#122 大統領候補の選挙資金(2016/11/11)
全世界が注目したアメリカの大統領選が終わりましたが、今日のざっくりは大統領候補の選挙資金についてです。
今回の大統領選でクリントンとトランプ両氏の選挙資金の調達額をみてみると、それぞれ$497.8mil、$247.5milをレイズしています。
・クリントン氏の選挙資金 ざっくり500億円
・トランプ氏の選挙資金 ざっくり250億円
クリントンがトランプのほぼ2倍の資金を調達していたことになります。(現在公開されているデータは最終報告ではないと思いますので、この数字はそれぞれ増えると思います)
今回の大統領選候補全員の調達額みてみると$1300.8mil。
・大統領候補の選挙資金総額 ざっくり1300億円
これを政党別に見てみると
・民主党 ざっくり740億円($733.5mil)
・共和党 ざっくり550億円($551.6mil)
と民主党のほうが共和党より3割強多いんですね。なんとなくですが、イメージと逆でした。
クリントン、トランプ両氏のファンドレイズの内訳を見てみると
クリントンは
・個人 356mil(71.0%)
・政治団体(PAC) 1.7mil(0.3%)
・政党 0.01mil(0.0%)
・候補者個人 1.3mil(0.3%)
・繰越 141mil(28.4%)
一方のトランプは
・個人 105mil(42.6%)
・政治団体(PAC) 0.09mil(0.0%)
・政党 0.005mil(0.0%)
・候補者個人 56mil(22.6%)
・繰越 86mil(34.7%)
クリントンは個人から350億円を越える資金を集めていたんですね。なかなかすごいです。一方、トランプは自身でおよそ56億円を拠出しています。さすがビリオネアですね。(共和党の前回候補(ロムニー)、前々回候補(マケイン)は個人では全く出していません)
ちなみにそれぞれの候補者の支出は、クリントン435.4mil、トランプ231.4milとなっています。
支出
・クリントン ざっくり435億円
・トランプ ざっくり230億円
派手に見えたトランプの選挙活動ですが、クリントンより200億円も少ない出費だったんですね。驚きです。
ということで、手元に残ったキャッシュはクリントン62.4mil、トランプ16.0mil。
手元に残ったキャッシュ
・クリントン ざっくり62億円
・トランプ ざっくり16億円
トランプは56億円自ら出していますので個人で見ると▲40億円ですが、クリントンは1.3億ほどしか個人で出していませんので61億円ほどプラスということになります(残った資金を個人で使えるわけではなく、おそらく繰越金として政治資金や選挙活動に当てられるんじゃないかと思います)
参考までに2008年オバマが初めて大統領になったときのファンドレイズを見てみると
総額 1681.5mil
オバマ(民主) 747.8mil
マケイン(共和) 351.5mil
クリントン(民主) 223.9mil
となっています。
(今回調べてみて、各候補の支出の支払日、支払先、支払金額、目的などの詳細が逐次ネットに公開されていてさすがだなぁと感心しました。)
ちなみに前回(2014年)の衆議院議員総選挙に必要な経費は587.5億(衆議院選挙の管理施行542億円、政見放送など1億円、選挙広告(新聞)21億、候補者用交通費0.8億円、候補者用無料葉書20億)。同年の自民党の選挙関係費はおよそ24億円。同年の安倍総理の政治資金団体(3団体)の収入が3.66億円という感じです。
2014年(第47回衆議院総選挙の年)
・衆議院選挙必要経費 ざっくり590億円
・自民党選挙関係費 ざっくり24億円
・安倍総理関係政治団体収入 ざっくり3.7億円
となっています。
正直な所、どう比べていいかちょっと分からないのですが。。。。
訂正:安倍総理関係政治団体収入を37億円としていましたが、3.7億円の誤りです。失礼しました。
Source:
Federal Election Commission
http://www.fec.gov/disclosurep/pnational.do
財務省 予算執行調査資料(総括調査票)(6)選挙執行委託費
http://www.mof.go.jp/budget/topics/budget_execution_audit/fy2009/sy210703/2107d_06.pdf
総務省 政治資金収支報告書(平成26年分定期公表)自由民主党 支出(1)
http://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/contents/151127/00004011-05.pdf