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日本酒の一升瓶と四合瓶の価格設定について

standfm(スタエフ)でも話してます。

日本酒の一升瓶と四合瓶の価格設定は決まってる?


今日は早速ですが、日本酒の価格設定について考えてみたいと思います。日本酒の価格設定はなんとなく、今までの慣習で決まっているように思います。


それは四合瓶の価格は一升瓶の価格の半分というもの。これが当たり前となっている。一升瓶の方が2合分お得ですみたいな価格設定です。

光栄菊の価格設定が理にかなってる?


最近人気の佐賀県の光栄菊。僕らのカンパイSAKELOVERSでもたくさん提供してきました。とても飲みやすく美味しいお酒なんですが、この光栄菊の価格設定が理にかなっているなぁと思えたので紹介いたします。


光栄菊の月影というお酒ですが、


1,8㍑ 3,700円
720ml 2,350円

です。一般的な価格の付け方からいくと、

1.8㍑ 3,700円

なら

720ml 1,850円

となります。


しかし、この光栄菊の月影は500円と25%程度高い設定となっています。


これがとても良い価格設定だなと思うのです。その理由をあげていきます。


・飲食店が扱いやすくなる。1.8㍑を買う理由が増える。


・家飲みの消費者は基本四合瓶。一升瓶と価格差を比べない。


・瓶詰めの作業を考えると一升瓶も四合瓶も同じ。四合瓶の方が量が少ない分工数が増える


一つずつ見ていきたいと思います。

飲食店が扱いやすい。1.8㍑を買う理由が増える


まあ、当たり前の話なのですが、飲食店としては材料原価を極力下げたい。

販売価格はそんなに大きな変化は与えられないので、仕入れ値を下げたいところ。

四合瓶で買うとそこそこするお酒を一升瓶だと一般的な平均価格に抑えられるので、高いお酒を一般的な価格で出してもしっかりと利益が出るので、とても販売しやすい。

1.8㍑の一升瓶を買う理由が一般的な価格設定に比べて俄然上がると言えます。


家飲みの消費者は基本、四合瓶を購入。一升瓶との価格を比べない。


家で飲むために日本酒を買う方は基本は四合瓶で購入することがほとんど。実際に一升瓶だと量が多いし、冷蔵庫にも入れづらい。特に冷酒で美味しい光栄菊のようなお酒ならなおさらである。


だから、四合瓶の価格しか見ない事がほとんどだと思う。だから、一升瓶と価格差が開いていても割高に感じてしまう人は少ないのではないかと言える。


飲食店で飲んで、さらに飲みたいなという人が、酒屋さんで購入する。その際に高めな価格帯なら、「結構するんだね。あの飲食店も良心的だね」みたいなこともあり得る。

瓶詰めの作業を考えると四合瓶は非効率


これは酒蔵サイドの作業ベースの話ですが、大きなタンクに完成したもろみ状態の日本酒。

最後に濾し機であるヤブタに通して、清酒となります。その際に直詰めのものは濾したものを直接、瓶にお酒を詰めていきます。

一升瓶なら、一気に1.8㍑入れられるのに対して、四合瓶は720ml。結果的に同じ量を売ることを考えると四合瓶の方が詰める回数が多くなります。作業負担としては四合瓶の方が多くなると言えます。

なので、四合瓶の方が価格的に高くなるのは必然的と言えます。

まとめ



これらのことから、一升瓶と四合瓶の価格設定については慣習的につけられている価格帯は見直してもいいのではないでしょうか。

光栄菊の価格設定はとても理にかなっていると言えます。

酒蔵さんに提案してみることにします。



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