イベントバーの裏方の話。
はろー、ざらめです。
体力がないのを気力でカバーする酒好きの会社員です。
あっという間に一か月前ですが、8/2に5回目となるイベントバーでの企画イベントをやり、その時点ではフォロワー200人に満たないながらも大盛況でイベントを終えました。
そこで、エデン神田の店長しおさんから集客や当日に関してnoteを書いてみたらいいんじゃないのか?という提案を受け、私なりに当日までにやったことを書いてみることにしました。
ひとまず私の手が届く範囲のことを書こうと思います。
大まかな流れとして目次をどうぞ。
1.どんなイベントをやったのか
〇日時、場所
8/2 17:00~23:00
エデン神田(1日店長ができるお店/神田駅から徒歩5分)
〇まずは美しいフライヤーをどうぞ
〇イベント内容
高知の地酒「酔鯨」を複数種類飲み比べすることができる。
12種類の日本酒と1種類の梅酒を持ち込み。
高知のフードを使ったおつまみ、汁物の提供。
私(ざらめ)とサポートで友人の千百秋さん(成人女性)が浴衣でカウンター内に立つ。(浴衣は完全に趣味です。)
SNSでの事前受付と当日早い時間のみの受付でしたが、13種類全種セットも提供しました。
〇イベント成果
・エデン神田歴代8位、2019年8月度1位らしい
・30人以上40人以下くらいの方がご来店
・仕入れ代 約5万円(2万円の日本酒がありました)
・1升瓶が6本、4合瓶が7本で13本、8.8升が完売
・19時ごろまではまったり進行(カウンターは埋まってました)
・20時ごろから常時立ち飲みも含めて混みあってくる
・店内で酔い潰れた参加者ゼロ(サポートの千百秋さんが名誉の轟沈、お疲れさまでした...)
・道で超絶雑な看板を見て入ってきてくださった初見の方、また酔鯨酒造オフィシャルツイッター様によるリツイートによりイベントを知ってきてくださった方がいた
・酔鯨酒造の社員の方が来てくださった
〇かかったお金の内訳
・仕入れ代(清算後、全額返ってきました)
・フライヤーデザイン費
・フライヤー印刷費
・挨拶回りの飲食費
・サポートにお礼の気持ち
・お店への開店祝い
という感じです。
〇当日の超絶雑な看板(開店前に書けず、開店後にクルクルパーの脳ミソで必死に書いた結果)
元々そんなに字が綺麗ではないけど、数分クオリティ。字が汚くてもなんとかなる!
2.イベント決定~当日までにやったこと(時系列で網羅)
・6月下旬、初めてエデン神田へ、ノリで8/2の日程を予約
・ノリでイベントやるよ、のツイートをする(たぶん当日)
・元々やりたいと思っていたことからイベント内容を決める
・店長のしおさんに連絡してエデン神田のカレンダーを更新してもらう
・フライヤーの依頼をする。納期がだいたい10日くらい(個人差があります)
・別のイベント(7月頭)があったため、一旦思考停止
・酔鯨の特約店(特別契約店)を偶然見つけ、飲みたい日本酒が複数あったため、ボーナスで小型冷蔵庫と日本酒を買う(7月頭)
・少人数で飲み比べ会をやり、4種類くらいの酒の感想をメモする
・余ったお酒を7月の別イベントでも投げ売り(翌日だった)
・イベント終了後、Twitterの名前を@8/2エデン神田「酔鯨」バーとかそんな名前にする
・フライヤー完成→入稿(ラクスルを利用)
・フライヤーデータ、当日の暫定持ち込みメニュー(この時点では6種類程度予定)、酒瓶の写真、自撮りをTwitterで告知ツイート共に流す
・印刷したフライヤーが届き次第、置いてくれそうな店舗や渡したい人に会うときに持っていく
・設置や貼ってもらった場合、できるだけその写メと共にお店のIDをつけてツイート
・エデン神田に開店祝いを兼ねて酔鯨を差し入れ(気軽に酔鯨に触れてほしいという下心)
