラン新規契約者限定のファンミーティングと称して、ファンがOWVへ今後やって欲しいコンテンツやライブ企画など、とにかく何でもやって欲しいことをプレゼンするというもので、情報解禁時に感じたのは「未知」である。
企画が発表された際は参加することを悩んでいたものの、Frontier期や王舞祭を経たことにより、気がつけば長年苦楽を共にしてきた某通信会社との契約をあっさり捨て去り、docomoショップへ向かっていた。一生消えないオタクの性なのか、一度好奇心が勝つと何もかもを捨て去ってしまうかの如くそれまでの方針を転換するところは、我ながら怖くもある。
そんなことがありつつ、イベント当日を迎えた。
本イベントはFANSTREAMを使用したオンライン上で繰り広げられ、プレゼンは参加することも視聴だけに留まることも可能である。プレゼンに参加する場合は、コメントにその旨を記載するとスタッフがランダムで発言権を渡し、発言権を渡されたファンは所定の手続きを踏んでプレゼンすることができるという仕組みだ。
私はというと、手持ち無沙汰が怖い性分もあり、念の為プレゼンは用意し、参加した。
イベント開始後、しばらくすると企画がスタートし、ランダムに選ばれたファンたちが順番にプレゼンを行っていく。参加者は二十数名と少なかったこともあり、上手く行けば全員プレゼンができるのではないかというやり取りがありつつ、手探りで発表が行われた。
プレゼンの発表個数に制限はなく、3個持ち寄るファンもいれば、1つを徹底的にプレゼンするファンもいた。また、内容は、欲しいグッズや、企画、イベント事のコラボなど、多岐に渡った。
特に面白かった点は、開始する前はどの程度の資料を揃えればいいのか、指示もなくさっぱりな状況の中で、社内でプレゼンをするかの如く資料を作りこんでいる猛者が数名いたことだ。
流石に社会人ファンが多いだけのことはある。
OWVの4人は、プレゼンを聴きながらいつも通りのガヤは入れつつ、しかし企画会議に参加するような面持ちで一つ一つの発表を吟味していた。
特に顕著だったのは、グッズに関するプレゼンである。
グッズに関しては、これまで発売したグッズの売れ行きにも触れたうえで、発注数や売れ行き予測を気にする言葉を発していたのが印象的だった。
それは、まさしく裏方の姿であった。
OWVはステージで輝くアイドルである一方で、ステージを離れたところでは1つの小さな企業のように、今後のライブや企画の方針、グッズ制作について運営や外部企業と日々折衷していることが会話の節々から伝わり、その企画会議にファンが第三者的に出席しているような感覚であった。
企画については、王舞学園の校外学習や、バンド、王舞商事の納涼祭、ガゼルとムカナクテェ先生の対談、中川のボクシング教室と佐野のマラソン教室、OWVと各地の花火大会コラボなど、バラエティに富んでいた。
その中でも、バンドについて、いつかはやりたいという話が以前メンバー間でも出ていたというやり取りがあった。ただし、バンドが見れるのは佐野と中川がめんどくさがらなければという条件付きではあり、実現するかは2人にかかっていそうだ。
また、4人は永遠に王舞学園の生徒で、何も無い限り卒業することはないようだ。
そして、そんな濃い時間は1時間で終了となった。
時間の都合によりプレゼンを出来なかった参加者は、私を含めまだ数名はいたようで、肝心のプレゼンの題目は、最後の時間にコメントに流して成仏させた。
「もう少しドギツイのが来るかと思った」と正直な感想を述べたOWVからも、今回のプレゼン大会はお互いに未知数が高いイベントであったことが伺えた。
幸いにも今回は外野から見ていても良質なプレゼンが多く、発言はしなくとも十分に楽しめる内容であったため、イベントとしては良い形で終わることが出来たのではないだろうか。これが少しでも彼らの力に変わるのなら、御の字である。
しかし、この企画に次があったとして、さらに参加者が増えた時に同じような質を担保できるかと問われると、それはまた別の話である。
2回目をもし開催することがあるのならば、その際はより企画を練った上での実施が望まれる。
ただ、個人の感想ではあるが、今回のイベントを通じてOWVの裏方の顔を間近で感じることが出来たのは少し貴重で、良い点だったように思える。
同世代の彼らが日々頭をひねりながら企画を立案して届けてくれていることに感謝するとともに、今回の企画案が今後少しでもどこかに反映されていたら、それは大変に喜ばしいことである。