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vol.1 KAEN杯 BTCCレース【GT7 Race Inside Report】


はじめに

今回、第1回目の「GT7 Race Inside Report」を上げることとなりました。
今回参戦したレースは「KAEN杯 BTCCレース」。初めてGT7のオンラインロビーレースに挑むこととなりました。
初めて挑むレース。如何にして臨み、どんな結果を残したのか?長文ですが、ご覧いただけますと幸いです。

今回参戦するレースについて

今回参戦する「KAEN杯」とは、GT7ユーザーであるKAENさんが主催されています、GT7のオンラインロビー機能を用いたレースのことです。毎回趣向を凝らしたレースが開催されております。
今回のテーマは「BTCC(英国ツーリングカー選手権)」を模したFFツーリングカーレース。レギュレーション等の細かい所は以下の通り。

引用元:https://x.com/kAENcup/status/1876599479165768134
https://x.com/kAENcup/status/1876599479165768134

車両は以下の車種が指定。BTCCと言うだけありまして、FFのCセグメント車輛の車ないしそれをベースにしたGr.4規定レーシングカーが指定されております。
また、各車両毎にBoPが細かく規定されております。

https://x.com/kAENcup/status/1876599479165768134

参戦に至ったきっかけ

時は年始のある日。
GT7のデイリーレース参戦車種のBoP値を調べている時に、偶然今回のレースが開催されることを知りました。
車種バリエーションが程々に多くて「面白そう」と思ったのと、元々この手のツーリングカーレースが好きだったこともあり、興味を抱きました。
主催者のKAENさんに問い合わせた結果、参戦枠が残っていたためエントリー。コメント欄を見て参戦者を見てみたところ、「二等兵チャンネル」の中の人である「二等兵」さんの名が…!!また、二等兵チャンネルの動画でお見掛けする方もちらほら…。「えらいところに参加してしまった…」と思い、気後れしました。しかし、エントリーしたからには、後には引けない…。
そこで、今回の目標は「完走」と「皆に付いていく(=ぶっちぎりの最下位にならない)こと」としました。参加ドライバーのラインナップに気後れしますが、「参加するからには、恥ずかしくない走りをしよう」と思い、今回のKAEN杯に臨みました。

参戦車輛について

1.ボルボV40

最初に「基準用」として最初に作成してみたマシンはボルボのV40。理由はシンプルに「好きな車だった」から。また、「好きな車で出てみたいな~」と思ったのと、「こういう車が1台くらいいてもいいのでは?」と思っていました。
実際に製作して走ってみたところ、吊るしのセッティングでも乗りやすく「いいかもしれない」と思いました。しかし、思ったよりもペースが上がらない(1分29秒台後半。後に軽いセッティングを行い、1分28秒後半まで伸ばす)のとレース中に給油を行わないといけないほど燃費が悪いことが発覚。「データ取りのために出場する」ことも考えましたが、勝負にならなくなる(=走っていてもつまらなくなってしまう)のは厳しい、ということで一旦お蔵入りにしました。

2.マツダ3 Gr.4

続いて、「マシンメイクのしやすさ」でマツダ3(Gr.4)を作製。理由は「マシンが手元にあった」のと「最低限の投資で作製できる」から。マシンが手元にあれば、高回転ターボを装着してウェイトを40kg搭載すれば基本的に完成になります(セッティングは別)。実際乗ってみると、マツダ3 Gr.4特有のコーナリングのアンダーステアの強さが目立つ結果に。タイムも1分28秒台とボルボと言うほど変わらないタイムでした。セッティングでの伸びしろはあるものの、アンダーステアの強さの根本解決には時間が掛かりそうだと判断して、お蔵入りに。とはいえ、元々がレーシングマシンですので、燃費は抜群に良かったです。

3.シビック タイプR(FL5)

3台目に製作したマシンはシビックタイプR(FL5)。理由は「FL5のデザインが好き」なのと「BoP値」。BoP値を見てみると、「走り切れそうな燃費かも」と感じたのが大きかったです。また、FK8と比べて車輛コストが若干抑え気味にできる(実は車両価格がFL5の方が若干安い)のもFL5にした理由でもあります。
製作して乗ってみると、乗り始めの状態でもボルボとほぼ変わらないタイムを記録(1分29秒台)。しかも、クセが無い素直な挙動で乗りやすいわ燃費もそこそこでレース周回ほぼぴったり燃料が保つわでいいことづくめ。ということで参戦車輛候補にして、一通りリバリーとセッティングを詰めることにしました。

4.ゴルフGTI

4台目に製作したマシンはゴルフGTI。理由は「ゴルフGTIが好き」なのと「BoP内容で燃費はどうなのか」という興味から。BoP内容はボルボと同等の内容なので、燃費は保つのか気になりました。
実際製作して乗ってみると、燃費はFL5と同等か若干良い位。タイムも吊るしセッティングのFL5の0.2~0.3秒落ち。こちらも候補にしてみようかと思いましたが、ブレーキング時のリアの乱れが気になり、根本解決には時間が掛かると判断。候補落ちとなりました。
…とはいえ、このBoP内容で燃費が良さげでしたので、ボルボがちと可哀そうになってきました。

最終的な出場車種

実際に出場した車輛

最終的に、出場車輛は「シビックタイプR(FL5)」となりました。
乗りやすいわ燃料もギリギリ保つわポンと速いタイム出せるわ…と「番車」と言える位のもので、「もしかしたら、FL5選ぶ人多いのでは?」と思ったら、本戦では全体の2/3がFL5を選択していました。(※参加車輛15台中、FL5:10台、ゴルフGTI:2台、シロッコGr.4:1台、TT Cup:1台、FK8:1台)
マシン製作にあたり、レギュレーションについて主催者のKAENさんに問い合わせをしながら進めていきました。主催者のKAENさん、この場をお借りして感謝しますm(_ _)m

