十三機兵防衛圏をクリアした感想
購入の経緯
タイトル自体は発売当初から知っており、また高評価だとも聞いていた。ずっと気になってはいたのだが、この手のノベルゲームは未経験だっため敬遠していた。この度の世界売上ミリオン達成記念セールを良い機会だと思い、購入に至った。
クリアした感想
クリアした時の充実感が心地良かった。ストーリー序盤はハテナだらけなままに、このゲームの雰囲気やキャラクターの動きを楽しんでいた。流石に主人公が十三人も居ると全体の把握が難しいが、随所にある思わせぶりな会話から世界観を推測している間に、各キャラクターの立ち位置がわかるようになっていた。謎解きに熱中するうちに、あれよあれよとストーリーが進んでいき、わかったようなわからないようなといった状態のまま各キャラクターのストーリーが終了していった。このままでは消化不良を起こすかと危惧していたが、最後のキャラクターのストーリーが答え合わせようになっており、凡そ納得できる形で幕が閉じられた。
時間移動や5つのセクター辺りはプレイする中で読み取れていたので、やっぱりそうだったかとニヤニヤできた。その一方で、ループだとか前の周だとかの話を理解するには、クリア後にイベントアーカイブを見返す必要があった。どうやら破壊後に再建されるというのがイマイチしっくり来なかったために、理解が曖昧なまま進んでしまったようだ。
総括
全体的に難解な構造ではあったが、むしろそれこそがノベルゲームをゲームでやる利点だと思った。紙芝居ゲームなどと揶揄されがちだが、小説や映画ではできない、ゲームならではの表現なのだと実感することができた。確かに、何度も同じシーンに立ち返ってから派生先を辿っていく形式は、活字や映像では冗長になってしまうため、受け手が能動的に操作する要素が重要なのだろう。
初めてこのジャンルに触れたが、充実した体験だった。