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やさしくありたい

優しくあれなかった私にとって痛い曲
Pororocaの曲っていつもタイムリーなんだ
聴いていると自己嫌悪に陥る
それでも何回も聴いている、大好きなんだ
私は、この曲と、自分と、向き合わなきゃいけない

この曲を聞くと思い出す日がある
どれもずっと忘れられない。

きっと忘れちゃいけない。
最近のこと。




" 優しくありたい "
対象がいてその人に対して“ 優しくありたい "
対象がいなければ成り立たないこの行為・感情を
私は手放した。いや、本当は最初から持っていなかったのかもしれない

そう思える対象がいること自体当たり前ではないのに
私はそれに気付けずに、簡単に手放した



好きなだけだった、それだけだった。

はずだった。

本当に愛だけはあると思っていた。
でもいつのまにか愛じゃなかったのかもしれない
いつからか形を変えてしまったことに気付けなかった
こぼれ落ちてしまっていることに気付けなかった
いつ、どこで、失くしてしまったんだろうか
もっと違う言葉で伝えていたら
もっと違う方法を取れていたら
今も一緒にいられたかな

" 優しくありたい "と、思うだけは簡単で
" 優しくいる "ことは難しい
どちらも私にはできなかった
自分のことでいっぱいで余裕がなかった
もしかしたらずっと、自分にだけは優しかったのかもしれないね。だから他人は視界からいなくなった
見えなくなった、すぐそこにいたのに

気付けずに傷つけてしまった。



_________________________________

魁人さんが覚悟を決めるように
大きく息を吸い込んでから歌いはじめるこの曲。



『 やさしくありたい 』は
" Pororoca " という人物像を考えたときに
一番それに近い音楽なんじゃないかなと思う
メンバーじゃなくて" Pororoca "ね
" Pororoca "っていう存在自体は
人間ではないんだけれど。

小熊さんが前に「俺はPororocaのメンバーなんだけど、" Pororoca "になりたいんだ」みたいなことをHOLICかなんかの弾き語りの日にMCで話していた気がする、
その像に一番近いのでは、と思っている。

自分のために歌う・鳴らすことが
観ている・聴いている誰かのためになること。
観ている・聴いている誰かの最奥に触れて
それがその人のためになったとき
歌って・鳴らしている側の人間のためになること。

こんなMCをしてくれてありがとう
この曲やってくれてありがとう
好きでいさせてくれてありがとう
↕︎
受け取ってくれてありがとう
この曲好きって言ってくれてありがとう
好きになってくれて、好きでいてくれてありがとう

何でもかんでも《 自分とバンド 》に置き換えて聴いてしまうので、こういう関係のことを歌っているんじゃないかな、なんて私は思っています
もちろん日常にも溢れている関係

でも多分ね、この関係
どちらも渡してるなんて思ってない。
きっとお互い、《 もらってる 》って思っている。
少なくとも私はそう思っている
不思議な関係だ
でもずっと愛おしい関係
好きなバンド、好きな人たちとはずっとそうありたい


バンドがバンド自身のために鳴らす音楽に
「 私はこの曲に、このMCに救われた 」って言ってくれる人がいて、その言葉がバンドの気力・熱になる
ずっとそれの繰り返し



『 やさしくありたい 』 はそんな" 優しさの循環 "
を歌っている曲だと思う
好きだから、その人に対して優しくありたいと思えるんだと思う( でも、好きだから優しくあれないこともあると思う、矛盾してるかな、)

ときに、全肯定は優しさではない瞬間があると思う
「 好きだから全肯定する 」は違う気がする
違うと伝えることが優しさである瞬間もあると思う。言葉選び、伝え方、一つでも間違えれば優しさとは程遠いものになってしまう危ういもの
それが優しさとして伝わらなければ、伝えた側の人間はただの悪者だ。
でも優しさってきっとそういうもの。





あの人のために なんて思っていなくても
結局は受け取る人の感じ方次第
ためになっているかもしれないし
なっていないかもしれない
疎まれているかもしれない

あの人のために って思っていても
あの人からしたら全然ためになっていないかもしれないし、あの人じゃない人のためになっているかもしれない

なにもしないことが優しさかもしれない

優しさの評価は自分じゃない誰かにされるものだ
優しいと思うかどうかはその対象の器次第
それでもその誰かに「 受け取って欲しい 」と思い
行動することは、優しさなんじゃないかな
その人がどう受け取るかは一旦置いておいて。