セッティングについて

一番悩ませたのはセッティングでした。
今回のセッティング可能範囲は「全て」。つまり、サスペンション関連(アンチロールバー、減衰、バネレート、キャンバー、トー角)とLSD関連(イニシャル、加速と減速の効き)、ミッション(ギヤ比)、ダウンフォース値となります。
弄る範囲が多い…と思いましたが、主にサスペンション関連を中心にセッティングしました。シビックTCRのセッティング関連の記事を参考にしながら、実装を繰り返してセッティングを決めました。
今回のテーマは「リアタイヤを使う」こと。現代のFFセッティングではリアの接地が大事と言われていますが、「フロントタイヤの摩耗を少しでも減らす」ことを考えると、「リアを使ってコーナリングする」ことが肝要と考えた次第です。理想は「フロントタイヤとリアタイヤを均等に摩耗させる」こと。FFという駆動方式を考えると厳しいですが、その理想に近付けようという魂胆です。
最終的にその理想には届きませんでしたが、レース周回の半分までフロントタイヤを保たせるところまでできて、かつ練習走行時に1分28秒台でコンスタントに周回できるまでになりましたので、セッティング経験がほぼ未経験だったことを考えると十分だったかな、と思っています。とはいえ、もう少し詰める余地はあると思っています。
ギヤ比はメインストレートの上り勾配前で6速に入るように調整。そのお陰で燃料も無給油でギリギリ保たせることができました。その証拠に、本戦では残り0.5周分の燃料を残して完走できました。
今回、FF車輛のセッティングの方向性に関する知見を得る良い機会だったと思っています。
※セッティングシートは非公開とさせて頂きます。悪しからず。

本戦の様子

本戦の模様は、YouTubeのKAENさんのチャンネルに生配信されました。
参戦者の情報等含めてみて頂けますと幸いです。

予選

結果:13位(1分27秒495)
予選時間は10分。周回にするとアウトラップ含めて7周ほどの時間です。
そこで、早めにピットアウトをして前に出て「タイムを置きに」行き、そのまま周回してタイムを刻んでいく戦略を考えていました。しかし、上位陣が途中でピットインする状況を見て、終盤でタイヤを交換。結構際どいタイミングで行いましたので、タイムが出る前に予選終了してしまう懸念がありました。しかし、ラストラップで無事にタイム更新。タイムは1分27秒495を記録したものの、予選順位は13位と振るわず。後方から決勝レースに挑むことになりました。
印象に残ったのは、予選時のマナーの良さ。各車一定のスペースを開けて邪魔にならないようにしていましたので、走りやすかったです。自分も見習おうと思ったポイントでした。

決勝

結果:12位
迎えた決勝。

スタート直後の1コーナー

オープニングラップの1コーナー進入でAMEtaka選手にパスされましたが、後半に抜き返して順位を戻しました。このまま前方集団と抜きつ抜かれつのレースを展開していきました。

時にはこんなシーンも。スリーワイドはちと怖かったです(汗
左側のRYZENカラーのFK8はAMEtaka選手。右側のNISSAN風リバリーのFL5はあずー選手。
6周目。痛恨のコースアウトを喫し、AMEtaka選手にパスされる

しかし、6周目の後半でブレーキングミスから痛恨のコースアウトを喫してしまいました。しかも、次のコーナーでもコースアウトを連発してしまい、先行車との差が大きく広がってしまう結果に。
タイヤ摩耗と燃料消費の影響を考え、当初の予定から1周早めた8周目終了時にピットイン。タイヤ交換を行い、後半戦に臨んでいくことにしました。
ピットアウト後はWRC LOVE選手にアンダーカットをされましたが、10周目の1コーナーでパス。また、10周目の時にAMEtaka選手をアンダーカット。そのまま前方集団を追うレースを展開することに。

14周目最終コーナーでオーバーラン。

しかし、14周目の最終コーナーでオーバーラン。15周目のホームストレートエンドでAMEtaka選手にオーバーテイクされました。一方、15周目の1コーナーにてオーバーランしていたあずー選手をパスして、前を行くAMEtaka選手を追いかける展開となりました。

先行するAMEtaka選手を追いかける私。

最終周までAMEtaka選手を追いかけましたが、0.8秒及ばず。最終的に12位と予選順位から1ポジションアップを果たしたものの、先述のコースアウトが悔やまれたレースでした。
とはいえ、皆に離されずに付いていって完走を果たしたため、当初の目標を無事に達成できました。

レースを終えて

今回のKAEN杯BTCCレースはセッティングに苦悩し、出場選手に圧倒され、ミスに泣く展開でした。
基準タイムが分からない中でのセット出しは自分を信じるしかなく、実際に練習走行を走って基準となるタイムが分かる展開になりました。
タラレバがあったレースになりましたが、レースを楽しめたのと、先述したようにFF車輛のセッティング傾向に関する知見を得る良い機会になりました。
仮にBTCCレースがまた開催されるのでしたら、再び参加して、FL5でもう少し上の順位を目指すか、誰も乗らなかった車輛で参戦して、盛り上げられたらな、と思います。

最後に。今回主催されましたKAENさん、レギュレーション策定されましたルーシアさん、今回参戦されました方々に感謝申し上げます。苦悩しながら仕上げて、レースを楽しむことができました。
また、ライトトゥフラッグを達成されました二等兵選手、優勝おめでとうございます!

今後も面白そうなレースを見つけては参戦していきたいと思います。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました!

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