英国VISA申請:Global Talent visa
渡英に当たる第一ステップ、ビザ申請について振り返りたいと思います。私たち夫婦の第一ストレスポイントです。イギリスは結構頻繁に制度が変わっているのか、最近変わったのかはよくわかりませんが、とにかくどんなに調べても詳しい申請方法や必要書類の詳細が無かったゆえに、記録として残したいと思います。
私が申請したビザは「Glabal Talent visa」というものです。夫はこちらのパートナービザを取得しました。
こちらの申請は、2ステップありました。1ステップ目は、大学が申請方法をまとめたPDFを共有してくれたので、申請の際の入力はそちらを参考にして進めました。基本的にはGOV.UKからの申請です。ただ説明はあまり詳しくない印象+サイトも少し分かりにくかったです。申請するビザの種類が明確でないと申請に進めませんので、どのビザをとればいいのか早めに明確になっていると安心です。大まかな流れはこちらのサイトを参考にしました。実際に私が「Glabal Talent visa」申請を行った経験を以下に示します。
ステージ1(必要費用:約10万円)
最初のステップは基本的にオンライン申請で簡易的なものでした。まず、アカウント登録を行い、オンライン上で必要事項(パスポート番号や住所などの個人情報等)を入力します。
Global Talentの基準の部分「Are you applying under exceptional promise or
exceptional talent criteria?」はリストに載っている特定のフェロー等に当てはまらないため「Neither – I am applying under the UK Research and Innovation endorsed funder route」を選択しました。
ステージ1の申請では524ポンドをクレジットカードで支払いました。結構高いです。しかも自腹です。オンライン上での申請完了後、メールで必要書類を送付するように指示されます。チェックリストが作成されるので基本的にはそちらに何を提出するべきか書いてあると思います。
チェックリスト上のチェック項目では
1. A declaration from the director of human resources (or equivalent) of your employing or hosting organisation, providing a statement of guarantee detailing the following
2. Written confirmation of the award from the endorsed funder or providing a link to the grant or award on a UKRI-approved database. The confirmation or award letter must be signed and dated, written on headed paper if written on behalf of a third party organisation and:
the award must be a minimum of £30000
the award must be for no less than 2 years
の二点が挙げられていました。1については、大学にレターの発行をしてもらいました。この際にJSPSの採択レターの英語版提出と大学の規約書類へのサインを求められました。大学がすぐに対応してくれたため、迅速に進めることができました。(ビザの種類をどれにしたらいいか尋ねた際はわからないと突っぱねられたのですが、Golobal Talent visaがいい!と言ったらそこからはかなりスムーズでした。)2については、JSPSの採択レターの英語版を提出しました。
上記の2点と、チェックリストの✓を入れたバージョンの合計3点をメール送付して完了です。12月11日に送付し、12月24日にはステージ1承認完了のお知らせメールが来ました。
ステージ2 オンライン申請(必要費用:約40万円)
ここからが本格的にストレスでした。夫もこのタイミングで申請をスタートしたのですが、お金もかかるし、わかりにくいし、私たち夫婦はこれが終わるまでずっとイライラしていました。
ステージ1同様オンライン上で申請を進めます。これが結構長いし、英語がわからないし、大変でした。Google翻訳を駆使しながら、必要事項を入力して進めていきます。
特に面倒くさかったのは過去10年間の海外渡航履歴の入力です。パスポートのスタンプ等をもとに、これまで渡航した国と日時を入力しました。パスポートもスタンプがないことが最近多いので、不安な方は渡航履歴を出入国在留管理庁に取り寄せるといいみたいです。入力が完了したら、日本でいう国民健康保険料を支払いました。こちらなんと約36万円。。。この支払も完了しましたら、提出が必要な書類のチェックリストが発行されます。この書類はオンライン上で提出しました。そして、Visaセンターの予約を行います。私たちは大阪を予約し、予約に約1万5000円かかりました。その他のオプションとしてSMSでの申請追跡(260円)とパスポートの自宅への郵送(1700円)を選択しました。
