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Obsidianで小説を書いてみる
いつもお世話になっております。
世の中は三連休、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
このところは長編小説を書こうと、この連休はプロットを詰めたり資料を集めたりと準備を進めておりました。
その準備の一貫として、少し前から興味があった「Obsidian(オブシディアン)」を導入してみようと環境を整えてみました。
このnoteでは小説を書く方に向けて、Obsidianというツールのご紹介をしてみようと思います。導入してすぐの手探り状態ですが、よろしければご笑覧ください。
(既に多くの先人の皆様が分かりやすい記事を上げてくださっているので、導入方法などの詳しい説明はぜひそちらをご参照ください)
Obsidianとは
Obsidianはマークダウンエディタであり、ナレッジベースアプリでもあります。
最も基本的な使い方としてマークダウンファイルの編集とプレビューを行うことができます。しかしながら、その真の力は密にネットワーク化されたナレッジベース管理によって発揮されます。
Obsidian/オブシディアンという言葉自体は日本語で「黒曜石」を意味します。素敵ですね。
noteやBacklogを書く時にもおなじみのマークダウン記法を使用して文章を書くことができるテキストエディタです。イメージとしてはmdファイル(マークダウン記法で作ったファイル)をタグやページリンクで関連付けていく、自分だけのwikiのような使い心地です。
自分のこと
今までの環境のこと
これまでは以下の環境で小説を書いたり、考えごとを取りまとめたりしていました。
書く時の端末
PC(Windows)/スマホ(Android)
使用アプリ
Notion:設定やプロット、進捗管理をとりまとめるデータベース
メモ帳orVS Code:PCで書く時
QuickEditPro:スマホで書く時
困っていたこと
データベースと本文を別アプリで管理しているので、本数が多くなると収集がつかなくなる
設定と本文の齟齬がないかすぐに確認できない
Notionに依存しすぎている
Notionがサービス終了したら、を考えると怖いくらい情報を詰め込んでいる(CSVダウンロードをした後始末を考えたくない……)
強みと楽しいポイント
ファイル同士を関連付けることができる
私がObsidianに興味を持ったきっかけがこの機能です。
Obsidianにはデフォルトで「グラフビュー」という機能があり、ファイルを作っていくことでそれぞれの関連性をビジュアル化してくれるというものです。
関連付けはファイルに付与したタグや作成時に使ったテンプレートを参照しているようで、任意の条件でのグルーピングもできます。実際の画面は下図の通り。
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(実際は丸の下にタグの名前やファイル名が記載されているのですが、恥ずかしかったので隠しています)
ファイルを作っていくことでどんどんグラフビューが複雑になっていくのが楽しくて、なんだか一つの宇宙を創っているような気持ちになります。Obsidianは第二の脳を目指したアプリケーションということなので、どちらかと言えばニューロンネットワークが正しいかもしれませんね。
グラフビュー機能によって、設定と本文・本文同士・設定同士の関連が視覚化できるため、過去に書いたものと齟齬がないかを比較的かんたんに確認することができるようになりました。とても嬉しい。
ローカルで動作する
今まで愛用していたNotionはオフライン状態だと機能がかなり制限されて、見たい時に設定シートやプロットを確認できずに不便を感じるケースがありました。
ローカルで完結できるアプリケーションはそれだけでかなり嬉しい。
複数端末での同期可能
自分はゆっくり腰を据えて書く時はPCで、寝る前やお風呂などのすき間時間ではスマホでと、執筆する端末が複数存在します。
これまではtxtファイルをGoogle Driveにアップしてそれぞれの端末から見ていたのですが、たまに同期が遅くて困る時がありました。
Obsidianは手順を踏めば同期もスムーズにできますし、本文と設定など参考資料を同じところにしまっておけるので便利です。
私の環境ではPCはWindows、スマホはAndroidを使っているので今回はGoogle Driveを中継させて端末間の同期をかける方法を使いました。
Apple製品同士ならiCloudが公式サポートされているので楽なのですが、Windows‐Android間は少し手順が必要です。同期の際は先人の知恵をお借りしました、ありがとうございます。
(ご紹介することに問題があれば取り下げますので、お手数をおかけしますがお知らせください)
なにもかも自分で作れる
個人的には嬉しいポイントでしたが、人によっては懸念事項になるかもしれません。
いわば更地からのスタートなので好きにカスタマイズできますが、裏を返せばインストールしてすぐに使い始めるということは難しいということです。
フォルダの階層構造やテンプレートなど、好きに作れる自分だけのお庭だと思えば愛着も湧きますが、手軽さを求める場合はObsidianは導入しにくいかもしれません。
これからの方針
ここまでNotionを比較対象にしてきましたが、やはりNotionの誰にも負けない強みは多様なスタイルでのデータベース機能。(Obsidianで表データを作ろうとすると手間がかかりすぎる)
今後はObsidianでテキストを書いて、Notionで進捗管理で一旦お試し運用して地道にもちもちやっていきます。