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【読了】『ある男』---約400字感想
今日の一冊: 平野啓一郎著『ある男』
平野さんの作品は結構いつも緊張して読むのですが、これもいい感じの緊張感を必要とする作品でした。
え・・・?怖い。気の毒。なに?可哀想。良かった。。誰??そんな?どうして・・・。
みたいな感情のジェットコースターの連続でした。
ずっと叫んでないといけないコースターではなくて、田舎の街の海沿いにあるやつ(イメージ)です。風を感じる余裕があるタイプの。
「私の愛した人は誰なのか」という、平野さんのテーマのひとつである「分人主義」についてしっかりと考えさせられる作品でした。加えて、様々なタイプの人間たちの「誰かに対する愛情」と「死生観」についても掘り下げされていて、彼らのこれからを想いながら、月並みですが自分の置かれている環境に自然と感謝の念を抱く読後感でした。
もうすぐ映画化されるということで再読。
大好きな『マチネの終わりに』と違って(映画マチネには申し訳ないですが)『ある男』は納得のキャストなので映画も期待です。
※ 本作とビートルズは関係ありませんが、この本を読んで「ポール死亡説」を連想しましたので共に撮影してみました。
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