【図解付き】オンラインイベントの準備から当日までの流れを徹底解説
コロナ禍で必須となったオンラインイベント運営スキル
新型コロナウイルスの流行により、都道府県をまたいだ移動の制限等が断続的に起きています。その結果、日本全国で経済状況も悪化したことから、リモートワークがあらゆる業種で採用されました。
コロナ禍で、特に大きな打撃を受けた業界の一つとしてコンサートやライブ、舞台といったイベント業が挙げられます。全国各地からファンを会場へ呼べないため、収入が大幅に減少したことが要因です。
こうした業績不振を改善すべく、さまざまな改革が行われました。スマホやパソコンから参加できる、有料のオンラインイベント、オンライン配信なども突破口の一つです。ただし、準備や告知などの戦略をしっかり考えなければ、満足のいく効果は得られません。今回はオンラインイベントの企画から開催までの流れや、注意点などを紹介していきます。
オンラインイベントの企画立案を考えよう
まず、オンラインイベントを開催するうえで基本となる取り組みが「企画立案」です。プランを上手く考えなければ、イベントがスムーズに進まなくなる恐れもあります。闇雲に計画を立てるのではなく、目的やターゲットをしっかり押さえることがコツです。5W1H(いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように、の項目で情報整理)のようなフレームワークを用いて検討するのも良いでしょう。
それでは具体的に見ていきましょう。
1.イベントの目的を考える
企画を立案する際には、大前提としてイベントの目的を考えましょう。例えば、オンラインの社内行事でも、主旨を明確に決めておかなければなりません。
交流を深めたいのか、企業のアピールをしたいのかなど、目的に応じて企画の内容も異なるはずです。
こうした根本的な要素を無視すると、イベントの方向性がわからなくなってしまいます。素晴らしい企画を作るためには、目的をしっかりと持つことが何よりも重要です。
また、目的が定められた後は、「目的が達成される基準」も決めておくとよいでしょう。
例えば、交流が目的であれば、参加者同士がSNSを交換している状態、参加者同士が全員と一度は会話できている状態、などです。これらはイベント終了後のアンケートをとることで把握することができます。
目的の達成基準を明確にすることで、イベントの組み立て方やチームワーク、スタッフのモチベーションにもつながるでしょう。
2. ターゲットを絞る
企画立案の段階で、ある程度ターゲットも絞らなくてはなりません。何事も、顧客のニーズに沿ったサービス作りが求められるためです。
よくある失敗として「全ての層(年代性別など)を網羅しようとする」ことが挙げられます。ターゲットをしっかりと決めなければ、イベント参加者に対して満足いただくことは難しいでしょう。
イベントの目的によってターゲットは異なる
ターゲットは、イベントの目的によって異なります。例えば、クラシックのコンサートを開催する場合は、落ち着いて音楽を聴きたい方が大半でしょう。若年層もそうですが、シニア層も積極的に参加したいと思うはずです。
一方で、流行りのミュージシャンが出演するコンサートであれば、20~30代の若者が多くなることが考えられます。他にもビジネス系オンラインセミナーに最も注目する層は、サラリーマンやOL、経営者が考えられ、主婦やシニア世代はあまり関心を持たないでしょう。
このように、イベントの内容や目的に応じて獲得すべきターゲットを考えなければなりません。
ターゲットによって告知の方法が異なる
イベントに顧客を招待する際には、ターゲットによって告知の方法も大きく異なります。
仮に、若年層をターゲットにしたイベントの集客をするのであれば、SNSを使った方法が効果的です。イベント告知の投稿を行い、友人や関係者にシェアをしてもらうことで拡散につながるでしょう。
また、ウェブ広告で集客する方法もあります。
BtoCのイベントであれば、Twitter広告やInstagramへの広告、BtoBのイベントの場合は、リスティング広告やFacebook広告、インスタグラム広告の相性がよいでしょう。
ただし、ウェブ広告を使った告知は、専門知識を有している人のサポートが必要です。
