やあ、PyoNやで。

PUBGモバイルの公式大会、PMOTに6月4日~5日に出場。結果は16位で、ファイナルに歩を進めることは出来ませんでした。

せっかくコーチとして入ったので、記録をここに残しておきたいとおもいます。

・eスポーツ選手の裏側
・競技シーンってどない?
・PUBGモバイルって?

って話が見たい方は引き続きよろしくです。
ちょっとポエミーなので、そういうのが苦手な方はブラウザバックで🙏

1章_偶然の縁

まず、無名だった僕がプロチームに所属することになった経緯を話します。僕は元々「note執筆家」なんて括りでPUBGモバイル界隈関わっていました。具体的には

・世界大会出場チームの紹介
・実践に使える戦術
・ムーブの思考
・エイムを極める方法

などをnoteで執筆しました。今はほとんど非公開にしてしまいましたが、3.7万以上のViewがありました。


その後、いくつかのチームを渡りながら、
本番までコーチをしていました。

ーーーーNow Loadingーーーー

役目を終えた僕は友達に誘われて、年末までPUBG:NEWSTATEをプレイ。


リリースから1週間遅れだったけど、メンバーに恵まれて、アジアトップランカー最高日本人5位までは到達。トップ10率が8割超、ドン勝が3割程度だったかな。


そしてレアゲを終えて年始。数ヶ月ぶりにPUBGモバイルにinしてTDMをプレイしたら

野良のTDMでたまたま、「kousuke」とマッチ。元々交流はありましたが、その日を境に色々個人の相談を聞くことに。


「エイムがさぁ~」
「ムーブってさぁ~」
「連携ってむずいな~」

ーーーー

「それは〇〇してみたら?ジャイロの姿勢は?選手はどういう子達なん?今のメタは?」

ほぼ同時期から、後にSBIに入る「へちま」の相談も聞き、僕は自称へちま専属コーチに(?)


時は流れ、トライアウトのチャンスが訪れ、
合格し、彼ら全員のコーチになりました。


トライアウトは仲良いとか関係なく、流石プロチーム。きっちりしていたので、忖度なし、実力でちゃんと選んでもらいました。ご安心を。


ーーーーNow Loadingーーーー


実はPMOT前。3、4チームくらいからコーチ・アナリストとしての声掛けがありました。でも、僕をこのゲームに再び連れ戻した彼らに、僕は懸けてみたくなりました。


以前は「やるなら、最初から優勝候補で、勝てるチームに行きたい」と思っていましたが、僕は今回「求められてるから行く。」ただそれだけを理由にSBIに入り、実力とか何も知りませんでした。


3月末には東京に行き、てろる以外の選手とは全員会いました。僕なりの「覚悟」でした。


信頼関係が一番。
その為だけに会いに行きました。

2章_臨む、大型大会。

僕がトライアウトで来てから4月の末まで正直PMOT優勝候補だったと思います。AOHIの予選は全て1位通過、Akスクリム優勝も。


僕が想定していた、2倍以上の早さでチームは強くなりました。「今日なんか転けたなあ」なんて日はありませんでした。


ーーーーNow Loadingーーーー

そうして大会1か月前。


PMOTを想定したAOHIに臨みますが、怒涛の勢いで予選は1位通過するも決勝は9位。
正直トップ3には食いこめると思っていました。


普段のスクリムは新しいトライ、大型大会は本番想定で勝つことに人事を尽くし、相当なプレッシャーの中臨むようにしていました。


今回の大会は上位陣に比べ、順位ポイントを上手く重ねることができませんでした。しかし、まだこの時は不安なんて微塵もありませんでした。

3章_違和感

AOHIが終えてもなおチームはスクリムで上位でした。僕はそもそもスクリムで「勝て」とは基本的に言わず、毎日毎日、「その日のお題を考え」、それに沿ってチームがちゃんと機能するかを見ていました。


