【文豪缶詰プラン:現実目線】外出できない旅館に泊まりました
さて、文豪目線は公開済なので、現実目線なレポートをしたいと思います。
前説要らん、という方は4の手前の荷造り辺りから読んでください。
1.文豪缶詰プランとは
端的に言えば「チェックインしたらチェックアウトまで建物の外に出ることができない」という趣旨のものです。
そこに宿泊客が”文豪な先生”役として、出版社の編集者なスタッフに追い詰められたり、励ましてもらったり、あるいはそっとしてもらえたりする非日常なカスタマイズプランです。
2.予約に至る経緯
通算三回目となる試験が控えていながら全然勉強に身が入らない&思ったよりも仕事が忙しく、集中的に試験勉強がしたいと思ったからです。
さらに1月、2月と旅行に行っていたのが多忙ゆえに厳しそうだったので、近場で気分転換したいな~というのも兼ねました。
3.外出自粛に関して
三月の下旬は毎日のように会見!といった緊張感のある週で、週末の外出自粛要請が出たタイミングでプランの主催からもキャンセルOK!予約スライド延期OK!との連絡がきていました。
予約を延期しても今後、非常事態宣言が発令されることが予想され、そうなった場合にスライド先の日程でも参加が難しくなってしまうな、と考え、応援の意味を込めて宿泊を決めました。
さらに後押しとして私がたまたま三密を避けて移動できる距離(タクシー含む公共交通機関を使わない)+旅館のプランがなるべく人と接触しないというものであったからというのもあります。
そうと決まれば荷造りから"文豪目線"の入り口でイメージは急に呼び出されて、しかもレジャーな目的で泊まりに行く場合の文豪荷造りスタイル。
確信犯のような荷造り風景。本、持っていきすぎです。
4.チェックイン~脱稿まで
数キロの距離を徒歩で歩み、旧森川町へ。
最後の晩餐ならぬ、最後の外出…という気持ちでパシャパシャ写真を撮りながら旅館の引き戸に手をかけたら編集役の方が迎えてくださいました。
本と酒を突っ込んできたのでスーツケースがバカみたいな重さになっているのを持ってくださり、申し訳なさでひたすらぺこぺこしながらヒアリングルーム的な応接室に通され、名刺を頂き、ヒアリング~宿泊代決済を行いました。
満を持して部屋に案内されるときに私は二階(入口が二階扱いなので実質三階の部屋)の部屋だったので階段があり、あの重たいスーツケースは男性編集者の方が持ってくれました!
ぞろぞろと移動する内訳。
先頭が編集者、その後にスーツケースを持った編集者、私よりも先に進もうとする編集者を「こら!先生が先!」と窘める編集者、ゲラゲラ笑う私、偶然遭遇したほかの文豪先生(担当をつけていたのか、なんか楽しそうだった…息抜き部屋でだらだらしてみたかったです)がいました。
缶詰珍道中か!!
病院の回診みたいな缶詰文豪の道中やってみたいですね!(文豪がめちゃくちゃイキイキしてるのに周りの編集がぐったりしている有様が浮かぶ)
今思えば最初がクライマックスだったのではという賑やかさでお部屋に案内してもらいました。
〆切の近い文豪の朝は遅い…着替えるところから一日が始まる…
羽織は持ち込みです。丹前の着方が分からなかったので書生スタイルをやりました。
MサイズとLサイズがあり、Mは推奨身長175cm/身丈144cmくらいだった気がします。
私の身長は160cmでMサイズ着用ですが少し裾長いかなーというくらいでなんとか着れてます。袖はむしろ短く感じました。15cmくらい腕が出ていたはず。
文机オプションを申し込んだので文机で作業していますが、PCの高さが完全に合わず、あーこれお手紙書く用だなあ(文机なので当たり前なのですが)という気持ちになりつつも会社の提出物があったのでぽちぽち書類をやるところから始めました。
ちなみに事前申告していた予定成果物ですが、
・note3本(リリースしなくても読み物として完成させる)
・試験用のテキスト50ページ(一泊予定だったので)
という内容。ただし、試験は中止になったのでnote3本のほうに注力しています。
予定外のタスクをこなして、風情を出すべく原稿用紙で下書きをやっているところに見張りオプションの発動。近所が民家なのもありつつ、面白さが増す(?)ということで文字コミュニケーションがメインなのでしょうか。
私も事前のTwitter情報で、こちらも何か用意しようと思っていたのですが、忘れてました。
その代わり、見張られているということに対してのアンサーとして”白旗"のつもりで白紙の原稿用紙を突き出したのですが、見張りチームの方々が頑張って部屋の逆光の中で読もうとしてくれたので、「わー、白紙です!!」と自白しました。
その流れで差し入れオプション(リクエスト内容:晩御飯の代わりになるもの)を頂き、激励を受けてありがたくご飯タイム。
嬉しいチョイスでした!オムライスとねばねばサラダ好き…!