・適宜、宣伝ツイートを流す(1週間に1度くらい)
・ほかのフォロワーのイベントツイートもリツイートする
・宣伝ツイートよりも酔鯨に関するツイートをする(実際、新しくお酒を仕入れに行ったり、イベントに参加したりしていたため、関連ツイートがしやすい状況だった)
・ポジティブなツイートを心がける
・質問があれば適宜しおさんとDMで打ち合わせ(日本酒は開栓すると味が変わるため、仕入れに慎重になっていたが、途中からうまくいきますよ!と言われて仕入れで調子に乗った結果13本も酒を持ち込むはめになった)
・告知ツイートにリプで関係のあるツイートをぶら下げる(元のツイートまで全部TLに流れる為、1-2-3-4とリプを繋げるのではなく、元ツイートにリプライを都度するほうがよいかも)
・instagramでの宣伝、noteに注意事項などをまとめる(FBは手が回りませんでした)
・Twitterで確定メニューを公開、また全種類セットがある旨のツイート
・当日サポートと合流、タクシーで酒を運搬
・忘れ物をして一時帰宅(タクシー乗車中に気がついて本気で頭を抱える)
・17時半~お酒の提供開始
・来てくれた方のファーストオーダー対応終了後、看板を書いて外へ設置。
・適当に会話しつつ、お水要りますか?の声掛け~オーダー対応など
・当日はキャッシュオンのため、ファーストオーダー時にスタンプラリーを模したハガキを渡してセカンドオーダー以降はそれを提示してもらうシステムを構築したものの、8割くらいが友人知人だったため、ほぼ全員の判別が可能でした(あと多忙すぎて普通に発行を止めました)
・ラストオーダーで3合くらい残ったお酒を声掛けしたところ、完売
・片付けを手伝ってくださった方々に、感謝をしながらイベントの精算をしてもらう
・イベントのお礼ツイートをする
・イベントレポート(感謝したい方面がたくさんあり、挨拶も全部回り切れなかったため、noteで代行)書いた
以上が大体やったことです!
〇閑話:全種類セット(30ml ver)
早い時間(〜19時)くらいまでしか提供していません。テーブルがあり、かつカウンターの人間が1人暇じゃないと無理でした。事前予約含め6人くらいにお出ししました。
6人中、5人はお店に到着するまでに全種類セット欲しいです、という連絡を受けていたので、心の準備(と提供の準備)ができていました。
私も提供される側がよかったな~と思いつつ、かなり満足度の高いイベントになったな~と体感できるくらい盛り上がりました。
自分が行きたいくらいのイベントをやるといい感じに他の人も来たくなるようなイベントになるかも。
3.イベントにあたって大切にしたこと
・エデンの店長であるしおさんとの報連相。
i.仕入れ
→私の知る限りのイベントバーだと仕入れ代が出ますが、日本酒は元値が高く、開栓すると発酵がより早く進んでしまうため、余ると悲惨です。
※2019/09/18追記
「開栓すると~」の部分に語弊があるというご指摘を受けたため、補足します。
日本酒は生酒か加工(火入れ)してある酒かで味の変化が異なります。
一般的に火入れされているお酒は酵素の働きを止めている状態で、味が安定しています。一方、生酒は生きている状態のため、常に発酵が進んでいます。
イベントバーでは冷蔵庫のキャパシティがギリギリなことが多く、どの種類の日本酒であっても冷蔵庫ないし冷暗所保存推奨なので、色々と面倒です。
そのため、仕入れる本数や、量(4合瓶か1升瓶)の話をし、冷蔵庫にどのくらいのスペースがあるか、余った場合はどうするか、の確認をしました。
ii.当日の運用の話~備品
→キャッシュオン(都度会計)の形式でやりたい旨や店内のグラス、日本酒の提供量に関して聞きました。酔っぱらうと会計がしんどくないですか?
