【失敗列伝】初心者ロマン技!雇用統計逆指値エントリー
「笑ってください!」「楽しんでください!」「心を癒してください!」「ただし、絶対にマネしないでください!」
『 阿鼻叫喚!トレード失敗列伝 』は、私のFXトレードでの数々の「失敗」を、その時の情景が浮かぶようにできるだけ生々しくお伝えするため、実況形式でお届けさせていただきます。
とんだ過ちを犯したのは、あなただけではありません。
私もイヤというほど、たくさんの過ちを犯しました。
頭をかきむしったり、机をドンドン叩いたり、PCに八つ当たりしたり、後ろを振り返って誰かいるか見たり、過呼吸になったり、絶望の淵に何度も突き落とされました。
誰もが通る「いばらの道」だと思いますが、できればそれを通らずに済むに越したことはありません。
同じ過ちを繰り返さないための手助けになれば幸いです。
今回のお題目は、「初心者ロマン技!雇用統計逆指値エントリー」です。
10/4(金)の雇用統計は好結果で一気にレートが上昇し、運よく波に乗れた方は大きな利益を得られたのではないでしょうか。
雇用統計はそれほど大きなエネルギーを持ち、一瞬で大きな利益をもたらしてくれる可能性を秘めていますので、私もかつては、予想した方向に逆指値で予約注文をして勝負をかけていました。
逆指値注文の予想が見事に当たった時は、天下を取ったような気分に酔いしれていましたが、そんな小細工が何度も通用するほど相場は甘くありませんでした。
今では、その時の失敗から恐ろしくて技を繰り出すことはできませんが、当時は一発逆転が狙えるロマン溢れる技に魅了され、使用し続けた時期があります。
今回は、そんな甘い考えで臨んだ列伝です。
それでは、実況をどうぞ!
少々誇張した部分もありますが、ご容赦ください。
【 キャスト 】
「返り討ちのFXトレーダー」・・・ 私
「ドル円五郎」・・・ ドル円
「迷走AI取引システム」・・・ヘッジファンドのAI取引システム
「氷上の取引システム」・・・返り討ちのFXトレーダーご用達の取引システム
「ナレーター」・・・ くぼたひとしい
(友情出演)
「時報」
「米国労働省労働統計局(BLS)」
【 実 況 】
「返り討ちのFXトレーダー」
”ドキドキするなぁ~!いよいよ今日は雇用統計だなぁ!”
”先月は儲けさせてくれたし、今月も頼むぞぁ!”
”某エコノミストも、結果はあまり良くないって言ってたしな!”
”よぉ~し、今日は下落で勝負するぜぇ~!”
「ドル円五郎」
”上がろうかなぁ~!下がろうかなぁ~!レンジっちゃおうかなぁ~!”
”あ~ぁ!今日は雇用統計だよな、発表と同時にダッシュさせられるから本当に疲れるよぉ!、少し休んでおくかぁ!”
”脱力タイムで、ゆ~らゆら!”
「返り討ちのFXトレーダー」
”ははぁ~ん!やっぱりそうかぁ!ほかの奴らも雇用統計までは手出し無用ってことだなぁ!”
”俺さまはそろそろ仕込んどくぜぇ!逆指値5枚ショートだぁ~!”
”しかし、誰が考えたか知らねぇが、逆指値って便利な注文方法を考えたもんだぜぇ!”
"発表前にポジション持つのは流石に怖えが、こいつだったら反対方向にいっても約定されないからノーリスクだしな!”
”雇用統計は動いてからじゃぁ間に合わねぇから、これが一番よぉ!”
”ちぇっ!もっと早く知ってたら、今頃贅沢三昧だったのによぉ!”
「時報」
”午後9時29分40秒をお知らせします。ピーッ!ピーッ!ピーッ!ポーン!”
「返り討ちのFXトレーダー」
”おっと!雇用統計発表まであと20秒だ!
”それじゃぁ~、逆指値をローソク足のギリギリ下に移動させて、と!”
”これで、根こそぎ頂きよぉ~!”
「ナレーター」
”欲深い返り討ちのFXトレーダーは、少しでも多くのpipsを獲得しようと、最初に設定した逆指値注文の位置をローソク足の直下にずらしたのです。雇用統計発表までのカウントダウンとともに、返り討ちのFXトレーダーの鼓動は最高潮に達します。そして、今日のその時が訪れます。”
「時報」
”午後9時30分ちょうどをお知らせします。ピーッ!ピーッ!ピーッ!ポーン!”
