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ジェフ・ベックを失った世界で思うこと。
ジェフベックの訃報を聞いた。
そして彼のギターを愛したたくさんの人の嘆きを聞いている。
耐え難い別れに接する度に、ジョン・レノンとジョージ・ハリスンがもうこの世に存在してなくて良かったと思う。
異様に聞こえるかもしれないけど。
当然彼らの不在を悲しく寂しく思うことは頻回にあって泣けてくることも多々あるけど、心が引き裂かれるような別離はもう経験することがないと思うと心の底から愛を注げたりする。
ジョンの死は知る由も無かったけど、ジョージのそれは経験している。けどほぼ記憶がない。
そのおよそ1年後、大阪ドームでポールを見ているんだけど本当に残念すぎることにそれもほとんど記憶がない。
その頃わたしは自分のちっぽけな人生において結構大きめの壁に対峙するというか窪みに嵌り込んでいるというか、とりあえず無駄にもがいていて音楽を楽しむということが全く出来なかった。
ビートルズを知ってからの人生において最も彼らから離れていた時期かもしれない。いや、2番目かな?
そんな訳で、見方によっては幸いな事にジョージがこの世から消えてしまった事に対して狂ったりしなくて済んだ。別のことで発狂するのに忙しかったから。
あと、近くにその喪失を共有する誰かがいなかったということも大きいと思う。
きっと今夜はジェフ・ベックのギターを聴きながら狂ってしまうくらいの喪失感に押しつぶされそうになっている人がいるんだろうなと想像します。
想像するだけでとても哀しい。
喜びや興奮を与えてくれた人が居なくなってしまうのはとても辛い。
彼らがのこしてくれた音楽は変わらず私たちを支えてくれるけど、やっぱり同じ世界にずっと存在していて欲しいと思ってしまう。
そんなことは叶わないと分かっていても。
だからリンゴとポールには本当にずっと元気でいて欲しい。お願いします。
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