食べてぐだーとして、進捗コールの電話を受け取り気分を切りかえてお風呂へ。
感染症対策に一組一風呂という感じで、贅沢な時間を過ごしました。
旅先の大きい風呂が好き。
部屋に戻って髪の毛を乾かして、もう寝ようかと思ったところでお酒を飲み始め、なんか調子がよくなってきたので下書きを進めました。
そして翌日は7時半モーニング進捗コールを頂き、8時頃から朝ご飯です。
書いてて思い出したのですが、夜中に風も強かったので窓が揺れて賑やかすぎてあまり眠れませんでした。
なので、朝ごはん食べて、二度寝しました。
怠惰な文豪なので。
この時点で書き始めるとそれなりの速度なのに怠惰で、大丈夫~大丈夫~!といい、ギリギリにしか原稿をあげない文豪になろうという方向で固まりました。
なので、日曜の夕方に設定した進捗コールも大丈夫~大丈夫~っていうつもりだったんですけど、張り合いもないかなーと思ったのと、あまりにも外が雪!でいとエモし…になり、外を眺めてぼーとしているのが最高の贅沢なのではないかという結論に達して何もしてなかったので、進捗が本当にやばかったです。
音量はiPhoneベースで半分くらいが実質環境音に近いかも?
ジリリリーンと鳴った先で「いや、マジでやばいです」っていうニュアンスを伝えると、えっ!!てなっててちょっと面白かったです。
その後ちょっと進めて1本目の下書きができたところで、売店をつつきに一階へ。
シン…っとしていて、人の気配がしない・・・!
売店にリリアンとか紙風船とかあったんですけど、買ったら絶対に進捗が終わる自信があったので、21時までになんとかなったら買う!!って気持ちでいたら間に合いませんでした。
ご飯食べてワイン開けたあたりで、友達がオンライン飲み会やってたので参加しました。
もし、うるさく思われたら申し訳ありません。
ここでお気づきの方もいるかもしれませんが、もしかして酒豪缶詰プランだった…?
その後、どうにかして予定の3本、文章部分だけ書きました。一安心で就寝。
モーニング進捗コールで出来ましたよ!!って報告して、朝ごはん食べて、残りの時間でちょっと自習して、チェックアウト。
チェックアウトのときに特製の封筒を頂いてゴールです!
5.余談~後日談
チェックインの時にはお会いできていなかった女将に見送っていただき、なんとなしに「私、XX中学出身なのですが…」と言ったところ(昔、文京区に住んでいました)、なんと母校OBが社長でした。
さらに後日談として、母親にチェックインからチェックアウトまで外出できない旅館に泊まったよ、と伝えたら、「私も泊ったことあるよ!」と返ってきて、親子で顧客!!!すごい。
残念だったのは、息抜き部屋で遊べなかったことですね…一応、散歩で行ったのですが広い!寒い!で切り上げました。
逆にやってみたいこととして、編集者役やパパラッチ役。
後者はチェックアウト時に先生!次の新作はどんなものですか!昨晩、奥様がいらっしゃっていたようですが、愛人の話は本当ですか?と畳みかけたい。
演劇とコラボして事件性のあるミステリプランとかも面白そうですね。
なんにせよ、また次の機会を楽しみにしています。
そうそう忘れていた編集者ガチャの結果。
シチュエーション萌えしてしまい、申し訳ありません。
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