高齢者を招待する場合は、シニア向けのオンラインサービスを使います。具体例として挙げられるものは、「らくらくコミュニティ」や「趣味人倶楽部」などです。
具体的な告知方法については、ページ内の「オンラインイベントの告知を開始しよう」の章も参考にしてみてください。
3. 具体的な企画アイデアを練る
ここまで準備を進めたら、話し合いのもと具体的な企画を考えます。イベントの方向性を決めるにあたって、入念に検討しなければならない要素です。
企画アイデアを練る際には、独自性を意識することが求められます。他のイベントと似たような運営方法では、参加者も面白味を感じないでしょう。
オンラインが日本中で取り入れられてから、そこまで月日は経っていません。柔軟なアイデアによって、新たな手法を生み出すきっかけが作れます。
オンラインイベントの開催日やシステムを決めよう
オンラインイベントの方向性が定まったら、開催日や配信システムについて決めましょう。余裕のある日程を設定し、トラブルが起こらないよう十分留意しましょう。
初めてオンラインイベントを開催する場合は、配信システムの整備にも時間がかかるはずです。ある程度の準備期間を設けるためにも、早めに予定を決めておく必要があります。
開催日を決める
開催日の取り決めに関して意識すべきポイントは、参加者側のライフスタイルです。オンラインイベントとはいえども、出席すれば時間を消費します。参加者のためにも、日程はよく考えて設定しましょう。
例えば、娯楽重視のコンサートであれば、3連休の土曜日か日曜日が最適です。ターゲット層が子ども持ちの主婦の場合は、学校がある平日の昼間が望ましいかもしれません。
このようにターゲットのライフスタイルを想像し、よく考えて日時を設定することが大切です。
イベント配信システムを決める
日程を指定したら、イベントを配信するシステムについて決めます。
現在では「ZOOM」「YouTubeライブ」「インスタライブ」など数々のオンライン向けの配信アプリがリリースされています。
しかし、これらのサービスの場合、有料配信ができません。
もし有料配信によるイベントを行う場合はZaikoのライブ配信がおすすめです。
Zaikoのライブ配信は、ライブ配信中の投げ銭(STICKITS)も可能で、さらにチケット代に上乗せして支払うことができる応援投げ銭もあります。
Zaiko LIVEは投げ銭、チャットはもちろん、イベント終了後も配信できる有料アーカイブ、海外から現地通貨でのチケット購入、電子チケット半券のNFT化など、オンラインイベントで多角的な収益を生むオプションを複数用意しています。
オンラインイベントの企画準備を開始しよう
企画の目的や開催する日程、利用予定のシステムを決めたら本格的な準備に移ります。必要な準備物も多く、これらを全て集める作業は想像以上に大変です。
滞りのないよう、役割分担しながら効率良く進めていきましょう。
配信会場や機材の用意をする
イベントを全国に配信するため、会場や撮影に用いる機材をそれぞれ手配します。何を揃えればいいか分からない方は、最低限以下の機材を準備しましょう。
パソコン
カメラ
マイク
照明
これらは、オンラインイベントの必需品となるため、撮影場所に合ったものを選びましょう。
イベント配信で使う機材をより詳しく知りたい場合は、以下の記事が参考になります。こちらもぜひチェックしてみてください。
会場については、広さや会場設備を確認して選んでいきましょう。会場は事前に予約が必要です。使用したい会場の日程が空いているのか、早めに確認することをおすすめします。
出演者向けの台本・カンペの作成
次に出演者や司会者向けの台本やカンペを作りましょう。これは不要な場合もありますが、イベントをスムーズに進行させるために準備しておくことをおすすめします。
イベントの流れはもちろんですが、どのタイミングで誰が何を話すのか……などもまとめていきます。
さらにイベントの時間は無限ではないため、それぞれの項目でかかる時間をあらかじめ計算することも大切です。
例えばイベント開始から30分・1時間でどこまで進める必要があるのかなど、できる限り細かく計算しておきましょう。
イベントでは時間が押したり巻いたりすることはよくある話ですが、こうした準備をしておかなければ時間に余裕があるのか、それとも終了時刻までに終えれない状況なのかすら把握できません。
