2024/03/09 名古屋グランパスvsアルビレックス新潟【マッチレビュー】
1-0でホームチームのアルビレックス新潟の勝利となった試合を、名古屋グランパス視点から振り返ります。
悔しい結果となりましたが、特に前半の守備は収穫だったと思います。
新潟のキーパーのビルドアップに着目して、名古屋の守備を振り返ります。
まずは、前半11分のシーン。
新潟はキーパー小島からビルドアップを試みます。名古屋の狙いはキーパーに前線へのロングキックを蹴らせることです。
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名古屋はツートップの山岸と永井がサイドへのフィードを消しながら、目の前のセンターバックをマークします。
もしセンターバックに出れば、2列目へのパスコースを消しながらキーパーに戻させ、そのままセンターバックを切ってキーパーにプレスをかけ、ロングキックを蹴らせます。
新潟は蹴らされる形となり、名古屋の守備がうまくいっていた時間帯です。
次に、前半17:50のシーン。
新潟はビルドアップのラインを下げ、マンツーマンで守る名古屋は2列目とDFラインの間が空き、そこをロングボールで使われる形が続きます。
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前半11分の形と比べると、名古屋の2列目の稲垣と椎橋が釣り出されているため、ロングボールへのカバーが間に合いません。
ですが、新潟の選手の位置が全体的に低いため、ロングボールをキープされても新潟の選手のサポートが少なく、さほど怖くはありませんでした。
これも名古屋は上手く守れていたと言って良いでしょう。
前半27分以降は、うまく縦パスを使われて前進を許すことが増えてしまいました。
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永井は舞行龍へのパスコースを消しながらキーパーへプレスをかけますが、高木に縦パスを当てて、フリーの舞行龍に渡ってしまいます。
名古屋は局面で数的不利の状況から縦パス→落としで前進を許すシーンが増えてきました。
名古屋からすると課題ではありますが、どちらかというと新潟のビルドアップの質の高さを褒めるべきだと思います。
また、今回は新潟が上手くいったシーンが多かったですが、後ろ向きの選手に縦パスを入れるというのはボールロストのリスクも大きいため、新潟としてもできれば頼りたくはない攻め方でしょう。
さらに、特に名古屋はそこからピンチを招くシーンが多かったわけでもなく、うまく粘っていたと思います。