タスクの中断で先送りを0にする【ユタカジン】
ユタカジン毎月第一、第三火曜日担当のZakkyです。
1日にちゃんと収まるようにプランを作っているのに、実行しているうちに押せ押せになってしまって、けっきょくすべてのタスクをやりきれずに先送りしてしまう。
1分着手で先送り0を達成しても、毎日1分しか作業できてなくて実質進んでない、果たしてこれでいいんだろうか? とモヤモヤする。
これらの問題をどうしたら解決できるのかを今回は考えてみたいと思います。
スケジュールが押せ押せになってしまう原因は?
タスクシュートのプランは見積もり時間が1日の時間内に、もっと言うと各セクションの時間内に収まるように作成しているはずです。
見積もり時間の合計が1日で終わらないプランは作らないのがタスクシュートのセオリーだからですね。
しかし、プランを実行していくうちにズレが発生して、TaskChute Cloud2のセクションの色が赤くなり、開始見込時間にアラートアイコンが大量に発生してしまうということはよくあることではないでしょうか?
最初に作ったプランが狂う原因として考えられることは大きく2つあります。
割り込みタスクが入ったから
見積もり時間をオーバーしたから
1番目は単純にタスクの数が増えたので溢れてしまったパターンですね。
2番目はタスクの数は増えていないが、タスクの実行時間が伸びたので溢れてしまったパターンです。
今回はまず2番目の原因の方にフォーカスを当てて考えてみたいと思います。
なぜ見積もり時間をオーバーしてしまうのか?
見積もり時間をもとにプランを作っているのですから、実行時間が見積もり時間をオーバーすればその後ろのタスクの開始見込時間は当然どんどん後ろにずれ込みます。
見積もりは今までのログからある程度の精度の見積もりができる可能性が高いとはいえ、あくまで予想時間ですのでズレることは想定内です。
実行時間と見積もりがズレる原因も考えてみると、これも大きく2つあります。
想定していたよりタスクが重かった
集中しすぎて作業をやりすぎてしまった
ルーチンのタスクだったとしても、プロジェクトを進めていくうちに重いタスクにぶち当たることはよくあります。
これが原因の1番目です。
僕自身がやりがちなのが実は2番目の原因の方だったりします。
プログラミングなどの作業を始めると集中してつい時間を忘れてしまい、気がついたら見積もり時間の倍くらいの時間が経ってしまっていたというパターンですね。
たいてい並行してプロジェクトを進めているので、一つのプロジェクトはたくさん進んだけれども、もう一つのプロジェクトの作業時間がなくなってしまって先送りするということをよくやってしまっていました。
見積もり時間通りにタスクを終わらせる方法
結論から言うと、この記事のタイトルにある通り、見積もり通りにタスクを終わらせる方法は見積もり時間で「タスクを中断する」ことです。
見積もった時間になったらそこでタスクを中断して終わりにすれば、実行時間が見積もり時間をオーバーせずに済みます。
え? 当たり前じゃないかって?
見積もりをオーバーする前にタスクを終わりにすれば実行時間は見積もり時間を超えることはありません。
当然といえば当然のことなんですが、この当たり前のことに気づくのは意外と難しいことだったりします。
僕も最近このことにやっと気づいて仕事を進める際にこの考え方を取り入れ始めたところです。
中断することで見積もりオーバーする2番目の原因の方は比較的簡単に対処できます。
やりすぎてしまっているということは、今やらなくていい作業をやってしまっているということですから、中断しても何の問題もありません。
翌日に続きの作業をやればいいのです。
では、1番目の想定以上に重いタスクだった場合はどうするのか?
これは中断したときに次の質問を自分に問います。
中断した残りのタスクは今日中にやる必要があるか?
この答えが「NO」だった場合、タスクをルーチン化してそのまま終わりにします。
明日でもいいことは今日やる必要はないのですから。
もし、答えが「YES」だった場合、タスクを複製して残りの作業にかかりそうな時間を見積もりに入れます。
そして続きをすぐやるのではなく、次に控えているやるべきタスクに着手するのです。
そのまま同じタスクを続けてしまっては、単に実行時間が見積もりをオーバーしたのと変わりません。
ただし、次のタスクに着手する前にもう一つやることがあります。
それは着手しようとしている次のタスクの再見積もりです。
つまりオーバーしてしまう想定の時間分を他のタスクにかける時間を少しずつ詰めることで賄えないかと検討するわけです。
実際のフローとしては以下のようになります。
見積もり時間が過ぎたのでタスクを中断する。
見積もりより30分オーバーしそう。
次のタスクの見積もり時間は1時間を予定している。
次のタスクの見積もり時間を30分や45分に縮められないか検討して、短くする。
次以降のタスクでも詰める余地がないか検討する。
予定しているタスクの後ろに複製した時間オーバータスクを入れる。
このように中断と再見積もりを適宜繰り返すことで、平均的にタスクを進めることができるようになります。
その結果、先送りすることなく、1分着手で誤魔化すこともなくプランを実行できるようになるのです。
戦略的に中断しよう
ここで提案したいのは「戦略的中断」です。
「途中までしか進められなかった」のではなく、「あえて途中で中断して終わりにした」という考え方にシフトするということですね。
全体のバランスを見て、最後まで終わらせることに執着せずに、戦略として中断という選択をするというのはかなり有効な考え方だと思います。
とはいえ、実際のところ、この考え方と具体的な方法を思いついたのが僕自身つい最近なので、現在進行形で実証実験中だったりします。
この先でもっと改善できるアイデアが浮かぶかもしれませんし、まだ書ききれていないなと思うこともありますので、しばらくこの「戦略的中断」というテーマで深掘りしてみたいと思います。
次回に続く。
この記事は「自分らしい時間的豊かさを追求するマガジン 〜 ユタカジン」への寄稿記事です。
ユタカジンへの寄稿以外にもTaskChute Cloud2を使ってタスクシュートを学べる講座の連載もしていますので、ぜひフォローお願いします。