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MH3環境の”脱出基地”デッキについて(デッキ布教:全文無料)
どうも、カジュアルプレイヤーのざきです。
主なプレイフォーマットはモダンです。
※この記事は有料記事を試したかったのと「#有料記事書いてみた」に参加してみたかったのでお試しで有料記事扱いにしていますが全文無料でお読みいただけます
MH3発売後はしばらく《有翼の叡智、ナドゥ》を軸にしたいわゆる「ナドゥコンボ」を回していましたが、2024年8月26日公開の禁止制限告知にてモダンは《有翼の叡智、ナドゥ》《悲嘆》が禁止となりメインデッキが消滅。
さてさて次は何を組むべ、と思案しながら気づけば10月。光陰矢の如し。
感染デッキは正直きついし(組むけど)、トップメタのエネルギーデッキは盤面が煩雑過ぎて好きになれそうにないし…
なんて考えていたら例のデッキが結構勝っているではありませんか
そう、脱出基地デッキが!
メインのコンボルートは以前の記事にまとめています。
似たようにデッキを掘り進める「ナドゥ」が強すぎて、正直「脱出基地を選択する理由が見当たらない」という悲しい状況でしたが現在は
「気軽にコンボ始動して3ターンキル安定しながら途中で止められても潤沢な手札で結局勝てる」
なんてデッキは存在していないので真面目に結構いいデッキ選択だと思います。
というわけで新環境の脱出基地デッキを回してみましたので自分用の整理メモ兼、脱出基地布教記事です。
参考デッキリスト
まずは入賞デッキリストを確認してみましょう
2024/10/09 MOモダンチャレンジ3位 Killah_SUV選手のリスト
MH3後の新戦力
主軸となるコンボパーツ、デッキ構成は変わっていませんが
デッキを回すための潤滑油がアップデートされて、より洗練されています。
《知りたがりの学徒、タミヨウ》
![](https://assets.st-note.com/img/1728877695-XB19EhkKyHNZDQmFRGYoApiu.png)
《敏捷なこそ泥、ラガバン》と席を交換した激強カード。
役割① モックスアンバーとのシナジー
![](https://assets.st-note.com/img/1728878123-DOqY6Uf9HToRbyci8lE75arm.png)
ラガバンと同じく1マナ伝説なので《モックスアンバー》でマナを出すのに役に立ちます。ラガバンより優れているのは青であるためアンバーのマナから《タッサの神託者》を唱えられること。
リストから《侵攻の伝令、ローナ》が抜けている理由の一つはこの青マナ要員がタミヨウで賄えていることだと思います。
※注意点としてアンバーから赤が出なくなったので、アンバーを使いまわして《邪悪な熱気》で除去連打!という動きはできなくなっています。
役割② 手掛かりトークン(アーティファクト)の量産
![](https://assets.st-note.com/img/1728878222-WMwKjJk8c3Vd7xHEDyPst9NQ.jpg)
パワー0なのでダメージ源にはなりませんが、攻撃誘発で手掛かりトークンを簡単に作れます。ラガバンの場合は宝物を生成してこれも非常に強力ですが、回避性能が無いためブロッカーに立たれると仕事をしないという弱点がありました。
タミヨウの場合は飛行でブロックされづらく、タフネスも3あるので戦闘で落とされることが少なく、気軽にアーティファクトを増やすことができます。
これのおかげで
1.《湖に潜む者、エムリー》を1マナで唱えやすくなる
![](https://assets.st-note.com/img/1728878092-Qq3JCaIHALvc1ZhjtsBUMnwR.png)
2.《ウルザの物語》の構築物トークンが大きくなる
![](https://assets.st-note.com/img/1728878422-YmMR3H120CgskP8WxwtBKOZL.jpg)
3.研磨基地の起動に使える
![](https://assets.st-note.com/img/1728878556-nsvZLUkdwt6mNrFMCo4p0jOl.png)
4.やることが無い時に手掛かりの能力でドローできる
と様々な動きが可能になり一気にデッキを回しやすくなります。
このデッキにとっては完全にラガバンの上位互換です。
使う前はあまり重要度が理解できていませんでしたが、迷わず4枚投入必須カードでした。
《老練の学匠、タミヨウ》
![](https://assets.st-note.com/img/1728878767-1nHjJo7tgkp6bZfuvVlchwXG.png)
1マナタミヨウの裏面。
デッキを回す前は「隙を見て奥義を撃つために採用しているのかな?」なんて考えていましたが、実際のところは裏面はオマケです。
上述の1面手掛かり生成が最重要で、積極的に裏返す必要はありません。
裏返す手段も《ミシュラのガラクタ》OR《手掛かり・トークン》連打
もしくは《一つの指輪》起動くらいしかありません。
(構築物ビートもあり得るデッキなのでアーティファクトを消費する動きは慎重に検討が必要)
《一つの指輪》が定着して自然に裏返ったわ~、じゃあ使おうか。
くらいの感覚です。
とはいえ無駄な裏面かと言えばそんなこともなく、
+2能力:対ビートの時間稼ぎ
-3能力:《邪悪鳴らし》《邪悪な熱気》の再利用
-7能力:ほぼ確実にコンボパーツGET
とそれぞれ役割があります。-7を使うチャンスはまず無いですが、
相手からすれば無視するわけにはいかないのでタミヨウを攻撃対象にして削る必要があり、
こちら側からすれば忠誠度分のライフが浮いて時間稼ぎができているのでOK
地味にシナジーのある要素として、実は「緑」のPWなのでモックスアンバーから緑マナが出るので後述の《邪悪鳴らし》と相性が良かったりします。
もしかしてタミヨウと一番相性のいいデッキって「脱出基地」なのでは??
