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生のおじゃがを齧ったら、それはあかん

なにもかも、ほんまに全部なにもかもうまくいかないのでアジをふらいにする。
頭をガスンと落として腑を引き摺り出して洗って3枚におろして皮ひんむいて粉つけて卵つけてパン粉つけて。
きゃべつを親の仇のように千切りする。
アジを熱い油に落とす、さようなら、生身のあなたさようなら。
からりと変わり果てた姿になったそれを、醤油をつけてガッシガシに食べる、ソースでも良かったけど。
焼酎をソーダで割ってチャンチャン飲む、家飲みの習慣化始まる、日本の夜明け、ただし平日は2杯までと決めている、えらいやっちゃなあ。

そういや、と思って友達に電話する、自分の喋り方はどんなムードか、と聞くと、語と語のあいだが粘着質、悪い意味でなく、と言われ驚く、自分のイメージと自分が乖離しているのでおおー、と思う。
電話を切ったのち、違う友達からも電話がかかってくる、仕事が忙しそうな近況報告と約束を取り付ける。
配送の連絡以外電話がかかってくることなど滅多にないので珍しい日やなあと思う。
他の友人とも女子大生のようなきゃっきゃを文字でやり取りし、夜なのに鶏大根を炊く。

気持ちがなんかとっちらかってきて生のジャガイモを齧りたいような気持ちになってくるが自分は正常であるということを証明するために齧らない。

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