#11 パーカーのフードは重い
緊急事態宣言にかまけて、家にいる時間が長くなると、世界から取り残されている感覚が強くなってくる。先週の出勤は1日、今日も1日雨なので家に引きこもっているが、メンタル的な意味で調子が落ちていく。
元々休みの日は用事はなくとも外に出て、カフェ巡りや本屋に行ったりするインドア的アウトドアタイプなので、1日中家にいると調子が悪くなる。
去年の今頃は、みんな同じように引きこもっていたので我慢できていたが、去年と違うのは「結構な人が外に出てる」というところだろう。これは愚痴でしかないが、緊急事態とはなんなのか。どうしても自分が世間から置いて行かれていく感覚になる。世間と繋がっていたいと思って、テレビやネットニュース、SNSを見てしまうと、
「新規感染者数が○人増えました、先週に比べて○人多いです」
「PCR検査を増やせ」
「外国人の入国を止めろ」
「医療体制の整備がなぜ進まないんだ」
「若者は自粛しろ」
「自粛は年寄りだけでよい」
「飲食店ばかり保証するな」
「小池さんはパフォーマンスだけ」
「オリンピックとかよくない?」
相変わらず、バカみたいなギャーギャー騒いでいる様子を見て、辟易して落ち込む。こういうことは震災の時からやっているから、かれこれ10年くらいになる。見なきゃいいのに見てしまう自分がいて、負のループに落ちる。
ところで、2021年に入ってから、コクヨの「ジブン手帳」を使っている。
今まで自分は「スケジュールに縛られたくない」「スケジュール管理しないといけないほど自分の仕事もプライベートも充実していない」という考えからマンスリーの手帖しか使ってこなかったのだが、たまたまノベルティとしていただいたいたのをきっかけに、使い始めた。
マンスリーの予定が書き込めるだけでなく、ウィークリーのページを使えば、時間単位での行動、その日に食べたもの・買ったもの・天気などを記録でき、さらには前半のページを活用すれば、今年の目標、読書記録、映画記録、人からもらったもの・あげたもの、人から聞いた名言等も整理して書いておくことができる。
2020年はいろいろ落ち込み気味な年だったので、もう少し自分の行動を変えてポジティブな年にしたい。目標や買った本、好きな言葉など書いていくことで行動を変えたい、そんな思いもあって手帳を使い始めた。もともと自分が「記録」という行為が好きだということもあって、2020年末頃から毎日時間単位の行動記録もつけている。
じゃあ手帳を使い始めて行動が変わったか、と言われると、実際はそんなに甘くない。手帳を見返すと、積読本は増える一方、人との約束は増えない。やろうと思っていたことも、手に付けてすらないものばかり。平日は週半分程度の在宅勤務、2月に一度帰省で京都に帰ったのを除いて、休日も遠出をせず出かける場所はほぼルーティン(近くのカフェ、スーパー、スーパー銭湯…)で、日々の記録によって充実とは程遠い生活が逆に可視化される。もう2021年も4分の1が終わろうとしているのに、これでは切ない。
1日家に引きこもっていてまずいなと思いPCを開けて、日が傾き始めた時間からこんなことをタイピングしているのだが、身体がだるい。
暖房をつけなきゃ寒い、つけたら暑い微妙な室温のせいかなのか、それともこんな精神状況だからだろうか、、、ホントに散々だ。
椅子から立って、首を左右に振ると、部屋着にしているパーカーのフードが重いのだと気づいた。パーカーを脱いで、ヒートテック1枚になると肩が軽くなって、少し気分が晴れた気がした。
こういう現状に気付けたのは手帳のおかげかもしれないし、こうやってまたタイピングをしている姿勢は正しいかもしれない。4月以降にいろいろやりたいことがないわけではないし、今はこの状況で仕方ないかもしれない。ひとまず、明日は外に出ようと思う。
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