《邪悪鳴らし》
![](https://assets.st-note.com/img/1728880375-Fl180mp7hsZbKJni6AGCIQkx.png)
《定業》との入れ替えドローソース 兼 マナ加速 兼 墓地肥やし
実はこのデッキ、相手に干渉するための火力・カウンター・ドロー(11枚)以外すべてパーマネントカードで構成されており、《邪悪鳴らし》の「パーマネント」のみ手札に加えるという制約は(コンボを揃えに行くという意味では)無視できます。
さらに、選ばなかったカードは墓地に落とせるので《湖に潜む者、エムリー》や《死の国からの脱出》を使えば再利用できます。
2マナソーサリーなので若干テンポが悪く見えますが、《エルドラージ落とし子》を生贄にささげればすぐ1マナ使えるため、同一ターンでもう1アクション動いても良し、次のターンのマナ加速にしても良しでなかなか優秀。
![](https://assets.st-note.com/img/1728881717-wnUbOAiaqCPW0sRuSlxX361Z.jpg)
《落とし子》はアタッカーにこそなりませんが、脱出基地デッキは時間さえ稼げれば盤面に関係なく勝てるのでライフが厳しい時にチャンプブロッカーとして使えるというのもデッキとの相性◎
そのため言い換えれば
「TOP4枚から
好きなカードを1枚を手札に加え
好きなカード3枚を墓地に置き
いつでもマナに変換できるチャンプブロッカーを生成する」
ソーサリーというわけですね。強い。
地味にうれしいポイントとして「引く」ではなく「手札に加える」なので《オークの弓使い》のドロー誘発に引っかかりません。
《変容する森林》
![](https://assets.st-note.com/img/1728882425-Vs9omI1u5cfpB2PS0FxKlEgd.jpg)
入れ替えではなく新戦力。
昂揚を達成していれば墓地のパーマネントになれる能力を持つ土地。
脱出基地デッキを使う身としてはあまりバラしたくないことですが、
実は脱出基地デッキには一つ明確な弱点があります。
それは、コンボ始動に《死の国からの脱出》が必ず必要になるのに
肝心の《死の国からの脱出》だけは墓地に落としてはいけない(手札に引き込む必要がある。)ということです。
![](https://assets.st-note.com/img/1728882960-81MkJwUjWis4XbdgQEhxDrRm.jpg)
《研磨基地》も《一つの指輪》も切削で落ちたりカウンターされて墓地に落ちたとしても《湖に潜む者、エムリー》の起動型能力で墓地から唱えることができますし、0~1マナアーティファクトは《ウルザの物語》の3章でライブラリーから直接サーチできます。
ただ一つ、《死の国からの脱出》だけは「エンチャント」なため墓地からの回収が不可能なのです。
そのため、運が悪いと全然手札に引き込めず、
切削で墓地に落ちた《死の国からの脱出》を指を咥えて眺めながら
コンボ始動できずに歯がゆい思いをする。
ということが稀によくあったのですが、
《変容する森林》があれば墓地の《死の国からの脱出》をコピーしてコンボ始動することができるので
「有効牌が増えた」+「カウンターに強くなった」ことになります。
それが土地枠で出来るというのだからコレは大きなアップデートです。
序盤に引いたら森として運用しながら、後半は困ったときの決め手になれる便利さがGOOD
ただ、アンタップ条件に別の森が必要なのと、緑マナの使い道が《変容する森林》《邪悪鳴らし》のみなので採用枚数は1~2枚が適切だと思います。
不採用になったカードたち
《敏捷なこそ泥、ラガバン》
![](https://assets.st-note.com/img/1728883904-O3zY56jC9QPnZKgDtqubI1U8.jpg)
まさかお前が?!というカードですが
《オークの弓使い》に落とされる
エネルギーデッキがわらわら生産する《猫・トークン》を超えられない
など、環境の主要戦略と相性が悪く、
「アーティファクトトークンを生成する」「アンバーからマナを出す」といった役割を果たすのが難しい状況下で《知りたがりの学徒、タミヨウ》という(少なくともこのデッキで使うなら)上位互換が存在することがリストラの決め手でしょう。
ただ、素のスペックはやはり高いのでラガバンが疾駆しやすい環境になったり、アンバーから赤マナを出すことが重要になった場合は戻ってくる可能性があると思います。
