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「砂漠」を読みました

みなさん、こんにちは。松本浩二です。

「砂漠」(伊坂幸太郎著、新潮文庫)を読みました。

私が読んだのは上の通り新潮文庫から出版され作品(リアル書店で購入しました)。
でも、実業之日本社文庫版もあるみたいですね。

入学した大学で出会った5人の男女。ボウリング、合コン、麻雀、通り魔犯との遭遇、捨てられた犬の救出、超能力対決……。共に経験した出来事や事件が、互いの絆を深め、それぞれを成長させてゆく。自らの未熟さに悩み、過剰さを持て余し、それでも何かを求めて手探りで先へ進もうとする青春時代。二度とない季節の光と闇をパンクロックのビートにのせて描く、爽快感溢れる長編小説。

Amazon紹介文(新潮文庫版)より

苗字に東西南北の文字が入っている、冷めたタイプの北村(北村視点で物語は進みます)、美貌の東堂、まっすぐで自分の道を進む西嶋、陽だまりに居るような雰囲気を持つ南。そして、軽薄な鳥井。

麻雀をきっかけにともに行動することが多くなった5人の大学4年間の生活を共に経験した出来事や事件を通して描かれています。

気が合い自然と行動することが多い5人、かといって互いに依存するわけではなく自分のスタイルを確立している5人。
そういった人間関係が素敵だと思わせてくれる作品でした。

大学卒業式の時に一見コミュニティの中心的存在で、いわゆる陽キャの莞爾が自分とは逆の存在である北村に対して言った、
「本当はお前たちみたいなやつらと仲間でいたかった」
という言葉が、自律しつつ信頼できる仲間と過ごす事の重要性を表しているのだと思います。

最後に、学長の卒業式のスピーチも良かったです。
「学生時代は良かったなぁ、と思うのは構わないが、昔を懐かしんで現実から目を背けるような、そういう人生は送るな」(意訳)

"いま"の事に目を向けて生きて行く、そういった心持で過ごしていきたいです。

最後までお読みいただきありがとうございました。
では、また。

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