少なくとも呑兵衛の私はしんどいので、頼んで都度払った方が、もう帰る!ってなったときにすぐ帰ることが出来ていいかな~と思いました。
品があるのは普段のエデン神田のときですが、酔っ払いは計算がつらいので、キャッシュオンにして正解でした。(カウンター内の人間が全員酔っぱらっても回ります)
・イベントの着地点を決める
i.やりたいこと、やりたくないことを明確にする
→コンセプト系のイベントだと私は何となくやりたいことがあってその軸から現実的にできそうなラインをさぐっています。
今回の場合だと、自分一人だとたくさんのお酒は飲みきれないものの、種類が飲みたい!という感じから始まりました。酔鯨は夏酒が多い…ラブい。
反対にやりたくないこと、ですが、これはやりたくないことというより、避けたいことで①泥酔者を出さない②お店を汚さないという2点でやりました。
イベント中はこまめに水の補給を呼び掛けて、酔っぱらっていると忘れがちになることを意識的にしてもらうことで、飲んでる側も後々が楽(二日酔いの頭痛は水分不足)だったり、イベント企画サイドも店内が汚れるリスクを減らせたり出来ます。
また、大量にお酒を扱う上での最悪”急性アルコール中毒者を出す”を避ける上ではこちらができる限界かなあと思いました。
結局、自衛してもらうしかないのですが、お酒が強い人でも疲労などの条件が重なると悪酔いするので、今後もお酒のイベントをやるなら注意したい点ではあります。
・しつこくない程度に関連ツイートをする
体感的にイベントツイート自体を何回もリツイートするよりも、リプライツリーにリプライして進捗報告みたいにするほうが宣伝っぽくなくていいかもしれません。
ビジネスに寄りすぎてもなんだかつまらないし、趣味に寄りすぎるとコアな人間しか集まらないので、間口を広げて色々とツイートしていました。
百聞は一見に如かず、なのでこのURL先に飛んでみてください。
インプレッションは確か12000くらいがイベント当日の状況でした。
探してみたら7/31のスクショがあったのでエビデンスとして貼っておきます。
単純にリツイートや、いいね数、インプレッションの数によって普段よりも多くの方の目に留まっている、という認識がイベント開催前にありました。
それとリプライツリーは大元のツイートまで〇-〇-〇といった感じで続いていくため、大元-2-3-4と一列にリプライで繋げていくとタイムラインがそれで埋まってしまい、イベントに興味がない人にとっては目障りになってしまいます。
なので、大元のツイートに直接リプライをすることによって、大元-1と2ツイート分だけが表示されるので、タイムラインが騒がしくなりづらいと思いました。
〇閑話:梅酒以外の全ての酒たち。
中央の黄金の酒ことDaito2018が720ml 21,600円。その次に高価なのは吟寿うすにごり1800ml 約4000円でした。
そう考えると純米大吟醸 吟麗プレミアム(期間限定/下段左端)のコスパが良すぎますね…みんな買いましょう。
4.反省点
どれだけ成功と言われても反省点があるため反省します。
・カウンター内の人間とはいえ、泥酔者が出た(原因:ちゃんぽん/水分不足)
・完売したとはいえ、お酒持ち込みすぎた(タクシーで運搬しました)
・21~23時くらいの間の記憶があいまい(時間の感覚をロスト)
・一部の酔鯨の味を覚えていない(悲しい)
・お酒のイベントなので必然的に滞在時間が長くなり、キャパシティの限界を感じた(カウンター外の皆様、大丈夫でしたか...?)