《侵攻の伝令、ローナ》
![](https://assets.st-note.com/img/1728884453-VdX406GrYKxfqymJuIFCM7No.png)
ラガバン同様、タミヨウに追い出された伝説クリーチャー。
こっちは多分タミヨウが禁止されない限り戻ってこないと思います。
タミヨウと違い、裏面は本当に使用しません。(コンボパーツを《外科的摘出》で全部引っこ抜かれたら使うかも)
軽いコストでドローができて、モックスアンバーを使いまわせば何度もドローできる。という強みはありますが、
・自分のコストがタミヨウよりも1重い
・アーティファクトシナジーが無い
というのがリストラ理由になると思います。
《定業》
![](https://assets.st-note.com/img/1728885135-Kdb0GswhmSEtqF6c9zf58nDp.jpg)
優秀なドローソースでMH3以前は必須カードとして採用していましたが《邪悪鳴らし》が強すぎました。
《時を解す者、テフェリー》
![](https://assets.st-note.com/img/1728885253-ZV7OqjnzJ15TsGtxmgHNY8lX.jpg)
相手に触れる、妨害されない、自分のパーマネントをバウンスして唱え直しできる…とかみ合う要素の多い強カードですが、緑の方が噛み合ったため不採用に。
環境にコントロールが減って「エネルギー」「エルドラージ」の支配率が高いことも要因だと思います(妨害を防ぐより素早くコンボ完走を目指す方が強い)
《上天の呪文爆弾》
![](https://assets.st-note.com/img/1728885624-PJgasW7iKmX9joxNTlQ6Ay1F.jpg)
《ウルザの物語》からサーチできるバウンス。
手が止まりそうなときに《湖に潜む者、エムリー》をバウンス・再キャストして切削したり、《侵攻の伝令、ローナ》を誘発させてルーティングしたり、《タッサの神託者》の誘発妨害されたときにバウンス・再キャストしたりと便利な1枚。
ただ、自分のコンボに直接関係しないカードなので、他のカードがアップデートされた+守るよりコンボ完走した方が強いということでリストラされたのかなと思います。
便利なカードかつ、ピン刺しでOKなので環境が変われば採用されそうです。
(最近ディミーアが増えているので採用したリストが増えるかも?)
MH3ではないけど重要なカード
《機能不全ダニ》
![](https://assets.st-note.com/img/1728886504-7EfTQIoG2Y1gKUdsXw0FeZBW.jpg)
《ウルザの物語》からサーチできるアーティファクト・エンチャント追放
エンチャントに触れるためコンボの邪魔になる《安らかなる眠り》《虚空の力線》を追放できることに加え、《ルビーの大メダル》《精力の護符》のような高速コンボのキーパーツに触れたり、ライフ2点が地味に時間稼ぎに使えたりなど優秀過ぎる1枚です。
トップメタとの相性
がっつり色んなデッキと回したわけではないので間違いも多いと思いますが軽く所感をば
とりあえず言えることは《タッサの神託者》で勝つデッキなのでどのデッキに対しても十分勝てるパワーがあると思います。
対ボロスエネルギー
![](https://assets.st-note.com/img/1728892172-fraUWLsMTbvR2Y516u8njohZ.jpg)
五分五分もしくはやや有利です。
クリーチャーがいくらでも横に並ぶので構築物トークンで殴るようなプランは一切考えず、いかに時間を稼いで《タッサの神託者》勝利に繋げるか、という戦いになると思います。
コンボに届かなくても《一つの指輪》2枚+《湖に潜む者、エムリー》が揃えば毎ターンプロテクションを得て幾らでも時間を稼げます。
このマッチは《ゴブリンの砲撃》を使わせないことが重要です。戦闘ダメージは指輪で防げますがインスタントタイミングで動かれるとライフを削り切られます。《ゴブリンの砲撃》が見えたら《機能不全ダニ》で即追放しましょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1728888191-PzSGkhuxRCVd52aqyWtZOKL8.jpg)
サイド後は、《紅蓮地獄》が投入できるので1度盤面を流せれば時間を稼いでコンボしやすくなります。
相手のサイドで投入されそうなのは
呪文妨害《オアリムの詠唱》《耳の痛い静寂》と