" 優しい "はひとりで完結するものではない、よね







私はずっとバンドに
自分のために歌って、鳴らして欲しいと思っている
「あなたのために!!」なんて言われたって
絶対嘘じゃん笑 って思ってしまうし、その"あなた"
に私は含まれていないと思ってしまうから
でも多分、そんなことはないし、そんなことはある


大好きなバンドたちから今日まで
本当にたくさんいろんな気持ちをもらってきた
嬉しいも、楽しいも、怒りも、寂しいも、悔しいも
それはきっとこれから先も変わらない
まだまだたくさんもらってしまうんだと思う

だから、何か返したくて
もらってるばっかりは嫌だから
渡す側になりたくて
でもどうしたらいいかわからなくて
手紙を書いてみたり、花を渡してみたり、
企画をしてみたり。
それでも、これまでもらってきたものに比べたら
何にも足りないんだけど。

でも多分これは最初から全部私のためだった
「 大好きなバンドにお返しがしたい 」
なんて言いながら、結局は全部自分のためだった
私は" 私の居場所 "が欲しかった。
でもね、企画を考えてたとき
最後は" ステージの上が出演してくれるバンドの居場所でありますように "とも思ってた
これが優しさかどうかはわからないけどね。



音楽のこと、何もわからないから
ここのコードがとか、ここの音がとか
詳しいことは言えないけど
最後の「 やさ~しく~あり~た~いよ ~」を
4人で歌っていることがこの曲の全てだと思った
Pororocaが自分たちに向けて歌っているこの曲は
きっと誰かのためになっていると思うよ
少なくとも私のためにはなっている

「 優しくありたい 」と思う人間と
その行動で溢れた世界ならいいのにね
そんなことはないらしい
でもPororocaはその時間を、その空間を
つくることができるバンドだと思います
きっとこのツアーがその答えなんじゃないかな


Pororocaのつくる空間はいつだって
あたたかくて やさしいよ




すでに優しい4人がまだ優しさを求めている
何になるつもりなんだ本当に
でも、そんなところが大好きです

気を抜いたらもう会えなくなっちゃう気がするから
また何度でも会えるように
底のない夜はこの曲と一緒に。




話は少し前に戻るけど
この曲が" Pororocaの像 "に一番近いのであれば
私も" Pororoca "みたいになりたい


" Pororoca "みたいになりたいよ
そしたら多分それはPororocaのためになる
そして多分私のためにもなる



他人になること
他人に近付こうとすること
簡単じゃないのは分かってる
ましてや、人間じゃない" 概念 "を目指している
簡単じゃないことなんてわかりきっている

それでも「" Pororoca "みたいになりたい」と
そう思い続けることくらいしてみてもいいのかな
そしたらいつか少しは近付けると思うんだ
そのときは私の嫌いな私も少し
いなくなっていたらいいな








今からでも間に合うのなら



やさしくありたいよ
自分にも、他人にも。











 P.S.

Pororoca公式で、リリースした2曲のコメント・
レビューを募集していたので送ってみました。
( このnoteはコメントでもレビューでもない気がしますが、見逃してください、、 )
これが公開されているということは
Pororoca公式から私が送ったものが
公開されているということです
あぁ、恥ずかしい、、頑張って短くしました、、、
凸凹の道の方も公開されると思います ( 同時かも )
凸凹のnoteも公開します

募集の前から元々少し書いていたものがあったんだけど、私情を挟みすぎているのでメンバーにも送ってなくて、本当は公開するつもりもなかったけど、
続きを書いてよ~と言ってくれて先に少しだけ下書きを見せていた広大さんが「とても良い」と言ってくれたのでnoteも公開することにしました。

Pororocaの音楽にね、毎日殺されそうになるんだ
Pororocaを通して出会った音楽にもそう
首を絞められる、頭を殴られる、そんな感覚
でもそれも必要で。
怒られたいとか叱られたいとかじゃないけど
そういうことを言ってくれる人が周りにあまりいないんです。

私より少し長く人生を生きている4人の言葉、
私はすごく重く感じる。
肯定も、否定も、意見も
いつもありがとう。




少し話がそれてしまいましたが、最後に。

このnoteは私から、PororocaとPororocaの作る曲へ
でっかい愛とリスペクトを込めて。










そして、私から私へ
自戒を込めて。

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