5.褒めて頂いた点
・オーダー捌き(基本的には来店順、声掛け順ですが、悩んでいる方は少しだけ話してその次の人に注文を聞きに行っていました。一周終わったら、一旦カウンター内に注文内容を投げてから、飛ばした人に聞きに行きました)
※飲食経験があり、バーテンも曖昧にやっていたので経験が活きた
・フライヤー。完全になみださんの力です。
一応、打ち合わせで色味やモチーフの指定はさせて頂きました。
絶対にいいものが上がってくる確信はあったので、今までイベントをやるお店+お願いして他のお店にご厚意で貼っていただく、くらいだったので、配布をやることによって、めちゃくちゃいい絵だから見てくれ~という気持ちが溢れました。途中から集客よりとりあえずこのフライヤーは最高だから、もらってくれという気持ちでした。
・酔鯨への愛。日本酒って種類ありすぎて、逆にぼやけやすいので飲み比べしたいという私利私欲から走って完走できてよかったです。
・自分の好きなものかつ、世間に受けることをやったセンス。
これについては、元々どんなにいいものでも埋もれていることはよくあるので、声を大きくすることで興味を持つ機会が作れたなあ、とか2万円の日本酒が破滅的に美味しいので、色んな方が!!!という顔をしていて、ただ日本酒を飲んだ、楽しかった。で終わらないイベントにはなったかなあと思います。
何をもって成功とするかは人それぞれですが、好き×拡散×タイミングで9割のイベントって成功するんじゃないんですかね...?
・声が大きい、よく通る。うるさいかもしれないのですが、自覚の上です。これからも使います。
・オーダーのシステム
キャッシュオンで注文を受ける人が私、サポート、店長のしおさんの3人いたため、1回目の注文時にスタンプラリーと称したカードを配ることで、2回目以降の注文でカードを出してもらえればチャージを払った人とみなすことが出来るなあ、と思って作ったのですが、そもそも7割くらい私の顔見知りだった上に顔を覚えるのが得意なので、オーダー判定必要なかったです。
忙しくなってしまった時間帯は発行すらできず、申し訳ありません。
酔鯨全種飲む気のフォロワーさんが、行くぜ!酔鯨スタンプラリー!とツイートしていたのを見て、そのアイデア、いただき!と頂きました。
多分、スタンプ欲しさに酒を飲んだ人、1割くらい居た気がします。
・オペレーションの準備
オペレーションを簡略化させすぎるとビジネスライクになり、煩雑化させすぎると詰まってしぬというのは自明ですが、酔っ払いはすぐ忘れる/準備する側も大変(しかもどんどん酔っていく)ということが予想の範囲内だったので、メニューの日本酒12種類のうち、11種類にアルファベットを振り、プラカップに書いて提供しました。
プラカップはお酒の色を見たい人もいると思い、絶対に透明が良かったので、事前買い出しで飲み比べセット用に小さいカップを買いました。
回転率を考えるとガラスのグラスは割れやすい上に洗い物の負担が大きいというのも想定済みです。
閑話:エデン神田に開店祝いとして差し入れた酔鯨特別純米酒(1000円くらいでスーパーで買えます)となみださんのフライヤー。
6.まとめ
延々長ったらしく書いてしまったので、要点をまとめてここだけ読めばなんとなく概要が分かるようにします。
今回のイベントで注意したこと
1.イベントの着地地点を決めた
2.仕入れ代が高くつくため、イベント会場となるお店の責任者と報連相して信用を築いた
3.自分がイベントに行くとしたら、を考えた(好き発進なので、今回の場合はなるべく快適に気持ちよくお酒を飲める環境を整えることに尽力した)
4.魅力的なイベントを過去にやった人や告知がうまい人のSNS運用を少し流用させていただいた
というのが主な点です。
正直、集客のしやすさはイベントバーの立地や日取り、告知の仕方、イベント内容にも左右されると思います。
ただ、きちんとイベントの趣旨を明確にし、楽しい(満足度の高い)イベントをやろうとするのは大変だけど楽しいので、これを読んだ方がもっと多くの方を巻き込んだイベントをするための手助けになれたらうれしいです。
私も今後、私自身が楽しい、かつ来てくださった方が楽しめるようなことをやっていきたいなーと思っています!
長々と書きましたが、お付き合いいただき、ありがとうございました。
サポートされると社畜を養うことができます。