テクテク歩こう、MEDIATHEQUE
フォロワーのやりたい100のことリストを見たらなんだかやる気が湧いてきたので、(恐らく)今年最後のnoteを書いていこうと思うぞい。
今回はどういうテンションで書いていけばいいかなぁ。
はじめに
先日、久々に都内をうろついてきました。所用で1ヶ月に1度確チャンで都内に行くようになったものの、10月11月と行かなかったので、所用ついでで他にどこかへ足を運んだのは実に約4ヶ月ぶりになりました。8月は代々木決戦の広告を見に行ったりしたねー。
9月はそれこそ自分のやらかしで行って帰ってくるだけになってしまって、その時やろうとしていた事が出来なかったわけなんすねー。
今回その分を取り返してきたので、東京駅近くの商業施設「KITTE」にある『JPタワー学術文化総合ミュージアム インターメディアテク』に行った話を主に書いていこうと思うよ~ん。今日の口調はゆるゆるだあ。
なんだかんだこういう界わいとは関係ない私的に行った場所のルポって書いたことがなかった気がするので、あんまりかっちりせずに感じたことを書いてこうかなと思います。
1.経緯
全国津々浦々博物館やらなんやらの施設があるわけですが、有名なものもあればそうじゃないものもありますよねぇ。
私、この『インターメディアテク(以下、インテク)』の存在を知ったのがつい今年(2023年)のことでした。何か学術的な経緯で取り上げられて講義内で耳にしたこともない分、SNSで“映え“方面での情報だったり、ちょうどインテクの開館十周年を記念した特別展『極楽鳥』で話題になっていて、そこにアンテナがたった感じでした。
博物館やら美術館にはかねてより興味があったものの、なにぶん口だけな人間なので……、実はちゃんとした施設に赴くのは今回が今年初でした(笑)
しかもこの博物館はなんとタダ。無料や。これは貧乏のワイにも気兼ねなく来館出来るというものや!という、天下の東京駅のお膝元で何たる乞食な行為を晒してきました。
ただ、最初はあんまり行く気分ではなかったものの、特にあてもなくウロつくよりは良いだろうということで、最終的に足を運ぶことになりました。
2.経路
家にサンドイッチがあったので、なんだか公園で食べたいなと思い、良さげなところで食。本当ならこの後行った日比谷公園で食べた方が広くて良かったんでしょうけど、目の前がいちょうで気分よく食べることが出来ました~ウェ~イ。
その後、3月の下旬足早に通り過ぎてしまった日比谷公園をじっくり散策してきました。その時はいわく付きのオブジェクトなどを見てきたんですが、今回はゆっくり見れたし何よりいちょう!伊調馨!(いません)が素敵!
【東京の木】としてイチョウが選定された経緯が書いてある説明板を読んでいましたけど、そういえば都のマークってイチョウだったなぁと思い、街路樹に埋めとけば安牌すわみたいなアレで植えられてもいるんだろうか……という邪な気持ちを一瞬持ってしまってちゃんとごめんなさいした。
途中、なんか出ようとしていた公園の出口とは全く違う場所に出てしまったものの、見ていなかったものも見れたのでよかったよかった。
皇居の堀に沿って、KITTEに向かいます。
3.入館
1階からエスカレーターで上がるとすぐに、入口がお出迎え。館の方が待ち構えているとちょっと身構えるよね。
でもまず、この館の良いところが1つ!とにかく来館者に対して施設の方の対応が丁寧!