「米国労働省労働統計局(BLS)」
”は~い!みなさん!今月は非農業部門雇用者数と失業率、共に若干よくなりましたが、実際のところはわかりまっせ~ん!”
”もしかすると?来月下方修正があるかもよぉ~!”
「迷走AI取引システム」
”えっ!上なの?下なの?どっちなの?”
”とりあえず下に行ってぇ~!”
「ドル円五郎」
”下かぁ!はい!はい!フリーフォールね!”
「返り討ちのFXトレーダー」
”ひゃっほ~、そうら見ろ!”
”だから言っただろぅ、下だってぇ!”
”そのまま暴落しろやぁ~!”
「迷走AI取引システム」
”待ってぇ!やっぱり上かもしれない?”
”反転してぇ~!”
「ドル円五郎」
”何だよぉ~!上かよぉ~!勘弁してくれよぉ~!”
”はいはい!ロケット噴射ねぇ!”
「返り討ちのFXトレーダー」
”な!ぬぁにぃ~!なに反転してやがるんだぁ~!”
”含み益が含み損に変わってるじゃねぇかぁ~!”
”てめぇ、もう一回下がりやがれぇ~!”
「迷走AI取引システム」
”えっ!待って!やっぱり下かも!”
”いやっ!このまま上なのかなぁ?”
「ドル円五郎」
”何なんだよぉ~!疲れるじゃねーか!行ったり来たりさせやがってよぉ~!”
”いい加減、どっちかに決めてくれよぉ~!”
「返り討ちのFXトレーダー」
”おい、おい、おい、おい、どっちなんだよ!どっちなんだよぉ!”
”人差し指が震えてきただろうがぁ~!”
”早く落下しろやぁ~!”
「ナレーター」
”迷走AI取引システムは、雇用統計の中途半端な結果に、行き先を見失いパニック状態に陥ってました。”
「ドル円五郎」
”いい加減、どっちかに決めてくれよぉ~!”
”アキレス腱が切れちまうよぉ~!”
「迷走AI取引システム」
”わかったわ!上に行って!”
「ドル円五郎」
”これからはもっと早く決めてくれよぉ~!”
”それじゃぁ!いくぜぇ~!ターボエンジン全開フルスロットルだぁ~!”
「返り討ちのFXトレーダー」
”えっ?上?、ぬぁ~にぃ~!”
”ちょっと待ちやがれぇ~!雇用統計そこまで良くなかっただろうがぁ~!”
「ドル円五郎」
”旦那!済まねぇ!迷走AI取引システムの奴ぁ~デカい金動かすんで言うこと聞かなきゃなんねえんですわ~、堪忍しておくなせぇ~!”
「返り討ちのFXトレーダー」
”てめぇこのヤロー!いつも調子のいいことばっかり言いやがってぇ~!”
”まっ!まずい!ボーッとしてる場合じゃねぇ~!”
”やばい、やばい、含み損がエライことになってやがる、損切だ、損切だ、損切のクリックだぁ~!”
「氷上の取引システム」
”ウイーン!、ウイーン!、お客様、只今取引が大変混み合っております。しばらくお待ちくださいませ!”
「返り討ちのFXトレーダー」
”何やってんだよぉ~!早く決済しろよぉ~!上に行っちまうだろうがぁ~!”
「氷上の取引システム」
”お客様ぁ~、大変お待たせ致しました!”
”お客様の決済クリックから30ピップス高値で無事決済となりましたぁ~!”
「返り討ちのFXトレーダー」
”スリップし過ぎだろうがぁ!ごらぁーーーーー!”
今回の教訓
雇用統計の結果発表は大きな値幅をもたらしてくれるので、トレーダーにとっては大きな魅力です。誰しも、発表後の伸びたローソク足を見て、「これがとれていたら」と思ったことがあるかもしれません。
しかし、記事内容のように発表と同時に一方向に動くとは限りません。
逆指値でどちらか一方に注文を置いても、一度その方向に動いて約定してから逆行するケースもあります。不用意に手を出すと、大きな損失を被るリスクがあるため、注意が必要です。
FXは長期戦です。重要なのは、如何に損失を抑え、着実な場面で利益を積み上げていくスキルです。雇用統計に限らず、経済指標発表時のトレードで一攫千金を狙うのは本筋ではありません。もしトレードするのであれば、値動きが落ち着き、方向性が定まった後がいいでしょう。
この記事が少しでも皆さんのお役に立てたなら幸いです!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。