リーダーこそ手を動かせ
<先人の経験(体験談)から後知恵を得る>
1994年、ある若者が大学を卒業した後、ロスガトス(カルフォルニア)にある小さなコンデンサー開発会社に就職した。新しい上司が職場を案内してくれた時、サンフランシスコ湾岸地帯の大きな地図が散らかっているのが目に入った。
「散らかっていてすまないね」とマネジャーは言い、地図をごみ箱に入れた。
「その地図は何に使うんですか?」
「この前、個人的な仕事ばかりしていた男をクビにしたんだ。それはその男のものだ」
若者はそこに自分の荷物を運び、クビになった社員のネームプレートを自分のものと交換した。数年後、そのネームプレートに書かれていた名前は、Tesla、SpaceXのおかげで誰もが知るところとなった。しかしその時は、単に覚えやすい名前というだけの印象だったとのこと。
Elon Musk、「変わった名前の、変わった男だった」と言う。
それから約30年経った今でも、Muskは時間の80%をエンジニアリングと製品設計に使っていると言われている。グローバルビジネスの世界で屈指の力を持つリーダーが、マネジメントには20%の時間しか使っていないのだ。Muskにとっては製品がいかに重要か、ということだ。
デジタル企業では、製品の設計や構造の説明ができ、何が本当に求められているかを深く理解し、明確にできるリーダーが力を持つ。これは伝統的な、細かいことには関わらず、全体を監督するというリーダー像からすると、大きな変化である。これからはリーダーに求められるのは、手腕、興味、どこに深く関わるべきかを見抜く洞察力。そしてデザイナー(企画立案者)である必要がある。
Musk reportedly spends 80% of his time on engineering and design. One of the most powerful leaders in global business spends only 20% of his time managing people. That’s how important the product is to Musk.
Leaders who can design product, define architectures, and deeply understand and articulate what exactly needs to be delivered are powerful in a digital enterprise. This is a change from the traditional approach of overseeing and staying out of the details. You need to have the skills, the interest, and the insights into where to dive deep, and you need to be the designer.
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