次女っ子 と めぱちこの行方…
この間、次女っ子が珍しく目が痛いと言ってきた。
まつ毛でも入ったんじゃぁない?軽くいうとそうかなぁ?と目をゴシゴシ。
「ゴシゴシしたら痛いよ!」と止めると、きょとんと私をみた。
目薬を点そうと提案するといつもは嫌がるのに、その日は大人しくさせてくれた。
また次の日。「目がやっぱり痛い」と訴えた次女っ子。
まつ毛がまだあるの?と思いつつ次女っ子のクリっとした目を親指と人差し指で、ぐーっと広げて覗き込む。
まつ毛は、見当たらない。
「まつ毛ないよ…」と言うと
次女っ子は、「まつ毛がもし抜けて目に残ったら何処へ行くの?」と言い出した。
きたきた…次女っ子特有のいつもの「なぜ?どうして?」の始まりを告げるゴングがカーン!と私の頭で鳴った。
私「普通に瞼の中や目にくっついていたら痛いから、
まつ毛を押し出すために涙が出ない?」
次「じゃぁそれでも出てこない時は?」
私「かあかもわからんわぁ?次女っ子は、どうなると思う?」
次「目の裏に入る?」
私「目の裏に入ってどうなるの?」
次「体に吸収される???」
そんな優れた機能が私達に備わっているのだろうか?そこまで言って2人で笑ってしまった。
「本当はどうなるんだろうね?」
ともう一度覗き込んだ次女っ子の瞼の目尻側に白いゴマ粒ほどのブツを見つけた!!
これだ!痛い犯人は!
次女っ子に鏡を持たせて実際に見てもらった。
「そうそう、痛いのここ!」
えっ?私は勝手にまつ毛だと決めつけて痛い場所を聞いていなかったのだ。
少し反省。
明日、眼科へ行く約束をして夜も遅かったので寝ることにした。
次女っ子は安心したようで、寝る用意をして間借りしている長女っ子の部屋へ寝に行った。
私も寝室で寝る用意。
すると数分もしないうちに、私の寝室へやって来て、
「かあか、ちょっと擦っちゃったら臭い匂いの出てきた…」
と叱られないかと思いつつ慎重に話をする次女っ子。
見ると、さっきまで白いゴマがあった場所が赤くなっている。
気になって擦ってしまったのがすぐわかった。
「わかった大丈夫よ。でももう擦らないでね!」と私が言うと
ニコッとして「痛いから、かあか、目を開けて寝ても良い?」と次女っ子。
ちょっと待って!なに????
「目を開けて寝る」
ってどう言うこと???
私は、寝ようとしている自分の頭の住人を起こして「理解できる?」と問いかけていた。
あまりに突拍子もない提案に頭がついていかない。
しかも次女っ子は、大真面目に言っている。
私「目を開けて寝ると目が乾かない?」
次「え〜そうかなぁ?じゃぁ、ウインクして寝てもいい?」
私「えっ?ウインク??ウインクできるの?」
次「ほら!」
全く出来てなくて開いているのか?閉まっているのか?わからない目ぼらがある目。
笑ってしまったが、次女っ子は終始大真面目。
こうなったら、目を開けて寝れるかどうか?試してみたらいい。というか、本当に出来たなら大発見だ!
どうぞやってごらんってやってみたら納得するだろう…と思い、「やってみたらいいよ。」と言って次女っ子の判断に任せた。
帰っていく次女っ子の背中は何だかワクワクしているように見えた。
早々根を上げてまた寝室へ戻ってくるかなぁ?と思っていたら、朝になって私が起こすまでグッスリ寝ていた。
起きてきた次女っ子に「目開けて寝れた?」と聞くと「えっ?なんの話?」みたいな顔をされて、「まだ痛いから眼科へ連れて行って」と言われた。
ちょっと待って、昨日話したよね?目開けて寝るって言ってたよ〜と思ったが、それ以上朝の忙しい時に話を広げると自分の首を絞めることになるので、グッと言いたい気持ちを抑えて、そっと無かったことに。
次女っ子と眼科へ行くと、やっぱり目ぱちこは既に潰れて膿が出たあとだった。
抗生物質入りの飲み薬と目薬が処方された。
すぐに飲んでそのまま学校へ登校。
それから数時間して帰宅した次女っ子が、
「かあか、嘘みたいに痛くなくなったよ!」
と不思議そうに言って来た。
私が、「体の中と外からも薬がバイ菌と戦ってくれているからじゃぁない?」と言うと、
あ〜そう言うこと!とビックリすぐらい納得していた。
次女っ子の発想は、私の常識の範囲を飛び越えてやってくる。
常識に囚われてしまった私は、その発想が少し羨ましくもなる。