またカンペを作る場合は、遠くからでも読めるような大きい字を意識するなど常にイベントの状況を予想して準備しましょう。
裏方スタッフのマニュアルの作成
オンラインイベントの企画準備には、裏方スタッフのマニュアル作成も忘れてはいけません。配信システムの整備や照明の調節、消毒作業など、当日も数え切れない程の仕事があります。
効率良く役割分担させるためには、裏方スタッフ用のマニュアルも必要不可欠です。出演者用台本と同様に、タイムスケジュールに沿った具体的な作業も明記しましょう。
本番では、思わぬハプニングが付き物です。
もしも配信中ネットが不安定になったら、音声が切れたら……など、あらゆるトラブルを事前に洗い出し対処法をまとめておくことで、パニックにならず落ち着いた対応ができるようになります。
オンラインイベントの告知を開始しよう
オンラインイベントの各準備と並行して、ターゲットに開催する旨の告知をします。考えられる方法は、以下のとおりです。
告知ページを作成する
オンラインチケットを発行する
メールやSNSを使って集客する
それぞれの内容を解説しましょう。
イベント告知ページの作成
集客をする上で、専用の告知ページ(ホームページ)を作成することをおすすめします。SNSアカウントだけでも告知は可能ですが、しっかりとホームページが存在しているのといないのとでは、信用度が変わるでしょう。
またSNSアカウントだけでは、どうしても手抜き感が否めません。ホームページにてイベントの詳細を具体的に記載しつつ、SNSで拡散・宣伝することで、より好印象を与えることができます。
しかし、ホームページの作成は業者に頼むと大きな費用がかかります。今では無料でホームページを制作できるサービスもありますが、全くの素人の場合難易度は高く、またデザインの自由度が低い場合が多いです。
せっかくホームページを作ったとしても、イベントのイメージに合わない場合、マイナスイメージになりかねません。
これらの問題を解決するのがZaikoです。
Zaikoチケットでは、簡単にオリジナルのチケット販売ページが作成でき、初心者から上級者までおすすめできるサービスです。
自由度の高いカスタマイズでイベントの世界観を崩すことなく、ページ設定もできます。さらにZaikoチケットで作成した告知ページは、SNSやブログなど様々な場所に埋め込むことができ、効率よく拡散できる点もおすすめする理由の一つです。
電子チケットの発行
オンラインイベントの場合も、一般的にチケットが発行されます。オンラインチケットも独自で作成し発行するのは手間がかかりますが、上述した「Zaikoチケット」を利用すれば、費用や時間を最小限に抑えて効率的なチケット発行ができます。
Zaikoチケットの大きな特徴としては「多言語・多通貨サポート」がある点です。国外から参加したいユーザーは、現地通貨で購入することができます。
これにより世界に向けてのライブ配信が今まで以上に行いやすくなります。
また管理画面からチケット購入者の性別・年齢・地域などのアナリティクスも可能なため、データを用いて次回のイベントへ活かすことができるのも大きな特徴です。
メールやSNSで集客
オンラインイベントで集客する際、SNSやネット広告、メール配信が主な宣伝ツールとなってきます。しかし多くの参加者へのメール送信は、手間や時間もかかり管理が大変です。「Zaiko」では、「Members Connect」を使うことで、メールのやり取りが可能となります。
「Members Connect」とは、チケット購入者の属性分析や、参加履歴や質問回答からグループの作成。チケット購入者へのメール送信などができるツールです。
また自動生成されるチケットリンクをSNSで投稿することで集客が期待できます。
Zaikoのライブ配信では、事前に設定するとTwitter連動型のチャット機能も利用できます。ハッシュタグを設定すると、投稿されたコメントは自動的に設定したハッシュタグがついた状態でTwitterに反映されます。SNSでもイベントの話題が盛り上がると、次回の集客に結びつきやすくなります。
こうした便利なサービスを積極的に活用しながら煩わしい作業を減らし、別のことに多くの時間を使うことも大切です。
