『 高齢者講習 』
これで私は2度目の講習になります。
満70歳を越えると地元の自動車教習所での「更新手続き前の予備講習」を受けなければならない決まりになっています。
歳を重ねる事は良いこともあるけど面倒くさい事も多々あるんですね。
日本は「超高齢社会」になり、事故も目立つようになって高齢者ドライバーには風当たりの強いご時世です。
そして免許証の返納とやらが進んでいる中、実際は高齢者の自動車事故は国内での交通事故全体から比較してもそれほど多くはないのです。
ここでは詳しい数字は省きますが、国土交通省のページに飛んでいただくとあなたも確認できます。
いざ、高齢者が事故るとメディアはこぞって「やっぱり、危ないよね」と幾度も必要以上に報道する。
そしてその報道を見た庶民は不安に駆られる。
こんな構造はこの問題に限ったことではなく様々な場面で見受けられます・・・。
メディアは不安をあおります。
勿論、年齢とともに身体の老化は間違いなくすすんでいる訳ですからその自覚の元に今まで以上に安全運転を意識することは大切です。
しかし良いこともあるのです。
それは、
この講習を受けておくといざ免許の書き換えでのあの大人数でのダルい講習が免除になること。
大勢が講習会場に並ぶ様子をわき目に、新しい免許証を片手にさっさと帰宅できるわけです。
さて場面を教習所に戻します。
待合室で周りを見渡せば当たり前のことだけど集まった方々は、私も含め70歳から上の高齢者ばかり。
少しズームアウト気味にそれを観察してみると・・・。
例外なくここに集まったみなさんはさまざまな人生経験を積み想像に難くないそれなりの修羅場を潜ってきた方々なのでしょう。
今まで大変お疲れ様でした。^^
しかし
ここに参加していらっしゃるという事はまだ免許の返納などとは縁遠く、バリバリ現役でハンドルを握る覚悟なのですね。
いまの高齢者は元気で大したもんだ!
いや、
そういうお前もその仲間じゃないかと気付き苦笑い。
私自身もまだまだ現役の引退は想像もつかないのです。
と言うとかっこ良く聞こえますが、本音は生活のために働かなければならない身分なのですね。
さてさて
そろそろ講習が始まるようです。
教室には全部で10人。(♂7人♀3人)
よかった!!
ジジババ特有の「加齢臭」が漂っていない(笑)
これから約2時間
メニューは法令講習から始まり、最後は教官同乗の運転実技もあります。
お硬い講習かと思いきや、講師は「綾小路きみまろ」ばりの漫談口調。
終始笑いをとりに来る生徒を飽きさせない努力が微笑ましい♪
自動車教習所もサービス業の自覚に目覚めてきたのでしょうか?
大昔、私が18歳の若僧の身分で免許を取りに通った教習所の空気とは真逆の世界です。
あの頃の教官はほとんど例外なく教習生には上から目線で散々「いたぶられ」ました。(笑)
懐かしい思い出です。
そして本日の結果は
プロドライバーの私は、問題なく高得点で試験を軽くパス。
無事全ての項目をクリアー出来ました。
めでたし、めでたし。
あっ、
因みにこの講習はどんな成績でも全員がパスするとの事でした(笑)
終えてみて全体の印象ですが、事務所、講師陣、実地の教官のみなさんとっても優しかったですね。
最後に
「運転免許取得者等教育(高齢者講習同等)終了証明書」
と有難くも長ったらしいお題の紙を各自頂いてお開きです。
昭和の理不尽ど真ん中で育った私からすれば、この教習所はとても居心地のよい空間でした。
最後は担当者の皆さんからお見送りを頂き「また来てね〜!」とフレンドリー♪
そうです!
次の3年後はどうなっているのか「命の保証」はない高齢者の集まりですから(笑)
ではまた。