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NOT A HOTEL 宿泊記(NASU MASTERPIECE編)

半年程前にNOT A HOTEL NASU のMASTERPIECEという、普通に宿泊しようとすると1泊50万円するようなラグジュアリーホテルに泊まってきました。自分の人生の中であまりにも特別な体験で、この体験を普通に宿泊記録としてnote記事にするのは難しいと思っていたのですが、このまま当時の思い出を風化させるのも勿体ないので、半年前の記憶をもとに宿泊記録を書いていきます。

ちなみに今回はあくまで「ホテル宿泊記録」ということで、このホテルに泊まることになった経緯などは別記事で詳しく書きたいと思います。

まずNOT A HOTELとは何ぞやという話を少し

「NOT A HOTEL」とは2020年に設立されたばかりの新しい会社名であり、そのサービス名であり、そのホテル名でもあります。

ある「NOT A HOTEL」の建物を1棟又10~30泊分の持分で所有することで、その権利持分に応じて ①所有する建物に宿泊したり ②日本全国にある別の「NOT A HOTEL」の宿泊をしたり ③所有する建物をホテルとして第三者に貸し出し収益を得たり といったことが可能なサービスで、簡単に言えばコンドミニアム(=シェア別荘)と全国のホテル宿泊の会員権がセットになったようなサービスです。

さらに「NOT A HOTEL」は47年間、毎年決まった日付で1年に1~3泊だけ、ランダムにどこかの「NOT A HOTEL」に宿泊することができる権利(=電子鍵)をNOT A HOTEL NFTというNFT商品として販売しています(2023年7月時点では販売中断中)。

私は昨年にそのNFTを購入し、記念すべき1年目の宿泊先としてNOT A HOTEL NASU のMASTERPIECEを引き当てて宿泊してきたというわけです。ちなみにHPによると、このMASTERPIECEのキー出現率は5%未満ということで、この場所を引き当てたのは相当に運が良かったと思います。

NOT A HOTEL NASUの概要

NOT A HOTEL はまだ始まったばかりのサービスで、今のところはまだ全国に4箇所しかありませんが、その中でも最初に完成したのが栃木のNASUで、NOT A HOTEL のフラッグシップになっています。(宮崎のAOSHIMA もほぼ同時に完成)

NASUは16万坪の牧場の一角に位置し「MASTERPIECE」「THINK」「CAVE」と3棟の建物からなります。今回宿泊した「MASTERPIECE」は屋内面積286.09㎡+テラス214.88㎡ということで、当たり前ですがこれまで泊まったホテルの中でダントツで1番広いホテルでした。

設計はSUPPOSE DESIGN OFFICEの谷尻誠さんと吉田愛さん。有名建築家の設計したホテルを利用したことがないわけではないですが、こんなにコンセプチュアルでラグジュアリーで世界観の詰まった場所はなく、本当に貴重な経験になりました。

到着まで

NOT A HOTEL NFT のサービスはスマホ1台で完結することも特徴的です。3か月前に今年の宿泊場所が記載された電子鍵がリビール(=発行)されます。そして数日前までにアプリで宿泊人数や朝食・夕食その他オプションサービスの利用の有無を登録することで予約完了です。先にも書いたように宿泊までの経緯等は別記事で書きたいと思いますが、今回は妻と2人で泊まり、朝食のみをオプションで付けることにしました。

初めて泊まるホテルであり現地の様子もわからなかったのですが、アプリ上でコンシェルジュが対応してくれます。現地の気候やルートのこと等親切に教えてもらいました。

当日は東京から在来線で西那須野駅まで行き、そこから近くのスーパーで夕飯のための買い出しをしました。当初は雪が心配だったのでタクシーでホテルまで行く予定にしていましたが、天気も良く積雪の心配もなさそうだったので、急遽レンタカーを借りてホテルに向かうことにします。

スーパーから30分くらいでホテルの敷地に着きました。

コールテン鋼の看板が目印です

看板を目印に坂道を登っていくと、左手にMASTERPIECE、右手にTHINKが見えます。新築間もない建物ですが、コールテン鋼の外壁が景色に馴染み、以前からそこにあったような佇まいです。

軽自動車が泊まっているのは少し格好つかない感が…
となりのTHINKの建物はコンクリート打ち放し

アプリを使えば自動でチェックイン&開錠ができるので、無人で対応が可能なのですが、アプリで開錠し終わったくらいで、どこからともなく支配人の方がいらっしゃいました。後から伺った話によると、コンセプト的には無人での運営を目指しているところだが、旅館業法上はスタッフを配置する必要があり、支配人は近くに住み込みで働いているとのことでした。そして、もう1つ驚いたことに、何と私たちがNFTでこのホテルに宿泊する最初の客だったようです。

