下田丈というサムライの凱旋
ONE OK ROCKとかBABY METALと書いた方が早いかもしれない。野球だと野茂英雄、サッカーなら三浦カズや中田ヒデ、テニスだと伊達公子、といえばなんとなくイメージしてもらえるのかな?
モトクロスの「世界最高クラスで戦う日本人」のパイオニアになろうとしてるライダー。
過去でも現在でも世界に挑戦してきた日本人はたくさんいるんだけど、チャンピオン争いに絡める日本人はこれまでなかった。いや嘘。1970年代に渡辺明という偉大な世界チャンピオンが生まれてて、まさしくそれ以来の快挙。
そんなサムライであるジョー下田が戦っているのはワールドグランプリ(WGP)ではなくアメリカのシリーズ。
モトクロスはちょっと不思議で、WGPよりもアメリカのシリーズの方が事実上格上というか強いというか。WGPで世界チャンピオンを取ってからアメリカに挑戦するヨーロッパのライダーもたくさんいるので、モトクロスはアメリカが一番スゴイ、と認識して貰えば間違ってない。
そんなジョー下田の2年ぶりの凱旋レース、今回は全日本モトクロスの関東大会、埼玉は川越のオフロードビレッジというモトクロスコースでの開催。
ワタシが1ヶ月前から今か今からと待ち焦がれてたイベントはコレ。もうずっと頭の中はこのことばかりだった。。。
前回の2年前は全日本モトクロスの近畿大会だったから、ウチからクルマで1時間ほど。今回は高速な交通機関&宿泊という、まんま旅。単純に乗りたいからという理由だけで行きは飛行機で、時間が読めない帰りは新幹線。出張だったらなんとも思わないけど、自腹で払うと高いよね。
土曜は練習走行とガチじゃないレースがあったようだけど日曜から参戦。朝8時過ぎにコースに着いたのにもう凄い人。2年前の近畿選手権も普段の大会では発生しない大渋滞で会場入りまでに1時間かかったから、やっぱりジョー下田の影響力は凄い。
この関東大会はトリプルクラウンということで、15分+1周のレースを3回。普段は30分+1周の2レース。確かに、スーパースターのレースを3回見れるっていうのはお得なのかもしれない。
ジョー下田、ホントに凄かった。予想通りというか当たり前に3ヒートともトップフィニッシュ。
1ヒート目はちょっとした違反があってペナルティでゴール後に2位に格下げされたものの、この違反がなかったとしても確実にダントツで勝ってた。
具体的に何が凄いのか?何が違うのかまったく説明できないけど、とりあえず別格。世界最高峰とはこのことかと。
とはいえ!今回は2年前とは違った!いい意味で!
2年前はもう誰も着いて行けずで独走、途中転倒とかありながらもダントツでの優勝、転倒無ければ全員週遅れにできる勢いだった。でも今年はなんと着いていけるライダーが2人もいた!前半だけとはいえバトルがあった!
そのライダー1人はジェイ・ウィルソンというオージーのライダー。4年前から日本選手権に参加してからずっとチャンピオン。ここ数年は「いつになったらジェイさんに勝てる日本人が出てくるのか?」と皆が思ってる。
2人目が横山遥希という日本人!
そう!遂に、ジェイさんどころかジョー下田にも着いていける日本人が出てきたよ!
横山選手は前回大会でジェイさんに勝ってるんです!ワタシ現地で、目の前で見てました!おお!遂に!遂にきたよ!と。
横山選手は4年前?からオーストラリア選手権に参戦してて今年から全日本復帰。今シーズンはオーストラリアと全日本の両方に出場中。やっぱり海外か!って安直に言いたくなるけれども、過去にも海外で揉まれてきたライダーはたくさんいる。でもみんながみんな成功したわけではないので、これは横山選手だからこそなんだと思う。
いやーいいね。凄いよ。
是非とも、是非ともアメリカ挑戦してほしい!
結果としてはジョー下田がそれなりに独走優勝ではあったものの、前半のこの2人の絡みがあったことで、2年前とはまた違った面白いレースが見れた。
初めて行ったオフビのコース、河原だけあって平坦でだだっ広く、スーパークロス風コースのジャンプはホントに壁だった。数年前の神戸大会を思い出したりしたよね。また神戸空港でやってくれないかな?
そういえば、今回初めてサイン会に並んでみた。普段は「こんな父親ほどのオッサンよりも将来がある子供やワカモノ、若くて可愛い女の子の方がいいだろ」と思って並ばないんだけど、タイミングが良かったりとか旅してる開放感からなのか、目の前でサインしてもらって一緒に写真撮ってもらって大感激。ありがとうジョー、こんなオッサンにありがとう。
さて、ジョー下田の今年のレースはこれで終了。でもアメリカは年が明けた1月から早速シーズンインで9月末?10月までとホントに長い。その間ほば毎週レース。
その全レースが日本でもネット配信で観れるから、みんな安くないカネ払って見よう!
ほんとに安くない!でもリアタイできるんだから!