おかしいことをおかしいと言えない空気が悲劇を生んだ
人間の未来や可能性を奪う戦争を二度と起こしてはいけない。
そのためには誰もが意見を言える世の中にしておくことだ。
戦争中は上官が「突撃しろ!」といったら、皆が「ハイ」と従った。
それが特攻や自決につながったんだ。
そんなのは間違っている。
私はおかしいことがおかしいと言えない空気が悲劇を生んだと思う。
誰もが自由に意見を言える世の中、「そうじゃない」と批判できる世の中を、いつまでも残しておいてもらいたいと願っている。
戦争では人の命と平和の大切さを痛感した。 それと同時に改めて思うのはスポーツの素晴らしさだ。
私が収容所の野球で助けられたように(終戦後、上海近郊で捕虜として収容されていた時期があった)、人は好きなものがあるから、辛いことも乗り越えられる。 子供達が大好きなものに打ち込める未来をつくるのは、我々大人達の責任じゃないかな。
元プロ野球選手 杉下茂