簡単に言うと、ムーブと戦い方の「選択肢」を増やしていました。通勤の電車の中で昨日の録画を見直して、お題をdiscordに毎日書き込みました。

4月になり、学生は授業が始まり、体力ギリギリで試合に出ることも。社会人になった僕も


それでも、結果は変わらず出て順調でした。
チームの勝ちパターンを分析(声掛けのバランスとか、戦い方とか)、再現性を高めていきました。

ーーーーNow Loadingーーーー

そうして、PMSTというPMOTを想定した大会に挑みました。我々はシード枠ということでセミファイナルからで、6位通過。


準決通過自体はほっとしましたが、なんとなく転けた試合がありました。前回のAOHIが頭に過ぎりましたが、でも大丈夫。俺たちなら勝てる。


本当に勝てると信じていました。


決勝。16チーム中14位。
何かが崩れた瞬間でした。


何となく上手くいかない、そんな言語化できない違和感の大敗を、大会まであと1ヶ月あるかないかで味わってしまった。


僕も毎日見ていましたし、反省会自体はちゃんと進行できており、理論的には分かっていました。でもチームに流れる「違和感」は消えませんでした


そこから2週間。
選手は特に焦ってる様子は無さそうでしたが、「何か」上手くいかない日々が続きました。

第4章_再起動

実際にSBIの彼らと撃ち合って見ると分かりますが強かったです。特にファイトの速度感。


しかし、スクリムでは調子が出ない。
変なミスが重なっていく。


メンタルの不調やら、声掛け、コミュニケーション、諸々。個々の歯車が上手く噛み合っていませんでした。


指摘するだけでは効果がなく、勝ちパターンを思い出す。上手くいった試合の録画を見直すことを指示して、「僕は待つしかありませんでした。


へちまはなんか成長していました。(?)
やっぱりプレイングに雑さはあるものの、撃ち合いや正面の突破力は明らかに上がりました。


へちまは素直だから、よく僕と2人で朝まで個人、チームの課題を深堀りしました。


元々プロ意識すら無かったし、練習の質なんて全く気にしていない子だったけど、人としても1番「成長」した子だと思います。


期待してる。


ーーーーNow Loadingーーーー

本番にはちゃんと集中して良い結果を残せるとは思い、選手も深刻には感じていませんでしたが、


一時の波にしても少し長いと思い、
僕は大会2週前の反省会中に口を開きました。

「なんで上手くいってないと思う?
ざっくりで良いから言うてみよか。」

最初は皆黙っていましたが、
少しづつ、一人一人喋り始めました。


そして、選手は普段言えない事をお互いに、
ストレートに言い合いました。


普通に多いと思う。選手間でお互いに言いたくても言えないことが募り、不満が溜まり、愚痴は他チームの選手や身内に聞いてもらう。


うちはそれを解消出来て良かった。

「うちにはリーダーがおらん。だから、こういう時に声を上げれんのがコーチになってしまっている。俺がもしおらんくなったとして、誰がこういう不調の時にチームを引っ張れんの?」

そんなことを言った気がしますね。やはり、この不調の期間はVCが少なく、コミュニケーションがとにかく雑くなっていました。


それをムーブやファイトの仕方のせいだとおもって、ことを難しく考え過ぎてしまっていました。


「今は上手くいっていない。理由はわかってる。
ここが踏ん張り時だから頑張ろう。」


ーーーーNow Loadingーーーー

こーすけ「そういや、明日ドンフェスやなぁ」
へちま「称号!お金!欲しい!」

僕「おっし!明日は楽しんでこい!俺はオフ!
なんも考えんと全員でカチこめ!!笑」

春夏「俺明日オーダーしねえわ!笑」
全員「おっけww」

最終戦。こんな大量キルドン勝するなんてね。


選手にも息抜きが必要だし、僕としてはここで遊ばせる(本気ですが、楽しむっていう意味ね)ことによって何かチームとしての足枷が外れて、調子よくなんないかなぁ?って淡い期待していたけど


期待以上で、全て良くなりました。


選手らは称号欲しいし、ガチで行こうぜ。
って話していましたが

「まず楽しむこと」

それを約束して大会に送り出しました。
それがチーム再起のきっかけだったと思います。

連日のほぼビリケツのスクリムから、波に乗っていく様子を毎日感じていました。本当にJLに行けるそう思いました。


僕たちは準備万端で本番を迎えます。


第5章_PMOTとeスポーツ

結果は32チーム16位。12位以内に入れず、我々はセミファイナルで敗退となりました。


正直、まだ実感が湧きません。


選手たちはボーダー付近で、心が揺れ動かされそうな中、よく頑張ってくれました。


でも、結果は敗退です。
応援してくださった方々ごめんなさい。



スクリムは所詮練習試合。本番は真ん中が混み合う。安置が寄るなんて望んでは行けない。最大限のリスクヘッジとハイリターンを懸けたリスクのタイミング。全部分かってたし、全員で話し合ったつもりだけれども、悔しいです。



今後、選手、マネージャーはそれぞれの道へ進みます。トライアウト頑張ってね。


応援してくださった方々、SBI e-Sports運営、
一緒に戦ってくれた、

こーすけ
しゅんか
てら
へちま
あいてーる
うまるさん

ありがとうございました。

あとがき

本当は勝って、凄く良い話としてnoteを出すつもりで書き溜めていました。


僕は最近加入しましたが、この子たちは去年のPMCLからずっと戦っていました。だから、この子たちが頑張った跡を少しでも世に残したい。

そういう思いで記事を出します。


そしてプロを目指す10代の子たちへ。
eスポーツは夢のように見えますか?


でも、その裏側には


負けてしまうチームもたくさんあります。
僕らのように。


チームゲーならメンバーとの相性だとか、実力の差だとか色々悩ましいことがたくさんあります。本当に厳しい世界です。


結果が全てです。


でも、めっちゃ楽しいです。
好きな事だから頑張れるって思いました。



人生の中で一生懸命になれることがゲームだって人は、ぜひとことん極めて頑張ってください。

ーーーーNow Loadingーーーー

終わった後、
最高のチームだった。だから悔しい。

そう選手が言ってくれました。
本当に素敵な選手たちだなぁ。

そう思えたことが、
それを聞けたことが一番の価値だったなぁと。



この先、そう思えるような人達に巡り会えることなんて、たぶん奇跡に近いと思います。

モチベとか、実力とか、色々な差が結局不和を生むと僕は思っています。



いつかどこかで、活躍するための
今日の敗北だったと僕は信じています。


PMOTで戦ったライバルたち、
PMJLで世界一を目指す選手たちに
最大限のリスクペクト、応援します。


僕の今後については何も決まっていません。


もし、またプロチームの声がかかったら、その時は頑張ります。自分の出来ることを一生懸命やり、選手が勝てるように尽力します。


まあ、特に何も決まってないので、
noteは出し続けようと思います。


ただ、ただ本当に、最高の日々でした。
応援ありがとうございました。

SBI e-Sports PUBG_MOBILE部門
元コーチ PyoN

いいなと思ったら応援しよう!