ホテル内探検

ホテル宿泊の時はまずは荷物を置いて、客室中の写真を撮りまくるのがいつものパターンですが、客室というより1棟の別荘を貸し切って泊まるということになるので各部屋のチェックをするだけで建物の中を探検している感じになり、ワクワクしっぱなしでした。

大空間のリビング・ダイニング、それに繋がるプール付テラス、何室もある寝室、露天風呂やサウナ、何でもそろうキッチン、お籠りにぴったりな書斎、、、とにかく、見たことない規模感でラグジュアリーな空間体験ができます。ここからはその写真をダイジェストで紹介します。

高さ6mを超えるリビングダイニング、中央の暖炉と煙突が印象的
4m超のダイニングテーブルに合わせて椅子が整然と並ぶ
ソファとローテーブルのリビングコーナー
広大なテラスを見渡す。大勢が囲めるソファ
長さ10m弱のプール。冬場なので入れず…
きれいにモノが納まるキッチン
屋内外がシームレスに繋がる露天風呂
キンキンに冷えた水風呂
牧場から丸見えのサウナ
水回り。Aesopのハンドソープや化粧品が装備されている
主寝室。ベランダにソファが設けられている
第二寝室。フルハイトの窓から牧場が見渡せる
第三寝室。布団を敷いて大人数が寝られるゲストルーム

夕方~夜の過ごし方

ホテル内を一通り探検した後はテラスでコーヒータイム。寒い季節に外でのコーヒーは沁みます。

洗練されたコーヒー器具が並ぶ
道中買ったマフィンと一緒にコーヒーをいただく

夕食前に1回目の風呂タイム。サウナから牧場を臨むというありえない体験ができます。水風呂やトトノイ椅子もあり、バッチリ整いました。

テラスの端のトトノイ椅子

夕食はスーパーで買った食材で簡単な料理をしました。置いてあるキッチン用品がどれもオシャレで使いやすくテンションが上がります。料理といっても野菜を切ったり、鉄板で少し良い肉を焼いたり、とその程度なのですが、実際には大きな冷蔵庫や高性能のオーブン等もあり、本格的な料理も楽しめそうです。

オーブンやワインセラーが収納されている
芸術的にカトラリーが収められている
お皿もシンプルで整然と並びます

大きなダイニングテーブルに2人きりは写真的にはややシュールですが、思ったよりも不思議と居心地の良い空間でした。

長いテーブルにこじんまりした晩餐
イチゴの美味しい季節でした

夕食後は大きなソファのコーナーに移動してきて、吹き抜け空間の主役となる暖炉を観ながら、おつまみで二次会。Bluetoothのスピーカーでチルな音楽を流すとホテルのラウンジのような空間になります。

角材の上にガラス天板を置いたローテーブル

ちなみに、キッチン横にはミニコンビニとしてワインやお菓子、アメニティが置いてあって、自動で在庫管理されていました。せっかくなので、デザートがてらハーゲンダッツをいただきました。

タオルやサウナハットまで置かれています

いつもならこのくらいの時間に夜な夜なメジャーを伸ばして測量を始めるのですが、流石に広すぎるのと、その時間は勿体ないので就寝。寝室はいくつかありますが、主寝室ではなく外に向けて大きな窓ガラスのある第二寝室で寝ました。

翌朝の過ごし方

朝食は9時からとしていましたが、せっかくなので早起きをして2回目の風呂タイム。

寝室からの朝の風景、静かな時間が流れます

妻は移動時間に読めるよう分厚い推理小説を持ってきていたので、書斎で読書。めちゃくちゃ優雅に見えていますが、実際にはワイワイと写真撮影していました。

朝から書斎で読書する妻
謎のポーズをとる妻

8時30分過ぎに昨日案内してくれた支配人の方とスタッフが朝食を届けに来てくれました。少し離れたところに厨房があるようで大半の料理は完成した状態でしたが、味噌汁の温めなおし等はキッチンで行うというスタイルでした。

朝食の準備中
和食スタイルの優しい朝食。新鮮な卵かけごはんもいただきました

サーブし終えると一旦退出され、食べたものはそのままでよいとのことでした。

チェックアウトは11時という頃で少し時間がありましたが、改めてホテルの写真を撮ったり、日が昇るテラスをうろうろしたり、と無為に過ごしているうちにあっという間にチェックアウトの時間となり、名残惜しくホテルをあとにしました。

牧場側からホテルを臨む
さらに遠景。THINKとMASTERPIECEが横並びに見える

感想にするとすごくありきたりになってしまいますが、とにかく非日常感が溢れる最高の1泊2日になりました。この先毎年、どこかしらのNOT A HOTELに泊まりに行って特別な日を過ごすと思うと、この先の人生も楽しみになってきます。

まだ消化しきれてないところもあるので、別記事でいろいろ書きたいと思います。

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