オンラインイベントの当日に気をつけるべきこと
オンラインイベント当日は、企画を成功に導けるよう、全員で運営しなければなりません。ただし、本番に思わぬトラブルが発生するケースもあります。
対処方法も含めて、気をつけるべきポイントをまとめていきます。
リハーサルや台本どおりに進行
オンラインイベントのリハーサルは、当日を迎える2、3日前あたりから行いましょう。練習でも決して手を抜かず、本番同様に最終確認することがポイントです。ミスした箇所や想定よりも時間がかかった項目などがあれば微修正していきましょう。
本番では、リハーサルでのミスや反省を活かしながら進行しましょう。また本番では気持ちが高揚しているため、アドリブで盛り上げようとしてしまいがちですが、慣れない間はアドリブはミスの元です。基本的にはリハーサル通りに進めましょう。
配信中のトラブルの対処方法
オンラインイベントを配信している間に、トラブルが生じる可能性もあります。その際には、以下のような対策を検討してみましょう。
ライブ配信を一時的に停止させる
事前に用意していた録画映像を流す
こうした非常事態では、あらかじめ用意していたマニュアルを生かした対応が求められます。冷静さを保ちつつ、臨機応変に対策案を導き出すことが大切です。
トラブルへの対処は事前準備が重要
本番中に突然起こったトラブルへ対処するためには、起こりそうな事態を予め想定しなければなりません。余程のキャリアがない限り、何の用意もせずに収拾させることは難しいでしょう。
オンラインイベントのテーマやターゲットを決めたら、過去にあった事例を一通り調べます。大抵のトラブルは、他のイベント主催者たちが既に経験しているものであることが多いです。
こういった事例を事前にスタッフ全員で共有し合えば、上手く対応できる確率も高まります。
トラブル発生時の連絡先や対応フローチャートを作成し、共有しよう
トラブル発生への備えとして、過去の事例を集めただけでは不十分です。これらの情報を生かすためには、素早く対応するためのフローチャートを作成します。
不測の事態が起こった中でもスムーズに連絡を取り合えるようにするため、あらかじめインカム(複信方式)も用意しておきましょう。ボタンを操作せずに複数人で通話ができるため、緊急時の話し合いには非常に便利です。
またフローチャートは、なるべく簡易的なものを完成させた方が非常事態では安心です。トラブル発生時に活用できるよう、あらかじめ大体の内容を把握しておきましょう。
下記の画像は、「映像が乱れる」事態に着目した一例です。
トラブル例
オンラインイベントで、よく見られるトラブルは次の3点です。
映像がカクカク止まってしまう
共有画面などがなかなか表示されない
音声が聞こえない、雑音が混じってしまう
映像や画像の表示に関する原因の一つとして、通信環境の悪さが考えられます。なるべく有線を用いて、スムーズにネットが使える状態を作りましょう。また事前に接続スピードを確認しておくことで不安が軽減されるでしょう。
加えて、マイクの調子が悪くて音声に雑音が混じってしまうケースも頻繁に見られます。リハーサルの段階から確認は必要ですが、突然乱れた場合に備えて代わりのものは用意しましょう。
機材に関しては、リハーサルを行う前から定期的にチェックすることが賢明です。
オンラインイベント運営の検討事項リスト!
オンラインイベントの企画づくりから本番時の対応まで、気をつけなければならないポイントはたくさんあります。
企画を無事に成功させるためには、オンラインイベントの開催で検討すべき事項をまとめておいた方が得策です。
いままで記載した内容を下記の表でまとめております。ぜひ活用してみてください。
計画をしっかりと立ててオンラインイベントを成功させよう
この記事では、オンラインイベントを開催するにあたって、しっかりと計画を立てることの重要性を説明しました。上手に運営していくためにも、基本となる目的やターゲット層の設定から入念に取り組まなければなりません。
また、オンラインイベントの成功は練習が大きなカギを握ります。チェックリストやフローチャート、リハーサルの徹底が必要不可欠です。
Zaikoは、オンラインイベントの配信や準備、告知をサポートします。イベントを成功に繋げられるよう、計画づくりから念入りに進めましょう。