支援会社は「戦略策定」の内容を明示すべし
支援会社やフリーランスが自社をアピールする際、「戦略」という言葉をよく使います。例えば制作会社なら「Webの全体戦略からご提案」、広告代理店なら「事業成長のための戦略策定からお手伝い」といった感じです。
しかし、以前に述べた通り「戦略」とはそもそも定義の曖昧な言葉です。すると、一口に「戦略策定」と言っても
A社:事業計画書から逆算してKPIを設計
B社:STP分析をした後で施策を設計
Cさん:ペルソナとカスタマージャーニーマップを設計
のように各社の支援内容やプロセスは異なるはずですが、どんなプロセスを経てどんなアウトプットを生むのか、Webサイトを見ても具体的な説明がほとんどありません。各社が定義を曖昧にしたまま「戦略策定のお手伝い」だけをアピールしているのです。
これによる弊害は、クライアント、支援会社双方に存在します。クライアントからすると「自社が求める戦略策定をしてくれそうな支援会社」にだけ話を聞きたいはずですが、Webサイトを見ても支援内容がよく分からないので「企業の知名度」「導入社数」「知人からの評価」など別の基準で足切りを行い、打ち合わせで「戦略策定」の内容を詳しくヒアリングすることになります。支援会社の見極めに時間がかかるのです。支援会社としても、本来は「戦略策定」で同業他社と差別化したいのに、別の基準で篩にかけられるのは本意ではないでしょう。
こうした事態を防ぐために、支援会社やフリーランスは「戦略策定」の支援内容を明示すべきです。
自社の考える「戦略」の定義
「戦略策定」で生まれる最終的な成果物
「戦略策定」のために使うフレームワーク(SWOT分析、STP分析、BASiCSなど)
成果物までのプロセス
クライアント、支援会社それぞれのタスク
などを明示することで、クライアントは支援会社の見極めがしやすくなりますし、支援会社は「戦略策定」の具体性と説得力が増すので足切りされづらくなるはずです。
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