東京駅とそのKITTE内に組み込まれているが故なのか、まずはその服装・佇まいからしてどこかしらに気品があるように感じました。日本郵便との協働を採っているので、いくらかその類の人達が流れたりしてるんですかね?どうなのだろう。
案内物のパンフレット・フロアガイド、果てはスタンプまで、そのようなものがあるという明示、そしてそれを「自由にお取りください」 と言われるだけで私たち来館者側が取って良い行動も変わってきますので、このムーヴはすごく大事。
また、私はトートバッグひとつの身だったので特に何も言われなかったけど、上着を脱いで持っている方とか、荷物が多い方には誘導をして、展示室へなるべく身軽になるよう手荷物を預けるのを促していたのも大変良かった。展示物を守るためには大事な声がけです。
その他、大東京が駅の近くにあるために幅広い年齢層の対応に追われるわけですが、たまたま見ている感じだと、すごく人当たりよく案内をされていたので凄い、となりましたわね……。
展示入口には現館長さんのお言葉が書かれています。特に感銘を受けた部分を以下に抜粋します。
来館者を受け入れる施設の方々の姿勢にもじわりと現れていますが、館長さんが進んでこういうこと(太字の部分)を仰っているのは好感が持てます。
案内の方は、「展示をどの順番で見ても構いません」と言っていて、展示を見る上での動線を自由に促していました。それに合わせ、“特に分からずともまずは展示物が放つ雰囲気だけでも楽しんでもらえたら“、という、肩の力を抜かせてくれるような配慮もされていて、これは素晴らしいですね。KITTE内で、尚且つ東大のうんたらかんたらが~と言われたら、なんだか難しそうと思う方が大半のはずでしょう。
しかも、その上で自分たちがやっていることにご理解してくれるとありがてぇーっすっていう話なんですよね。この展示は言うなれば、ずっと奥にあった学術標本を表に引っ張り出して展示しました、しかもなんと優品の数々でございますという感じでね、ずっとホコリ被っていたものを表に出して活用しようね~~という狙いがあるはずなんすね。大まかに言うと。
実際な話、どこの収蔵庫でもこんなに優れたものばかりが収められているわけでもなく、こんなパワープレイができるのも限られた形でしかないわけなんですが、それでも人々に形を示すことは良い取り組みですよねという話です。長ぇ。
4.2Fの展示
さて、これまで展示品を見てきた時は、感性にビビっときたものを割とパシャパシャ撮ってたのですが、それでも今回は写真控えめを意識したので、言葉で説明してても写真がないということはあるかも……。ということでサラッと行きましょう。
当館は2階、3階と展示室が分かれています。
まずは2階。常設展に入る前に、まずは「PANTHEON」と名付けられた場所に向かいます。ふたつの展示室入口の間に設けられた、少量の展示スペースという感じかな。
(特設ページを貼っときます)
その後、常設展示の方に行って、ギャラリー2の一部・ギャラリー1・スクエア・再びギャラリー2を見て、レクチャーシアターをチラ見したという動線で動きました。大抵の来館者は館の入口から程なくすぐの入口から、私とは逆の方向から流れてくることがあったので、この点は少しむず痒かったですね。自由の代償というやつです。
ギャラリー1は『ギメ・ルーム』エリア。
ここの空間は言うなれば、なんかすごい所から譲り受けた、いわく付きの展示ケースを用いた展示です。展示ケースとその空間に合わせた設えの椅子とかもあり、なにやら重厚感のある場所でした。
ここら辺の展示はガラスに反射して自分が映ってしまっているので、写真は少し控えます。
こちらの『オオフウチョウ本剥製』が素敵でした。2匹いたけどどちらもそうだったかな。
あと、使用されている展示ケースが海外から贈られてきた時にヒビが入ってしまい、その展示ケースに思いっきり亀裂が入っているものがあったのですが、ガラスを付け替える上での困難さ、そしてケース時代の歴史的価値を考慮した現状維持に徹している点に唸りました。その上で、その亀裂の経緯と亀裂が鑑賞の妨げになることをお詫びするキャプションが設けられていて、非常に関心した。
ギャラリー2へ。ここの展示は本当に良い意味で雑多。色んなものがあります。キノコとか鉱物とか骨骨骨剥製剥製剥製などなど。
1つ前の写真に見切れている胸像がありますが、これはギメ(ギャラリー1)に入る前に置かれていて、別の人物ですが対になって胸像が2つ置かれています。
この他にも、ホルス像が二対で置かれていたりなど、個人的にどうぶつの森の家具配置で私がそういう対の置き方をしていた経緯からして、すごく好みな配置でした。
ギャラリー2は実に色んなものがありましたが、個人的に思うのが
・虫類の剥製が辛い、キモい
・なんか瓶詰めにされてるの怖い
・動物の剥製、こわい、どうやら少し苦手 など
といった感じでした。でもとにかくジャンルが多いので、どれかは必ず来館者に刺さるでしょうね。小さい子にはキラキラした鉱物類とかはウケが良い感じでした。
いつも(というほど足を運べていませんが)自分は展示を見る時に、なにかガイド的なものをアシストとして使わないんですが、その分来館者の人たちが何を口にしながら見ているのか、その足取りや人の構成を見ることが出来ますね。
家族連れ……夫婦……カップル……友人……という具合で、様々な人達が足を運んでいますね。子供の可愛い声や泣き叫ぶ声が聞こえれば、子供たちとその親世代が来館しているのですから、逆にその館は良い場所と言えるのかもしれません。
仮に記憶に残らずとも、種を四方に蒔くことは大事な取り組み。これも東京駅の近く、そして商業施設が抱える当館の特徴ならではでしょうが、その雰囲気も相まったキャッチーな点が若年層にも刺さっていて、凡そ上手くいっているような気がします。
ただ、展示されていた鹿の全身骨格の右顎あたりが破損していて、来館者側がやらかした事例があったようです。その状態もひっくるめてキャプションで注意書きがされていましたが、あまり層が厚くなることもオイシイ話ばかりではないようです。
(だいぶ端折ってますが、各々の展示物はもっともっとありますよ!)
