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㉜【中小企業・事業再生の時代が目前】地方在住の経営コンサルが地方在住の経営者のために書くブログ。

大不況の到来間近

いよいよ大変な時代が到来です。目を背けてはならない現実があります。

政局が動いておりますが、今後日本経済、特に地方における経済にとって明るい材料は非常に少ないのが現実です。

特に地方における多くの中小企業にとっては、いわゆるコロナ融資で急場はしのいだものの、元金返済が令和4年6月から本格的に始まるため、資金繰りが更に苦しいものになることは火を見るよりも明らかです。

リーマンショックの際と今回のコロナショックの違いは、製造業や建設業などの一部の業種が影響を受けていたが、今回は非常に広範囲な業種が苦境に立たされているという点です。さらに、前回は資金は余裕が無い状況が一般的で、今回は本業の赤字は続いているが、資金には余裕があるという点が大きく異なります。前回は銀行借入のリスケ対応メイン、今回はコロナ融資の資金投入が実行されたことによるものです。

前回はとにかく苦境を脱するべく、各企業で様々な自助努力があったことでしょう。しかし、今回はしかるべき抜本的な改善策をせず、手をこまねいている内に「ゆでガエル」状態に陥ってしまう企業も多く出てくるのではないでしょうか。

国の融資支援にも陰り

当然、多くの会社がコロナ禍によって痛んだ、収益構造はまだ回復途上。そしてどんどん事態が悪化している企業も増えています。

しかしながら、現状は政府からの支援も陰りを見せております。一つの例として、

2020年6月の全国信用保証協会の承諾金額 2,143,264百万円

                        ↓

2021年6月の全国信用保証協会の承諾金額 527,730百万円

約2兆1000億円から約5200億円に減少です。つまり、コロナ融資も当初とは異なり、かなりシビアな厳しい目で見極めが行われています。

つまり、もはや金融調整だけでは乗り越られない現実があると理解すべきです。

「言うは易し。行うは難し。」と心得ておりますが、以下の8点について愚直に、改善や向上をさせて行かねば今後、生き残れない企業も多いはずです。

①売上向上

②損益改善

③貸借改善

④資金繰り改善

⑤銀行対応

⑥経理体制

⑦労務管理

⑧内部統制

上記の項目について各企業を取り巻く経営環境に適合させていくことが私のようなコンサルタント業界の人間に強く求められていると感じております。

中小企業が目指す「普通の状態」とは

そして、中小企業において、どういった水準が目指すべき「普通の状態」なのか私見ながら、ご参考までに8点示させていただきます。

①営業キャッシュフローが3期連続でプラス。

②総資産経常利益率5%以上。

③当座比率120%以上。

④在庫は月商1か月分まで。

⑤借入月商倍率3か月以内。(業種による)

⑥経営者の個人連帯保証が無い。

⑦社長への貸付金(仮払金)が無い。

⑧過去5年間、重加算税が無い。

賛否両論あろうかと思いますが、私が思い描く「普通の状態」です。上記の状態になるにはやらねばならないことが無数にあると思います。これから苦境に立たされて、事業再生に取り組まねばならない企業がかつてないほどの規模で増えてくると予想しておりますが、経営コンサルティング業に従事するものとして、シビアな場面が増えてくると心得、今までに増してスキルと知識の向上に努めて参ります。

今回もお読みいただき、ありがとうございました。

中村徳秀

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