『 チップは勲章 ☆☆☆』
今日は生々しい「現金収入・チップ」のお話です。
サービス業にありがちな「チップ」に関してですが世の中には様々なサービス業が存在します。
その中でもそれに関してタクシー業界はちょっと異例な印象があります。
なぜかというと
欧米と比べ「チップ文化」が希薄な日本でも普通にチップが「当たり前」のように頂けるとても嬉しく有難いお話ですけど、そのあたりが少し特別な気がするのです。
あっ、「当たり前」はいい過ぎかも知れません。
チップを「出す側」も「頂く側」もほとんどこの業界では抵抗は無いといった意味です。
比べて欧米諸国はサービス業に従事する人への給料はチップ込みでのカウントとも言われていますから、それは日本の事情とは異なり日常生活には当然馴染んでいます。
はいそこで、チップに抵抗のない日本のタクドラですが同じドライバーでもそこには「チップの多い人」「少ない人」は当然存在します。
それでは世のタクシードライバーはどれ位貰ってるんだろう?
ま、こればかりは自己申告ですから正確な数字は分かりません(言ったもん勝ち的なところです)。
そこで年間チップ収入合計を手帳に着けてるマメなドライバーが居て、もう6~7年くらい前になりますが見せて貰ったことがあるんです・・・確か一月平均2万ほどだったかと、年間合計は20万は優に越えていました。
これが多いか少ないかはそれぞれの価値観ですし、(多いです・笑)周りがとやかく言うのはまさに余計なお世話。
ワタシに限って言えば・・・。
こまごま手帳に付けるタイプではないので年間の合計までは記憶に御座いません。(どこかで聞き覚えのあるフレーズですね)^^;
ただ、一回で頂いたチップの最高額は・・・さて。
ここだけの話ですよ、黙ってて下さいね。(笑)
もう今から8年前(時効です)になりますが、アラブの「石油王ご一行様」の観光ミッション3台の1台に潜り込んで、都内で二日間にわたったそのお仕事。
最終日にホテルまでお送りして最後に「第一妻?様」から、むき出しの三万を頂きました。
後にも先にもそれが最高額です。
え~正に「事務所」を通さない高額チップは「至福の極み」でございます。(笑)
もう一つ、
その「チップネタ」ではつい最近の例をお話させて頂くと、深夜に建築関係の方とおぼしきほろ酔いの男性二人がご乗車になりました。
一人をお送りし残ったもう一人の方と(年の頃は40代でしょうか)どんな流れでそうなったのかは覚えていませんが、いつの間にか家族の話になり、お子さんが5人(多いですね!)の教育でお悩みでした。
その中の14歳長男さんがどうやら反抗期に入ったらしいとの事で悩まれていると言う。
私自身「5人の子ども達と育った経験・(笑)」(現在は全て既婚家庭持ちです)がありますが決して偉そうなことを言える立場ではないのですけどチョッピリ先輩面で、こんなお話をさせて頂きました。
『そんなご心配は、お客様がご自分のお子さんを誰よりも愛されている何よりの証拠ですね』
続けて
『親って子供を精一杯見守っているつもりでいますよね?』
『ところがどっこい、子供は「その何十倍」も親を見てるんですよ』
『だから子供に一生懸命働く親の背中を見せて、本音で接していれば当たり前のようにいい子に育ちます』
『少なくてもそんな親を見て横道に外れる子どもなんていません』
と、偉そうにお話させていただきました。
余程、お子さんの成長とご自分の教育方針で悩んでいらしたんでしょう。
『えっ、運転手さんも5人の子持ちなの?』と大変お喜びいただき、車内は大盛り上がり!
でその結果、
降車の際にお釣銭のほか一万円の「お賽銭」を頂きました。
「こりゃぁ、zakkiy教・いけるかも~!!(笑)」
すみません、話を戻します^^;
これだけの高額なチップは残念ながら当然「例外中の例外」です。
ましてや近頃の「タクドラ」が手にするチップは微々たるものになりました。
その大きな理由は、景気の低迷もさることながらタクシー料金清算の電子化(キャッシュレス化)が進み、これがタクドラに取っては何とも「都合の悪いデジタル化」でございます。
なぜなら現金精算では「お釣り銭」はつきもの。
結果「おつりはいいよ」となる場面が多くなる訳ですね。
それだけに、現代のチップバリューは「より、良きサービスの証」であることは間違いなく、お客様との相性の要因はそこそこあったとしてもタクドラにとりましては、このチップは密かに「タクドラの勲章」だと自負する毎日でございます。^^
コラム・タクドラ@zakkiy