5.3Fの展示
階段を登り、出迎えるはガラス張りの「収蔵庫」。なんと、鳥の剥製がビッシリです。収蔵庫なのに、そうであるが故にガラス越しに品々を見ることが出来る逆転の展示。写真は撮っていないのですが、本当にいっぱいいます。鳥たちと、それに合わせて造られた台座等も見もの。
収蔵されているものが色鮮やかな鳥たちの剥製なので、他の展示品では替えが効かないようなオリジナリティなので、他館がやろうにも中々難しそうな展示の仕方ですね。
バルコニーの展示を見てから、モデュール・ギャラリー3の順に見ていきました。
途中、バックヤードから係員の方が来て、展示ケースを丁重に拭いていらしてました。私たちが鑑賞する上での環境を整えてくれている人達がいるということを心がけながら、観ていくべきですね。
(今回もガラス越しで自分が写ってるものは取り下げで、、)
ギャラリー3では特別公開として『モース日本陶器抄 – 東京大学コレクションから』が行われていました。陶器のあれこれの知識はないですけど、陶器を観るのは楽しいので良かった。
(以下、特設ページ)
6.所感
まず、無料でこの満足度は凄いです。何より2-3階分のスペースでこの展示密度。大きい博物館なら一日で見切ることも一苦労でしょうが、インテクは程よい量で、その分ギュッと詰まっている具合。そして立地も申し分無し。観たあとは商業施設内なりなんなりにでも繰り出せます。雰囲気も良し。対応も良し。
ただ、博物館というより良くも悪くも外国風な旧い『ミュージアム』色の雰囲気が強く、東京駅舎・旧東京中央郵便局舎のような存在に呼応しているのが感じられます。言うなればハイカラ…でしょうか?
説明が充足な部分もあればそうでない箇所も。中にはそれ自体がなかったり、色んな場所に展示されている(真上とか壁とか)からキャプションを目で追って探すのも一苦労。ここに置かれているものは一体なんなのだ?という事案もあった気がします。
しかし、「学術標本」という高度な品々を一般の方々に下向し、活用するのにはまず雰囲気作りが大事なのでしょう。人が来なければそれらに目を向けられる機会も来ないから。何となく飾っておくだけでもそそられるものだってあるでしょうしね。ただ、陳列と展示は違う。掴みは大事。
私が仔細にまで館の狙いを読んでいないのでそんな偉そうなことは言えないですが、お偉いさんだったなら、もっと良い展示をしている場所はある、と評価はしそう。ただ、ひとつの形としてこのインターメディアテクは突出した取り組みをしていると感じました。というか無料がでけぇ。
総合的に評価して、とりあえず誰もが足を運んで見るべき。それには知を刺激する何かがある、と言えるでしょう。私がこんな中身があるようでないnoteを書いているのが、刺激されたその証明になっています。
展示物について全く触れられていないものばかりなので、機会がある方は是非来館してみてはいかがでしょうか。
おわりに/余談
館を後にしたあと、KITTEの屋上庭園、そして旧東京中央郵便局長室に立ち寄りました。その間上からクリスマスツリーを見たり、お店を見て回ったりして楽しかった……。
なんか今回、偉そうぶった話になってしまってた気がしてんですが、なんか気づいたら真面目口調に……。あまりボロをつつかれても恥ずかしいので大目に見てください。
今年、私のnoteを読んでくださった方々、本当にありがとうございました~~~~。自我出しnoteを書くつもりがない限りは、これが年納めになると思います。良いお年を~~!!!!!
ʜᵃᵛᵉ ᵃ ᵍᵒᵒᵈ ⁿᵉʷ ʸᵉᵃʳ!( ૢᐙ)ノ"ෆ