パートナーに関しても同様のステップを進めていきます。パートナーの場合ステージ1がなく、ステージ2からのスタートです。かかった費用はほとんど同じでした。これらすべて自腹ですので、夫婦でかなりの出費になりました。。。
ステージ2 書類準備(翻訳費用:約3万円)
次は、Visaセンターに行く前の書類のアップロードです。行く日の前日までに提出する必要があります。現地に持参でもできるようですが、お金がかかるようでした。ここで大変だったのが、翻訳の手配です。なるべく早く書類をそろえてくれる+そこまで高くない翻訳業者が必要でした。いくつかの会社で見積もりを取りましたが、かかる日数と費用でうまく兼ね合いをつける必要がありました。また、書類によっては翻訳を引き受けてもらえないものもありました。特に、私たちは結婚して約一年しかたっていなかったため、パートナーVisaの、「過去2年間一緒に住んでいた証明×2」が非常に厄介でした。前の住所でも同棲していたので、住民票と生命保険証(代理請求人がパートナーかつ同住所で記載)で何とかなりました。
どれが提出必須書類なのかが判断しずらいこともあり、できるだけ提出できそうな書類はすべて準備しました。ただ、あまり書類が多すぎると、Visaの承認に時間がかかってしまうというようなことも聞きました。難しいですね。
翻訳は、くまざささんが迅速に対応してくださりそこまで高額ではありませんでした。しかし、生命保険証の翻訳は対応していなかったため翻訳のサムライさんにお願いしました。翻訳と翻訳証明のみでOKです。アポスティーユ等は必要ありませんでした。しかしこれでもトータル約3万円。
Global Talent Visa本人が準備した書類
・The passport or travel document→パスポートのコピー
・Information about your visit→航空eチケット
・Money (either income or savings)→残高証明+三か月分の通帳コピー
・Home address→住民票
パートナーが準備した書類
・Your marriage or civil partnership certificate→戸籍謄本
・The passport or travel document→パスポートのコピー+航空eチケット
・2 documents in both your names that show you have lived together for the
last two years→住民票+生命保険証
・Other evidence→説明にはパートナーの申請をサポートするもののようなことが具体例とともに示されていたので、「Global Talent Visa本人が準備した書類 」に加えて、ステージ1で提出していたJSPSの採択レターもアップロードしました。
※チェックリストの表示とアップロードする項目の表示が異なっており、アップロードする場所は自分で考える必要がありました。
Visaセンター:生体認証登録へGO
予約した時間に着くように向かいました。持参したのは、
・QRコード付き予約証:書類アップロードを終えた後、QRコード付きの予約証が発行されます。そちらを印刷して持参しました。
・パスポート
・念のため提出した書類をすべて印刷したもの
です。実際予約証とパスポートだけで大丈夫でした。受付で予約証読み込みとパスポートを提出し、荷物を預けて待合室で待機しました。その後、順番に呼ばれ、顔写真と指紋をとって終了です。本当にすぐ終わりました。
その後、約2週間でVisa付きのパスポートが自宅に届きました。時期がよかったのか本当にすぐ届いたので良かったです。準備を始めたのが12月、Visaセンターに行ったのが1月18日で、1月28日にはVisaをゲットできました。遅れることもあると聞いていたのですが、私の場合は短いスパンで完了することができました。
余談:ステージ2での返金申請
夫は一回申請に失敗したため(選ぶべき選択肢を一か所間違えた)、一度申請をキャンセルし、再び申請しなおすといったことをしました。支払いが二重になり、短期間に100万円近くクレジットを使うことになり、カードが不正利用と認知されて止まりかけました。もちろん払い戻しもあるのですが、払い戻しまでも結構時間がかかりました。28日以内に返金されると連絡が来るのですが、二週間経っても何の音沙汰がないため、返金について問い合わせようとしたところ、
返金リクエストが6週間以内を選択すると、もうちょっと待ちましょう、といったようなメッセージが出てきて、何もできない状態でした。もちろん夫はキレていましたが、なんだかんだちゃんと返金はされたので良かったです。
以上英国Visa(Global Talent Visa)取得体験談です。とにかく印象に残っているのは、わかりにくい・めんどくさい・お金がかかる、です。しかし他のVisaや他国のVisaについて経験がないのであくまで私たちの感想です。そして、私のような日本のフェローシップ博士研究員(国内で雇用なし)での渡航ではこれらはすべて自腹です。貯金があってよかったけどこれからイギリスに渡航するのに貯金ほとんどなくなっちまうぜ!って感じでした。この期間常にイライラしていた記憶があります。お金の余裕は心の余裕ですね。。。