墓地対策《除霊用掃除機》《魂標ランタン》《未認可霊柩車》あたり
なので起動能力は《真髄の針》で止めて、止められないものは《機能不全ダニ》で対応できます。
対策を入れて速度を落としてくれるならむしろ歓迎かもしれません。
対エルドラージ
![](https://assets.st-note.com/img/1728892257-eKfCSQYd1jsHvWiDUuGlyotA.jpg)
有利です。(多分)
エルドラージが時間稼ぎしながらマナを貯めてファッティで押しつぶすデッキですが、「時間稼ぎ」の手段が「対ビートダウン」なのであまり刺さりません。
《コジレックの帰還》は2点ダメージなのでタミヨウは生き残りますし、《研磨基地》《死の国からの脱出》に触れないので無視できます。
《一つの指輪》はプロテクション(すべて)を持ちますが特殊勝利相手には無力です。
《すべては塵》はキーカードの無色のアーティファクトに当たらず、ソーサリーなので《死の国からの脱出》にもあたりません。
サイドボード後は《記憶への放逐》を構えておけば盤石です。
相手は基本的に脱出基地に刺さるサイドボードは持っていません。
![](https://assets.st-note.com/img/1728890202-cjULTRu9a4xE75N68ieQJWSP.jpg)
但し、《コジレックの命令》で《タッサの神託者》を追放されるとコンボでの勝ち手段が無くなるため、「完走が見えていないのに半端に切削する」などはリスクがありプレイングには注意が必要です。
![](https://assets.st-note.com/img/1728892291-W0dFZwYho1VuqEacNXvMtLry.jpg)
負け筋は
・コンボに手間取って押し負ける
・《タッサの神託者》を追放される
・こちらの《一つの指輪》に《記憶への放逐》を当てられる
相手が脱出基地の動きをよく知っているかどうかで勝率が変わりそうです。
対ディミーアマークタイド(忌まわき眼魔)
![](https://assets.st-note.com/img/1728892363-4mjhqNQtxndLpo3VE7A8flag.jpg)
ダスクモーン参入によって急速に勢力を伸ばしているデッキです。
結構不利だと思います。嫌なデッキが出てきたなと感じます。
《対抗呪文》だけでなく、《呪文嵌め》《否定の力》もすべて《死の国からの脱出》にヒットするためコンボ遂行は非常に困難です。
また、《構築物トークン》ビートダウンも《致命的な一押し》がヒットするので容易に除去され、完走が困難でしょう。
サイドボード後に《夏の帳》でカウンター対策、《魂標ランタン》で墓地対策をしっかりとってコンボを決めに行きましょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1728893395-GfjiKRw3kheJszygNAomXrlB.png)
基本的には《タッサの神託者》で勝ちに行くのが安定ですが、《死の国からの脱出》《タッサの神託者》を追放されてコンボ不能になるような展開になった場合は《研磨基地》を相手に起動してLOを狙うルートも頭に置いておきましょう。
セルフLOと違って無限ループは発生しませんが、
《タッサの神託者》のみ追放された場合
→自分の墓地をある程度貯めて《死の国からの脱出》
《死の国からの脱出》を追放された場合
→《一つの指輪》+《湖に潜む者、エムリー》で護身完成しながら地道に削る。
などの手段で複数回《研磨基地》を起動できるので相手の
《思考掃き》2枚切削+1ドロー(3枚)
《忌まわしき眼魔》戦慄予示 1枚予示+1枚墓地(2枚)
なども併せると意外とライブラリーの底が見えてきます。
おわり(今日から君も脱出基地使いだ!)
というわけでMH3環境(禁止改定後)の脱出基地デッキについてでした。
デッキ選択の参考になれば幸いです。
カード同士のシナジーが素晴らしく、トップメタとも十分勝算があり、ナドゥ程理不尽でなく非常に魅力的なデッキなのでかなりおススメです。
あ、でも練習が必要なデッキなので競技レベルの高い大会に参加する前に
一人回しとかカジュアルな大会とかでポイントを掴んだ方が良いと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました!
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